
高品質な製品を安定して提供するためには、どのような手法が必要でしょうか?本記事では、ISO 9001とIATFの要求事項に基づく「文書化したプロセス」の重要性とその効果的な運用方法について詳しく解説します。
文書化されたプロセスがどのように品質を向上させ、企業の競争力を高めるのか、その具体的な方法を学びましょう。

この記事を書いた人
所属:QMS認証パートナー専属コンサルタント
年齢:40代
経験:製造業にて25年従事(内自動車業界15年以上)
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IATF16949構築の初期段階で迷いやすいポイント
IATF16949の構築を始める際には、「何から着手すればよいのか」「要求事項をどのように展開すればよいのか」といった初期段階特有の迷いが生じやすくなります。規格の全体像を把握しないまま進めてしまうと、後工程で手戻りが発生することも少なくありません。
まずは構築の流れや必要となる資料の考え方を整理し、段階的に準備を進めていくことが重要になります。
この記事の目次
文書化したプロセスとは?

「文書化したプロセス」とは、企業の業務や手順を文書として明確にし、それを管理・運用するための一連の仕組みです。これは単なる手順書や規程を作成するだけではなく、それらを活用して業務プロセスを体系的に管理し、改善することを目的としています。
単なる手順書や規程では、業務の流れや役割分担が曖昧になりがちです。しかし、「文書化したプロセス」では、具体的な手順や責任範囲を明確にし、それに基づいて業務を実行することで、一貫性と効率を確保します。また、プロセスの見える化を図り、関係者全員が共通の理解を持つことで、コミュニケーションの向上やミスの防止にもつながります。
このように、「文書化したプロセス」は、組織の運営を効果的にし、品質向上と継続的な改善を推進するための重要な要素です。
文書化したプロセスの必要性

ISO9001及び自動車産業セクターにおけるIATFといった品質マネジメントシステムの構築には、その複雑さと高い要求基準から、「文書化したプロセス」が極めて重要です。
このセクションでは、「文書化したプロセス」が何を意味し、その目的が何であるかを明確にします。
文書化したプロセスの定義とその目的
文書化したプロセスの一部としては、皆さんがご存じのように以下のような文書があります。
・品質マニュアル
・〇〇規定(例:製品設計規定)
・〇〇作業手順書(例:設計手順書)
「文書化したプロセス」とは、前述したように単なる手順書や規程を作成するだけでなく、これらを適切に管理し、継続的に改善していくことを指します。
目的は、プロセスの透明性を高め、効率的かつ効果的に運用することです。これにより、品質の一貫性を保ち、顧客満足度を向上させることができるからです。
文書化したプロセス=タートル図作成要求!

手順書や規程は「文書化したプロセス」の一部ですが、それだけでは不十分です。これらの文書は、あくまでプロセスを管理・改善するためのツールであり、目的ではありません。実際の運用において、これらの文書をどう活用し、プロセスをどのように最適化するかが重要です。
この答えがタートル図の作成です!
タートル図(Turtle Diagram)は、プロセスの視覚的な管理ツールであり、プロセスの各要素を明確に示すための図表です。名前の由来は、その形が亀(タートル)に似ていることからきています。この図は、プロセスの全体像を簡潔に把握できるため、品質管理や業務改善に広く利用されています。
タートル図プロセス運用の要素

タートル図は、以下のような要素で構成されています。上図と比較しながら確認していきましょう!
①プロセスの名称と目的(中央)
プロセスの名称と、そのプロセスが何を達成するのかを記載します。
③⑧インプット(左側)
プロセスを開始するために必要なリソースや情報を示します。例えば、原材料、情報、設備などが含まれます。
⑥⑨アウトプット(右側)
プロセスの結果として得られる成果物や記録を示します。これは完成品やサービス、または報告書などです。
②物的資源(左上)
プロセスに必要な機械、設備、ツールなどの物的資源を示します。
⑤人的資源(右上)
プロセスを運用するための人員、スキル、役割、責任などの人的資源を示します。
④方法、マニュアル、手順書(左下)
プロセスを実行するための具体的な方法や手順、ガイドライン、マニュアルなどを示します。
⑦評価基準と指標(右下)
プロセスのパフォーマンスを評価するための基準や指標(KPIやPIなど)を示します。
タートル図は、これらの要素を一つの図にまとめることで、プロセスの全体像を簡潔に把握できるようにします。これにより、プロセスの強化点や改善点を迅速に特定し、効率的な運用が可能となります。特にIATFやISO 9001などの品質マネジメントシステムにおいて、プロセスの見える化は非常に重要であり、タートル図はそのための有力なツールとなります。
規格を理解するうえで、よくある「つまずき」とは?
ISO9001やIATF16949、VDA6.3の要求事項は、条文を読むだけでは自社業務への当てはめ方が分かりにくい場面が少なくありません。理解したつもりでも、文書化や運用判断で迷いが生じることは多く、その違和感こそが改善ポイントになる場合もあります!
※ 個別ケースでの考え方整理が必要な場合は、補足的な確認も可能です。
プロセスの評価と改善

品質マネジメントシステムの効果を最大化するためには、プロセスのパフォーマンスを継続的に監視し、測定・分析することが不可欠です。
具体的には、設定したKPIやPIを用いてプロセスの成果を評価し、その結果に基づいて改善アクションを実行します。これにより、プロセスの効率と効果を向上させることができます。
PDCAサイクル(Plan-Do-Check-Act)を実践することで、計画の立案、実行、評価、改善を繰り返し行い、継続的な改善を図ります。継続的改善は、品質向上の鍵であり、文書化したプロセスの導入は、長期的に見て業務の安定性と効率性を高める効果をもたらします。
これにより、自動車産業の品質基準を維持しつつ、顧客満足度を向上させることが可能です。
ISO9001・ISO14001構築でつまずきやすい点
ISO9001やISO14001は、「何を決めるべきか」「どう見える化するか」といった判断事項が多く、構築の初期段階で迷いやすい規格です。要求事項は理解できても、実際の規定や帳票をどう整えるかで手が止まってしまうケースも少なくありません。
そのため、実務で使われている規定や帳票の考え方を参考にしながら、自社のペースで整理していくことが重要になります。
文書化したプロセス:まとめ

品質マネジメントシステムは、IATFとISO 9001の基準に基づく「文書化したプロセス」の導入が不可欠です。これは単なる手順書や規程を超え、プロセスの全体像を見える化し、効果的かつ効率的に運用するための管理手法です。
具体的には、タートル図を用いてプロセスのインプット、アウトプット、物的資源、人的資源、方法、評価基準を明確にし、PDCAサイクルを実践することで継続的な改善を図ります。
これにより、品質の一貫性と顧客満足度を高め、長期的な業務の安定性と効率性を実現します。文書化したプロセスの重要性を理解し、適切に管理・運用することが、自動車産業の品質向上に大いに寄与します。









