ISO9001の第9章「パフォーマンス評価」は、内部監査、顧客満足、データ分析、マネジメントレビューなど、すでに実施している活動が多い章です。
それにもかかわらず、「効果が見えない」「審査で評価されない」と感じる企業が多いのが現実です。原因の多くは、「やっていること」と「評価していること」がつながっていない点にあります。
本記事では、第9章の要求事項を、改善につながる評価の仕組みという視点で整理します。

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| 条項 | 題目 | ISO9001 | IATF |
| 第4章 | 組織の状況 | 〇 | 〇 |
| 第5章 | リーダーシップ | 〇 | 〇 |
| 第6章 | 計画 | 〇 | 〇 |
| 第7章 | 支援 | 〇 | 〇 |
| 第8章 | 運用 | 〇 | 〇 |
| 第9章 | パフォーマンス評価 | 〇 | 〇 |
| 第10章 | 改善 | 〇 | 〇 |
| 条項 | 題目 | ISO 9001 |
重要記録 | IATF 16949 |
重要記録 |
| 9.1 9.1.1 |
一般(監視・測定・分析及び評価) | ○ | ○ | ||
| 9.1.1.1 | 製造工程の監視及び測定(SPC) | ○ | |||
| 9.1.1.2 | 統計的ツールの特定 | ○ | |||
| 9.1.1.3 | 統計概念の適用 | ○ | |||
| 9.1.2 | 顧客満足 | ○ | ● | ○ | |
| 9.1.2.1 | 顧客満足-補足 | ○ | ● | ||
| 9.1.3 | 分析及び評価 | ○ | ○ | ||
| 9.1.3.1 | 優先順位付け | ○ | |||
| 9.2.1 9.2.2 |
内部監査 | ○ | ○ | ||
| 9.2.2.1 | 内部監査プログラム | ○ | ● | ||
| 9.2.2.2 | 品質マネジメントシステム監査 | ○ | ● | ||
| 9.2.2.3 | 製造工程監査 | ○ | ● | ||
| 9.2.2.4 | 製品監査 | ○ | ● | ||
| 9.3.1 | 一般(マネジメントレビュー) | ○ | ○ | ||
| 9.3.1.1 | マネジメントレビュー-補足 | ○ | |||
| 9.3.2 | マネジメントレビューへのインプット | ○ | ● | ○ | |
| 9.3.2.1 | マネジメントレビューへのインプット-補足 | ○ | ● | ||
| 9.3.3 | マネジメントレビューからのアウトプット | ○ | ○ | ||
| 9.3.3.1 | マネジメントレビューからのアウトプット-補足 | ○ |
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9.1では、QMSのパフォーマンスを監視・測定・分析・評価することが求められています。ここで重要なのは、「何を測るか」「なぜ測るか」が明確であることです。
品質目標、プロセスKPI、クレーム件数、不良率などのデータは、単に集計するだけでは意味がありません。結果をもとに、どの判断をしたのかまで説明できることがポイントです。

顧客満足の把握は、多くの企業で悩みの種です。9.1.2では、顧客がどの程度満足しているかを把握することが求められていますが、必ずしもアンケートを実施する必要はありませんがあった方がいいです(審査員による)。
クレーム、リピート率、取引継続状況など、自社に合った指標を使って評価していれば問題ありません。重要なのは、その結果をどう改善につなげているかです。

9.2は、ISO9001運用の中でも誤解されやすい要求事項です。内部監査は、規定との適合確認だけでなく、プロセスが有効に機能しているかを確認する活動です。
毎回同じ指摘が出ている場合、監査のやり方そのものを見直す必要があります。現場の実態に踏み込んだ監査ができているかが、審査でも見られます。

9.3では、トップマネジメントによるQMSの見直しが求められています。ここで重要なのは、マネジメントレビューが報告会で終わっていないかです。
品質目標の達成状況、リスク及び機会、内部監査結果などを踏まえ、具体的な判断や指示が出ていることが求められます。議事録に「決定事項」が残っているかが、審査では重要です。
ISO9001第9章は、QMSが機能しているかどうかを確認する章です。評価が適切であれば、問題点は自然と見えてきます。
逆に、第9章が形だけだと、第10章の改善が「思いつき」や「場当たり対応」になります。評価と判断がつながっているかが、第9章最大のポイントです。
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