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製造業必須の"抜き取り検査"!意味と構築ポイントを徹底解説

こんにちは!品質管理が鍵を握る製造業において、ISO9001やIATF16949の取得を目指す貴社に向けて、今日は「抜き取り検査」について詳しく解説します。

抜き取り検査は、製品品質を保証する上で欠かせない工程です。この記事を通じて、抜き取り検査の全貌とその実施方法を理解し、より良い品質管理につなげていただければ幸いです。


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抜取検査がなぜ製造業で大事なのか

抜き取り検査の合格及び不合格①

製造業において「抜き取り検査」は、生産ラインから一部を抽出して品質を検査する方法です。

全数検査が現実的でない場合、抜き取り検査は必須のプロセスとなります。

「合格」か「不合格」かを判断するための基準を設け、製品の特性を評価するのが一般的です。

この検査は、問題が発生した場合に早期に対策を立てることができ、品質管理を保つ重要な役割を果たします。

抜取検査の国際規格と日本の規格とは?

抜き取り検査の規格は、国際的にはISO2859シリーズがあり、日本ではJIS Z 9015がそれに対応します。

これらの規格は、サンプルサイズ、判定基準、ロットサイズの決定方法など、抜き取り検査を実施する上での通常の基準を提供します。

また、検査の目的や製品の特性、製造状況などを考慮した適切な検査水準を選択するためのガイダンスも提供しています。

よく耳にするJISZ9015とは何?

抜き取り検査の合格及び不合格②

JISZ9015は、抜き取り検査の方法を定めた日本の規格です。

サンプル数や検査水準の選択、合格判定基準の設定方法などを詳細に定めています。

この規格を理解し、適切に活用することで、製造業での品質管理を効率的かつ正確に行うことが可能となります。

検査方式の種類とは?

次に、抜き取り検査で用いられる検査方式について見ていきましょう。

規準型抜き取り検査

生産者と購入者双方に安心感を提供する検査スキームで、両者のニーズを調和させます。

生産者にとっては、高品質なロットが不適切に不合格と判定されるリスク(製造者リスク)を特定の低水準に設定して保護します。

一方で、購入者に対しては、品質の低いロットが誤って合格と判定される危険(消費者リスク)も特定の小さな値に設定し、安全性を確保します。

標準的には、製造者リスクは5%、消費者リスクは10%と決定され、このバランスは「OC曲線」を用いて検証されます。

調整型抜き取り検査

過去の品質評価に基づいて検査の厳格性を調整することで、購入者への品質保証を最適化する検査戦略です。

この方法には、「AQL基準型」「LQ基準型」「スキップロット方式」が含まれます。調整型抽出検査のプロセスは、JIS Z9015-1、JIS Z9015-2、JIS Z9015-3で詳細に規定されています。

選別型抜き取り検査

検査で不合格と判定されたロットを全数検査する方法です。

そのため、全てを検査することが不可能な製品には適用できません。

連続生産型抜き取り検査

連続的に生産される製品を、ロットごとではなく一定間隔で検査する方式です。

例えば、最初は全製品を検査し、良品が一定数連続したら抽出検査に移行します。もし不良品が見つかれば、再度全数検査に切り替えます。

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ロットサイズの決定とその意味とは?

抜き取り検査の合格及び不合格③

ロットサイズとは、製品が一括で生産、取り扱い、または検査される単位のことを指します。

具体的には、一度に生産される製品の数、一度に配送される製品の数、または一度に検査される製品の数などが該当します。

ロットサイズは製造プロセスの最適化、在庫管理、品質管理に大きな影響を与え、製造業における重要な意思決定の一つとなります。

ロットサイズが抜き取り検査に与える影響

抜き取り検査においては、ロットサイズが直接、抜取数と合格判定数の決定に影響を与えます。一般に、ロットサイズが大きくなると、そのロットから抜き取る製品の数(抜取数)も増えます。これは、大きなロットではより多くの製品を検査することで、全体の品質をより正確に評価することが可能となるからです。

一方、ロットサイズが小さければ、そのロットから抜き取る製品の数は少なくなります。これは、小さなロットでは製品の数が限られており、抜取数を増やすと全数検査に近づくため、抜取数を適切に抑える必要があるからです。

また、抜取数の増減は検査にかかる時間やコストにも影響を与え、品質管理の効率性に影響を及ぼします。

ロットサイズの決定とその意義

ロットサイズの決定は、製造コスト、在庫管理、納期管理、品質管理など、様々な要素を考慮して行われます。

例えば、大きなロットサイズでは生産効率は上がりますが、在庫管理の負担やリスクも増えます。

また、一度に大量に生産することで不良品が大量に発生するリスクも伴います。

そのため、ロットサイズは製品の特性、製造プロセス、市場の状況などに応じて適切に設定することが求められます。

以上から、ロットサイズの決定は、製造業全体の運営において重要な役割を果たし、その決定は製品の品質と製造効率に大きな影響を与えます。

AQL(合格品質水準)はどのように選択するの?

AQLは、ロット内の不良率が一定の上限を超えた場合に全体を不合格とする水準を示します。

その値の選択は、製品の重要度、製品の使用目的、および製品に対する顧客の期待に基づいて決定されます。

AQLを適切に設定することで、製品品質の確保と製造コストのバランスを保つことができます。

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検査水準の選択はどうすればいいの?

抜き取り検査の合格及び不合④

検査水準の選択は、抜き取り検査の対象となるサンプルのサイズを決定します。

検査水準は、製品の重要性、製品に対する顧客の期待、そして製造プロセスの品質に影響を与える要素を考慮して選択します。

これにより、検査の効率と確度をバランスよく保つことができます。

なみ検査・きつい検査・ゆるい検査の意味と使い方

これらは、抜き取り検査の検査水準を示す言葉です。

なみ検査は一般的な検査水準、きつい検査はより厳格な検査水準、ゆるい検査は比較的緩やかな検査水準を意味します。

これらは製品の重要性、製品の使用目的、製品に対する顧客の期待などを考慮して選択されます。

調整型抜き取り検査では、過去の品質データを元に検査水準を調整します。その中でも、「なみ検査」「きつい検査」「ゆるい検査」の移行が重要なポイントとなります。

なみ検査(Normal Inspection):この水準では、通常の抜き取り検査が行われます。過去の検査で良好な品質レベルが維持されている場合、このレベルの検査が行われます。

きつい検査(Tightened Inspection):こちらは、品質の問題が発生した場合や、品質管理上のリスクが高まった場合に移行します。検査の厳格性が増し、抜き取り数が多くなるため、不良品の発見確率が上がります。一定期間、きつい検査で不合格品が出ない場合には、再びなみ検査に戻ります。

ゆるい検査(Reduced Inspection):一方、製品の品質が一貫して高く、一定期間、なみ検査で不合格品が出ない場合には、ゆるい検査に移行します。この段階では、抜き取り数が少なくなり、コストと時間を節約することができます。しかし、ゆるい検査で不合格品が見つかった場合、すぐになみ検査に戻る必要があります。

以上のように、「なみ検査」「きつい検査」「ゆるい検査」は、製品の品質状況やリスクに応じて調整され、品質管理の効率と効果を最大化します。これらの移行ルールを理解し、適切に活用することで、製造業における品質管理の改善に大いに役立ちます。

抜取表・抜取数・合格判定数の決定方法の流れ

品質管理の一環として、抜き取り検染は製造業の基礎となる重要な要素です。

その際、抜取表、抜取数、合格判定数をどのように決定するかは、品質管理の精度と効率性に直接影響します。

以下に、それぞれの決定の流れについて詳しく解説します。

抜取表の利用

抜取表とは、全数検査が困難または不可能な大量生産品に対する抜き取り検査を計画する際の参考表です。

この表は通常、ロットサイズ(製造ロットまたは配送ロットのサイズ)、検査レベル(一般的にはI, II, IIIのいずれか)、およびAQL(Acceptable Quality Level:合格品質水準)に基づいて抜取数(検査する製品の数)と合格判定数(抜取数の中で許容される不良品の上限数)を決定するために使用されます。

抜取数の決定

抜取数は、検査すべき製品の数を示します。

これはロットサイズと検査レベルによって決まります。通常、ロットサイズが大きくなると、抜取数も増えます。検査レベルは、検査の厳格さを示し、レベルが高いほど抜取数は増えます。

しかし、抜取数を増やすと検査コストも増大しますので、品質とコストのバランスを適切にとる必要があります。

合格判定数の決定

合格判定数は、抜取数の中で許容される不良品の上限数を示します。

これはAQLに基づいて決定されます。AQLは製品の品質水準を定量的に表現したもので、顧客が許容可能と認識する最大の不良品率を示します。

このAQLを基に、抜取数の中で許容することができる不良品の数、つまり合格判定数を決定します。

以上のステップを経て、ロットごとの抜き取り検査を計画します。この決定プロセスは製品の品質、生産効率、顧客満足度に大きな影響を与えるため、十分な理解と注意深い実施が求められます。

抜取表、抜取数、合格判定数の適切な決定と管理は、製造業における品質管理の成功に寄与します。

検査方法はどのタイミングで切り替えるの?

検査方法の切り替えは、製品の品質状況や生産状況によって決定されます。

例えば、一部のロットで不合格が発生した場合、きつい検査に切り替えて品質の確保を図ることがあります。

また、製品の特性や製造プロセスが大きく変わった場合も、検査方法を見直すことが求められます。

JISZ9015-1の準備と活用

JISZ9015-1は、抜き取り検査の基準を定めたもので、これに従うことで、公平で信頼性の高い検査が実施できます。

この規格を活用するためには、まず規格の内容を理解し、それに基づいた抜き取り検査の方法を組織内で共有することが重要です。

次に、その方法を実際の生産状況に合わせて適用し、定期的にその効果を評価することで、品質管理の継続的な改善が可能となります。

不合格品(ロット)はどうすればいい?

不合格と判定されたロットについては、再検査や修正、廃棄などの処理が必要です。その方式は、製品の特性や顧客の要求、生産コストなどを考慮して選択します。

不合格品の適切な処理は、品質管理の一環であり、製品の信頼性を保つために重要です。

抜き取り検査とIATF16949・ISO9001の関係

抜き取り検査の合格及び不合格⑤

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最後に、本記事を通じての学びをISO9001とIATF16949に結びつけてみましょう。

ISO9001は、組織が顧客満足度を高めるための品質管理システムを構築・運用するための基準であり、IATF16949は自動車業界向けの品質管理システムの基準です。

これらの基準は、組織が製品やサービスの品質を確保し、継続的に改善するためのフレームワークを提供します。

本記事で解説した抜き取り検査は、そのフレームワークの中で重要な役割を果たします。

製造プロセスから抽出したサンプルに基づいて品質を評価し、その結果に基づいて品質改善の取り組みを行うことで、組織はISO9001とIATF16949の要求を満たし、製品の信頼性と顧客満足度を向上させることができます。

抜き取り検査の理解と適切な実施は、製造業における品質管理の基石となるものです。この記事があなたの製造業における品質管理の一助となれば幸いです。

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