IATF16949のSIとは何?意味と運用注意点をわかりやすく解説!

IATF16949を運用していると、「SI」という言葉を目にする機会があると思います。しかし言葉では聞いたことがあるものの、どのような意味があるのかあまり理解していない企業様も多いのではないでしょうか。

SIは、IATF16949運用上で非常に重要な内容であり、審査でもしっかり確認されるので注意してください。今回の記事では、SIとは何か、運用上の注意点は何かについて詳しく解説します。

この記事の実務解説
QMS認証パートナー
専属コンサルタント

南野 弘明

製造業25年・自動車業界15年以上の実務経験

IATF16949・ISO9001・VDA6.3を、現場で使える形に落とし込む視点で解説しています。

規格要求事項の解釈だけでなく、審査で説明できる規定づくり、現場で使える帳票、内部監査・顧客監査への対応まで、実務で迷いやすいポイントを中心に整理しています。特に多くの企業様が知りたい「審査機関・顧客はどこを見るのか」の勘所も徹底解説していますので、是非ご活用ください。

専門領域
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IATFにSIとは何の略語?

IATFのSIとは何?意味と運用注意点をわかりやすく解説!①

IATFのSIは、日本語で「公式解釈集」という名称で呼ばれることあります。

SIとは、「Sanctioned Interpretations」の略称で、「Sanctioned」=「認可された」、「Interpretations」=「解釈」という単語が表すとおり、IATFから出される要求事項の正式な解釈内容が記された文書のことを指します。

IATF16949にSIには何が書かれている?

IATFのSIとは何?意味と運用注意点をわかりやすく解説!②

公式解釈集およびSIは、IATF16949で正式に定められた解釈をまとめた文書で、IATFを扱ううえで必要な、IATF規格やIATF承認取得・維持ルールの規定文に改訂・追加があった場合に、内容を置き換える役割を持っています。

内容を大別すると、IATF16949規格に関する内容とIATF16949承認取得・維持ルールに関する内容の2つに分けられます。どちらもIATF16949を取得・理解するうえで非常に重要なものです。

次の項目でそれらについて詳しく解説していきます。

①IATF16949の規格

IATF16949の規格とは、IATF(国際自動車産業特別委員会)が策定・管理している、自動車産業における国際基準の品質マネジメントシステムで求められる要求事項を定めたものです。

IATF16949の規格は、製品やサービスを提供している企業や工場が、自社の品質維持・向上を目的として構築されたマネジメントシステム規格である「ISO9001」をベースに構築されています。

ISO9001における「要求事項」とは、「明示されている、通常暗黙のうちに了解されている、又は義務として要求されているニーズ若しくは期待。」と定義されています。

つまり企業が顧客や取引先から求められる、実現すべき基本的な要件のことを指しています。

このISO9001をもとにして、自動車産業向けに要求事項をアップデートしたものがIATF16949規格です。

後述するIATF16949承認取得・維持ルールはIATF16949規格をもとに成り立っているため、承認取得・維持ルールを理解するためにはIATF規格で求められる要求事項を把握すること、そしてIATF規格とIATF承認取得・維持ルールの関係性を明確に理解する必要があります。

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②IATF承認取得・維持ルール

IATF承認取得・維持ルールとは、IATF(国際自動車産業特別委員会)が定めたIATF認証制度で求められる基本的なルールを、義務として要求事項にまとめたものです。

前述のIATF規格との違いは、IATF規格がIATFを取得・維持するうえで遵守すべき内容をまとめたルールブックで、IATF承認取得・維持ルールはIATF認証の対象組織についての詳細や登録審査の実施方法など、IATFを取得・維持するうえで必要となる具体的な内容をまとめた取り扱い説明書のようなポジションになります。

IATFの審査機関や受審機関・登録機関もこのIATF承認取得・維持ルールに則って業務を行うことが求められています。

品質マネジメントシステムの審査要領、審査工数の算出容量、認証範囲の決め方、不適合指摘時の処置要領などに関わる内容が詳細に決められています。

現在の最新版は、2016年11月1日に発行された第5版が最新となっており、IATFの取得・更新には第5版を利用しています。

現在は第6版が発行されています!

IATF認証制度の価値は、IATF承認審査機関や認証登録機関が規定を遵守することで維持されるものです。そのため、IATF承認取得・維持ルールは適切に運用することが求められています。

IATFの規格に変更・追加があると「SI」で記載される

IATFのSIとは何?意味と運用注意点をわかりやすく解説!④

IATF規格では、業務の工程をわかりやすく、明確に提示することで誰が見てもわかるようにする必要があります。

IATF規格を導入すると、作業で無駄になっている工程や、製品を開発・製造するうえで曖昧な基準値などが見直され、業務をより効率的に行えるようになる大きなメリットがあります。

しかし規格というのは、その利用からも度々変更があるのですが、その変更を広く通知するのが「SI」の利用目的となります。

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SIで記載された内容には「いつから適用か」が書かれている!

IATFのSIとは何?意味と運用注意点をわかりやすく解説!⑥

IATFをこれから取得しようと思っている企業様及び既に運用されている企業様に関わらず、SIは常に閲覧する必要がある点に注意してください。

なぜ注意しなければならないのかというと、SIで変更・追加通知発行後は、即その内容が有効とされる場合や、発行から短期間(概ね1ヶ月後など)で有効になることもあります。ただし、「いつから適用か」については明記されているので安心してください。

 

審査の際はSIの変更点が自社のIATFに取り込まれているかが抜き打ちで確認されるので、事務局は目を光らせて確認しなくてはなりません。

 

SIで変更・追加されているにも関わらず社内にそれが取り込まれていないと不適合となってしまうので最低でも1回/月でIATFのSIのページは必ず確認してください。

要チェック!:SI公式ページはこちら

これらを怠って審査で指摘されるケースが非常に多いので、公式サイトを定期的に閲覧する仕組みを事務局で構築することがおすすめです。

全部チェックするのは大変なので、内部監査で確認するのがおすすめです!

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IATFのSIとは何?まとめ

IATFのSIとは何?意味と運用注意点をわかりやすく解説!⑦

IATFにおけるSIとは、規格やルールに変更があった場合、承認審査機関と審査員、認証登録企業が変更点および内容を明確に理解することが求められます。

IATF側からの指示が特にない場合は、SIの発行をもって適用となるので、変更があった箇所は確実に把握しておきましょう。

この記事がIATFの導入を考えている企業や組織の皆様にとって、参考になる記事であれば幸いです。


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