ISO9001:内部監査チェックリスト作成ポイント解説

組織はISO9001規格の「9.2内部監査」に則り、運営が計画通りに実施できているか確認するために必ず内部監査をチェックリストに基づき行います。

内部監査では実施時にチェックリストを使用しますが、このチェックリストは監査員もしくはISO推進事務局員が作成する企業が多いです。組織で規定した要求事項や事業のマニュアルをよく理解したうえでチェックリストを作成しなくてはならないため、非常に労力を使う作業になります。

今回の記事ではチェックリストを効率的に作成するための留意事項についてわかりやすく説明していきます。


この記事の実務解説
QMS認証パートナー
専属コンサルタント

H.Minamino

製造業25年・自動車業界15年以上の実務経験

IATF16949・ISO9001・VDA6.3を、現場で使える形に落とし込む視点で解説しています。

規格要求事項の解釈だけでなく、審査で説明できる規定づくり、現場で使える帳票、内部監査・顧客監査への対応まで、実務で迷いやすいポイントを中心に整理しています。特に多くの企業様が知りたい「審査機関・顧客はどこを見るのか」の勘所も徹底解説していますので、是非ご活用ください。

専門領域
IATF16949・ISO9001・VDA6.3。初期段階の構築から認証後まですべて対応可能。
得意分野
規定・帳票・監査対応の実務化。大企業・中小企業問わず支援実績多数。
支援内容
教材提供・メール相談・個別コンサル。特に24時間対応可能なメール相談がおすすめ。

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ISO9001に基づいた社内規定やマニュアルの「有効性」を確認できる内部監査チェックリストを作成

ISO9001の品質マネジメントシステムを導入して最初に行うことは、ISO9001規格すべての要求事項を、組織の規定に各箇条ごとに反映させて、マニュアルをアップデートさせることです。

このISO9001規格に則ったマニュアルに基づいて内部監査チェックリストを作成していきます。

ISO9001の各箇条を落とし込んだ、組織の品質マネジメントシステムに適合させた内部監査チェックリストを作成後、内容の不備や、説明に不十分な部分がないか確認を行います。

この工程は、内部監査チェックリストを作成するうえで特に時間がかかる作業ですが、内部監査を効率的、効果的に実施するために大切な作業となります。

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ISO9001内部監査チェックリスト作成における留意事項

ISO9001内部監査チェックリスト作成時には、以下の項目に考慮するとより良いチェックリストをスムーズに作成することができます。

その方法は大きく分けて「7つ」の方法があるので、内部監査チェックリストを作成する際は必ず留意して作成することがおすすめです。

では次に大事な留意事項を解説します。

①業務に関連する資料をあらかじめ用意する

7.5.1.1品質文書管理台帳

業務概要の詳細が記載された書類やマニュアル、各部署や業務で運用中の規定を事前に用意し、監査の対象となる部署や業務の内容を把握しておきます。

内部監査を実施するためには、そのプロセス・部署のことを理解しておかないと効果的な監査はできません。

私自身も多くの内部監査や仕入先監査を実施していますが、必ず事前資料を確認するためにその部署・企業のルールブック(規定など)をできるだけ入手しています。

規定とマニュアルの関連性が明確か把握する

7.5.1.1品質マニュアル

部署や業務によっては、規定とマニュアルの連携がうまく機能してしない場合があるため、規定とマニュアルの関連性が正しく作用しているか事前に確認しておきます。

ポイントとしては、品質マニュアルは組織の大まかなルールが書かれており、規定には各部門・プロセスについての詳細なルールの記述が行われています。

そのため、各プロセス・部署がどの要求事項が当てはまるのかを品質マニュアルのプロセス連関図(プロセスマトリクス)で確認して、そのルールが書かれている規定をみていくと効果的です。

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③規定やマニュアルが最新であるか確認する

内部監査チェックリスト作成時に用意された規定やマニュアルは顧客もしくは取引相手により実施される第二者監査、規制当局もしくは認証機関などの外部機関により実施される第三者監査などの外部監査で提出する必要があります。

内部監査を実施する段階で、規定やマニュアルは最新版を準備されているかは、内部監査の前に確認しておくことが大事です。

文書の変更管理は、ISO9001:7.5.3.2c)の要求事項に記載されていますので、行われていない場合は内部監査で指摘事項とすることが望ましいです。

④各種資料の「版」が一致しているか確認する

アップデートが滞っていると規定やマニュアル等の管理一覧である規定管理台帳と、現在部署や業務で活用している規定やマニュアルの「版」が一致しているか確認します。

外部監査では両方の「版」が更新されているかチェックされるので、内部監査の時点で確認しておくのがベストです。

規定やマニュアルは更新されてあっても、規定管理台帳は更新されずそのままになっているケースがよくみられます。規定やマニュアルを更新したら規定管理台帳も同時に更新して、「版」の不一致をできるだけ防ぐようにしましょう。

⑤監査員にとっては都合が悪い内容がそのままにならないようにする

組織の品質マネジメントシステムに従って管理された記録が適切な状態で保管されているか確認後、業務上の改善点や今後の課題を探し、規定やマニュアルからチェックリストに必要な項目を落とし込みます。

確認する記録はできるだけ直近のものを確認し、業務が効率的、効果的に運営できているか確認します。

また、業務中イレギュラーな案件が発生した場合の対応や、記録の保存方法はどのように管理しているかについても確認しておきます。

⑥チェックリストをみ上げるだけにならないようにする

業務で使用する専門用語の認識や内部監査での確認事項をあらかじめ把握しておくことで効率的、効果的に内部監査を実施することができ、チェックリストが形だけのものになってしまうのを防ぐことができます。

内部監査のチェックリストは、取得後3年程度はフォーマットの質問事項を準備しておいて、それに基づく質問もいいですが、4年後以降は監査メンバーでチェックリストを作る仕組みに変更することが望ましいです。

⑦内部監査チェックリストは運用しながらフォーマットを見直す

品質マネジメントシステムは、導入することで製品やサービスのクオリティを向上させることを目的としています。

導入後は経年に合わせて、現時点よりも上質な製品やサービスを提供できるように、内部監査の内容をよりレベルアップしたものに設定し、チェックリストの確認項目も工夫しましょう。

毎年同じ質問にならないようにしたり、毎年重点質問を事務局で作るなど工夫すると効果的な内部監査が可能になります。

ISO9001内部監査チェックリスト作成ポイント:まとめ

ISO9001内部監査について振り返り、実際の監査現場での対応を内部監査報告書やチェックリストにまとめることで、新たな気づきを得て監査員としての課題や力量アップについて考え始める余裕が出てきます。

監査現場で実際に内部監査を行うことで、その時の対応を内部監査報告書としてまとめ、チェックリストに反映させることで、ISO9001内部監査についての振り返りから、新たな視点に気づくことができるのです。

実践を積み重ねることによって、内部監査を実施するうえでの課題や改善点を見つけることができるようになっていきます。

この記事がISO9001内部監査チェックリスト作成について悩んでいる企業や組織の皆様にとって、参考になる記事であれば幸いです。


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