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FTAとFMEAとは何?違い・使い方詳しく解説

自動車業界のみならず、製造業に従事さえている方であれば一度は耳にしたことがあるFTAとFMEA。これらのツールは使用方法が難しく、ほとんどは顧客要望があるから対応しているといったメーカーさんが多いと思います。

しかしこの二つのツールは、使い方は難しくなく、使用方法を理解すれば品質向上に大きく貢献するツールとなっておりますので、是非その使い方の違いについてご理解いただければ幸いです。


当サイトは、品質マネジメントシステムを応援しています!

知識・経験を活かし、品質マネジメントシステムの規格を幅広い方々に理解いただき、各規格の普及のお手伝いができればという思いで立ち上げました!難解な内容も、知識と経験でわかりやすく解説していきますので、これからもよろしくお願いします!あくまでも個人の見解となりますので、ご理解いただき是非参考にしていただければ幸いです★

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FTAとは何か?その概念と用途を解説

FTA(フォールトツリーアナリシス:故障の木解析)は、システムやプロセスが失敗する原因を分析し、理解するための技術です。この分析方法は、主にリスク分析やシステム安全性評価に使われます。

FTAの主な目的は、失敗が発生する可能性のある特定のシナリオ(トップイベント)を特定し、その原因となる要素(フォールト)をロジックツリー形式で視覚化することです。

FTAは、以下のようなシチュエーションで特に有用です。

  • システムやプロセスの故障原因分析
  • 確率論を用いたリスク評価
  • ミッションクリティカルシステムの設計とテスト
  • フォールトモデルの作成
  • ソフトウェアの安全性確保

FTAは、一見すると複雑そうですが、じっくりと見ていくと、各フォールトがどのように組み合わさってトップイベントが発生するかを理解するための素晴らしい道具であることがわかります。

FTAの基本的なステップ

FTAを効果的に行うためには、以下のステップが含まれます。

  1. トップイベントの特定:これはシステムやプロセスが失敗する特定のシナリオを指します。
  2. フォールトツリーの作成:トップイベントから逆算して、それが発生するための条件やシーケンスをロジックツリーとして描きます。
  3. フォールトセットの特定:トップイベントを引き起こす可能性のある、各組み合わせのフォールトを特定します。
  4. 失敗モードの分析:それぞれのフォールトが発生する理由を調査します。このステップでは、故障確率、故障影響度、故障発生頻度などを評価します。
  5. リスクの評価:システム全体のリスクを評価し、最も問題となるリスクを特定します。この評価は一般的にリスク優先度番号(RPN)を使用して行われます。

FMEAとは何か?その概念と用途を解説

FTAとFMEAとは何?違い・使い方詳しく解説①

FMEA(Failure Mode and Effects Analysis:失敗モード及び効果分析)は、製品やプロセスの設計や運用中に潜在的な問題を特定し、それらを予防するための分析手法です。

FMEAは、FTAと同様にリスク管理や品質管理の一部として用いられますが、その目的は失敗モード(何が間違っているのか)、その影響(その失敗が何を引き起こすのか)、およびその原因(なぜその失敗が起こるのか)を特定することにあります。

FMEAの主な用途は次のとおりです:

  • プロダクトライフサイクル全体での失敗の予防
  • フェイルセーフ設計の改善
  • リリアビリティエンジニアリングの推進
  • 設計プロセスの強化
  • テストプランの最適化

FMEAの基本的なステップ

FTAとFMEAとは何?違い・使い方詳しく解説②

FMEAの実施には以下のステップが含まれます。

  1. プロセスフローチャートの作成:対象となるプロセスを視覚的に表現します。
  2. 失敗モードの特定:各ステップで何が間違える可能性があるかを考えます。
  3. 失敗の影響の特定:各失敗モードが引き起こす可能性のある結果を考えます。
  4. 失敗の原因の特定:失敗モードが発生する原因を探求します。
  5. リスクの評価:故障確率、故障影響度、故障発生頻度に基づき、リスク優先度番号(RPN)を計算します。
  6. 改善計画の作成:高RPNの失敗モードに対するアクションプランを作成します。

FTAとFMEAの違い

FTAとFMEAは両方ともリスクを評価し、失敗を理解するための強力なツールですが、それぞれ異なる方法でこれを行います。

FTAはシステムのトップレベルから考え、特定のトップイベントが発生するためのシーケンス分析を行い、それが発生するためのフォールトセットを特定します。

対してFMEAは、個々のコンポーネントやプロセスのレベルで考え、可能な失敗モードを特定し、その影響と原因を評価します。

FTAは、一般的には、より広範で複雑なシステムのリスク評価に用いられます。特に、確率的リスク評価や原因と結果の分析を必要とする複雑なシステムには適しています。

一方、FMEAは製品設計や製造プロセスの早期段階で、潜在的な問題を特定し、予防保全を促進するために使用されます。FMEAは、故障確率、故障影響度、故障発生頻度といった要素を考慮して、リスクを定量化します。

FTAとFMEAの効果的な使い方

FTAとFMEAとは何?違い・使い方詳しく解説③

FTAとFMEAを効果的に使うためには、それぞれのツールがどのような状況で最も有効かを理解することが重要です。

FTAは、以下のようなシチュエーションで特に有用です。

  • 系統的分析が必要な複雑なシステム
  • 大規模なプロジェクトのリスク管理
  • ソフトウェアの安全性確保
  • トップイベントが発生するシーケンスを理解する必要がある場合

一方、FMEAは以下のような状況で特に有効です。

  • 新製品の開発初期段階
  • プロセス改善
  • フェイルセーフシステムの設計
  • 耐久性テストのプランニング

FTAとFMEAを組み合わせることで、システムのリスクを総合的に理解し、リスク最小化のための戦略を策定することが可能になります。

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ISO9001とIATFとの関連性

ISO9001やIATFのような品質管理システムは、製造業における品質保証のためのフレームワークを提供します。これらのシステムは、組織が顧客の要件を満たし、製品の品質を改善するためのプロセスを確立することを助けます。

FTAとFMEAは、ISO9001やIATFの中でも特に重要な役割を果たします。

FTAは、システム全体のリスク評価を支援し、FMEAは製品の設計と製造プロセスにおける潜在的な問題を特定します。FTAとFMEAを組み合わせることで、組織はシステムやプロセスのリスクをより完全に理解し、リスク最小化のための戦略を策定できます。

このように、FTAとFMEAはISO9001やIATFと密接に関連しており、これらのシステムの効果的な実装と運用を支援します。これらのツールを使ってリスクを管理することで、組織は製品の品質を改善し、顧客満足度を高めることが可能となります。

IATF16949&ISO9001の構築ご支援:メールにて承ります!

Q:メールコンサルティングサービスはどのような内容が含まれていますか?

A:月額20,000円のメールコンサルティングサービスには、IATF・ISO9001における品質マネジメントシステムに関する質問への回答、プロセス構築と改善のアドバイス、規格要求事項に関するご説明などが含まれます。メールでのやり取りを通じて、貴社の状況に応じた具体的なサポートを提供しいたしております。

Q:どのくらいの頻度でメールを送ることができますか?

A:基本的には月に何度でもメールで質問を送っていただいてOKです。ただし、回答には通常1〜3営業日を頂いております(多くはその日の内に回答可能です!)。やり取りの回数に制限はありませんが、1つのメールにつき明確な質問やテーマを設定していただくようお願いしております。

Q:メール以外の相談方法(電話やビデオ会議)は可能ですか?

A:現在のサービスはメールのみの対応となっておりますが、追加料金にて電話やビデオ会議での相談も承ります。詳細については別途お問い合わせください。
※2024年現在は、メールコンサルティング以外数カ月先まで予約がいっぱいとなっております。空き次第、弊社HPでアナウンス致します。

Q:品質マネジメントシステム初学者の企業です。導入しようと考えていますが、初心者でもサポートを受けられますか?

A:はい、もちろんです。初心者の方でもわかりやすく丁寧にサポートいたします。初めての導入に必要なステップや、どのように進めていくべきかも具体的にアドバイスいたしますので、安心してご利用ください。

Q:契約を解約する場合、どのような手続きが必要ですか?

A:サービスの解約は、次回請求日の2週間前までにメールにてご連絡いただければ対応いたします。解約にあたって特別な手続きは必要なく、解約後は翌月から請求されません。また、一度解約しても何度でも契約できますのでご安心ください。ただし、銀行振込の場合、一度でもその月に質問されますと請求が発生しますので、あらかじめご了承ください。

Q:IATFとどのような関係がありますか?

『IATF 16949』はInternational Automotive Task Force(IATF)の登録商標です。当サービスはIATFの認定を受けたものではなく、独自に認証取得を支援するサービスを提供しています。
※当サービスおよび教材は、IATF16949の認証取得を支援するための情報を提供するものであり、認証取得を保証するものではありません。認証の可否は審査機関の判断によります。

弊社サービスについてのよくあるご質問Q&A:まとめ
どのようなQMSコンサルティングサービスを提供していますか?

弊社では、ISO9001・IATF・VDA6.3の導入支援、運用改善、QMSの認証取得のサポートを提供しています。さらに、業界特有のニーズに応じたカスタマイズコンサルティングも可能です。コンサルティングのご依頼は、下記のフォームよりご連絡ください。
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QMSコンサルティングの料金プランについて教えてください。

料金はコンサルティングの範囲や企業の規模によって異なります。短期的なアドバイスから長期的なプロジェクト支援まで幅広く対応しており、初回の無料相談で見積もりをご案内いたします。一般的なプランについては、下記のリンクをご確認ください。
現地コンサルティング費用について
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QMS認証取得のための具体的なサポート内容は何ですか?

弊社では、ISO9001・IATF認証及びVDA6,3構築に向けたギャップ分析、文書化支援、内部監査の実施、マネジメントレビューのサポートと認証機関手続き支援など、全プロセスをサポートします。お客様の状況に応じた個別対応も可能です。

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デジタルコンテンツはどのように提供されますか?

決済購入後、デジタルコンテンツはダウンロード形式でご提供いたしております。すぐに使用可能な状態で、PDFやExcel、Word形式など、お客様のニーズが最も多いファイル形式となっております。デジタルコンテンツの性質上、事前お振込または、クレジットカード払いが基本となりますが、ご要望に応じて柔軟に対応させていただきます。
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QMSデジタルコンテンツの更新版はどのように提供されますか?

弊社のデジタルコンテンツは、法規制や要求事項の変更に対応するために定期的に更新しています。また、よりお客様のご希望に沿うために不定期で更新しております。既にご購入いただいたお客様には、更新版のコンテンツを割引価格でご提供できる場合もございますので、お気軽にお問い合わせください。
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