ISO9001のリスクに基づく考え方とは何?わかりやすく解説

ISO9001:2015のリスクに基づく考え方は、組織が直面する可能性のあるリスクを効果的に管理し、機会を最大限に活用するための革新的なアプローチを提供しています。

この記事では、リスク管理の原則、ISO9001でのリスク管理の役割、そのメリット、および効果的なリスク評価と管理のステップをわかりやすく解説します。


この記事を書いた人

所属:QMS認証パートナー専属コンサルタント
年齢:40代
経験:製造業にて25年従事(内自動車業界15年以上)
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Hiroaki.M

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ISO9001構築で整理しておきたい基本的な視点

ISO9001の構築や運用では、要求事項を理解するだけでなく、それを自社のルールや記録としてどう形にするかが重要になります。規格の意図は分かっていても、文書化や運用方法の判断で迷い、対応が止まってしまうケースも少なくありません。

まずは全体像を整理し、必要な文書や帳票の考え方を把握したうえで、自社に合った形へ段階的に落とし込んでいくことが、無理のないISO9001対応につながります。

ISO9001:2015のリスクに基づく考え方の土台

ISO9001のリスクに基づく考え方とは何?わかりやすく解説①

ISO9001:2015は、品質マネジメントシステム(QMS)のための国際規格であり、組織が顧客の要求と法規制の要求事項を満たすことを目的としています。

この最新版では、リスクに基づく考え方が大きな変更点の一つとして導入されました

このアプローチは、組織が予期せぬ事態により効果的に対応し、機会を捉えることを可能にするため、リスクと機会の特定、分析、及び対処を重視します。

リスクに基づく考え方の導入により、組織は単に不具合を防ぐだけでなく、品質マネジメントシステムの全体的な効果を向上させることができるようになりました。

これにより、継続的改善プロセスの中核となるリスク評価が、ISO9001:2015の要求事項を満たすための重要な要素とされています

リスクに基づく考え方の原則

ISO9001のリスクに基づく考え方とは何?わかりやすく解説②

リスクに基づく考え方の原則は、ISO9001:2015において中心的な役割を果たします。

この考え方で最も重要なのは、リスクを予防的に管理し、機会を積極的に追求するプロセスに焦点を当てていることです。

リスク管理とは、潜在的な問題を予見し、それらが組織の目標達成に与える影響を最小限に抑えるための計画的なアプローチを行うことといえます。

このプロセスには主に、リスクの特定、リスクの評価、リスクへの対処の三つのステップが含まれます。

リスク管理ステップ

①リスクの特定:組織が直面する可能性のある内部および外部のリスクを識別します。

②リスクの評価:各リスクの重大性と発生確率を分析し、優先順位を決定します。

③リスクへの対処:リスクを軽減、回避、受容、または転換する戦略を策定し、実施します。

④リスク管理の監視:実施された対策の効果を評価し、必要に応じて追加の措置を講じます。

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規格を理解するうえで、よくある「つまずき」とは?

ISO9001やIATF16949、VDA6.3の要求事項は、条文を読むだけでは自社業務への当てはめ方が分かりにくい場面が少なくありません。理解したつもりでも、文書化や運用判断で迷いが生じることは多く、その違和感こそが改善ポイントになる場合もあります!

※ 個別ケースでの考え方整理が必要な場合は、補足的な確認も可能です。

ISO9001でのリスク管理の役割

ISO9001のリスクに基づく考え方とは何?わかりやすく解説③

ISO9001:2015では、リスク管理は品質マネジメントシステムの核心的な部分として統合されています。

この規格は、組織がリスクに基づく考え方を採用し、全ての決定プロセスにおいてリスクと機会を特定、評価、そして管理することを要求します

リスク管理の役割は、不確実性を管理し、予期せぬ品質の問題を防ぐことにより、組織の全体的な品質向上に貢献することにあり、このアプローチにより、組織は顧客の要求と一貫して適合する製品やサービスを提供し、顧客満足度を向上させることが可能になります。

リスク管理の統合は、組織が継続的改善の文化を育成し、効果的な品質マネジメントシステムを維持するための鍵となります。

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リスク及び機会で整理するISO9001の考え方

ISO9001では、組織の目的達成に影響を与えるリスク及び機会を特定し、適切な対応を計画することが求められます。単にリスクを洗い出すだけでなく、機会も含めて整理することで、マネジメントシステムの有効性を高めることができます。日常業務と結び付けて考えることが重要です。

一方で、抽象的な議論にとどまり、具体的な対応策まで落とし込めないケースも少なくありません。そのため、評価基準や対応方法を整理したうえで運用することが重要になります。こうした整理を進める方法の一つとして、リスク及び機会の管理方法をまとめた資料を参考にする方法もあります。

リスクに基づく考え方のメリット

ISO9001のリスクに基づく考え方とは何?わかりやすく解説④

リスクに基づく考え方を採用することは、組織にとって多大なメリットをもたらします。このアプローチにより、リスク予防が強化され、潜在的な問題を事前に特定して対処することが可能になります。

結果として、不測の事態による影響を最小限に抑え、組織の効率と効果性が向上しさらに、リスク管理を通じて品質を継続的に向上させることで、顧客満足度の向上を実現し、顧客からの信頼を確固たるものにすることができます。

リスクに基づく考え方は、組織がより戦略的にリスクと機会を管理することを促し、持続可能な成長と競争力の強化に貢献しこのアプローチにより、組織は変化する市場や環境の中で柔軟かつ効果的に対応する能力を高め、長期的な成功への基盤を固めることができます。

ISO9001・ISO14001構築でつまずきやすい点

ISO9001やISO14001は、「何を決めるべきか」「どう見える化するか」といった判断事項が多く、構築の初期段階で迷いやすい規格です。要求事項は理解できても、実際の規定や帳票をどう整えるかで手が止まってしまうケースも少なくありません。

そのため、実務で使われている規定や帳票の考え方を参考にしながら、自社のペースで整理していくことが重要になります。

リスクに基づく考え方:まとめ

ISO9001のリスクに基づく考え方とは何?わかりやすく解説⑦

リスクに基づく考え方は、現代の不確実なビジネス環境で組織が生き残り、繁栄するための鍵です。

このアプローチを採用することで、リスクを前もって特定し、効果的に管理することが可能となり、組織の持続可能性と成長を実現できます。

ISO9001:2015を通じてリスク管理の原則を組み込むことは、品質向上、顧客満足度の向上、そして最終的には競争力の強化に直結します。

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