製造業における品質管理の道具として、よく知られているDRBFMとFMEA、どちらも聞いたことがあるけれど、詳しい違いや使い方について知りたい方も多いのではないでしょうか?
本記事では、両者の違いから活用方法までを詳しくわかりやすく解説します。
どちらもISO9001やIATF16949を取得している企業の方にとって非常に重要なツールです。それでは、早速見ていきましょう!
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①APQP:APQP作成ポイント解説
②コントロールプラン:帳票雛形から作成ポイント解説
③PPAP:PPAPプロセス構築解説
④FMEA:FMEA必須帳票事例と作成方法〜特殊特性まで解説
⑤MSA:ゲージR&R・クロスタブ法を事例帳票〜計算方法まで解説
⑥SPC:要求事項や物理的な意味まで完全網羅
目次
DRBFMとは?基本の考え方について解説
DRBFM(Design Review Based on Failure Mode)は、問題の未然防止を目的とした手法で、主に製品設計の段階で実施されます。
トヨタ自動車が開発したこの方法は、設計変更に伴う不具合を予測・防止するために行われます。DRBFMでは、設計の変更点に焦点を当て、技術と経験を活用した討論を通じて、潜在的な問題を特定し、対策を講じることが重視されます。
このプロセスにより、製品の信頼性向上が期待され、設計段階でのリスクを最小限に抑えることが可能です。
FMEAとは?基本の考え方と手順
一方、FMEA(Failure Mode and Effects Analysis)は、製品設計や製造工程で潜在的に存在する問題を事前に予測し、それが製品やプロセスに及ぼす影響を評価するための分析手法です。
FMEAは事前に「何が起こるか」を考え、それに対する対策を立てることを目指しています。
FMEAはシートに基づく手法で、手順としてはまず、製品やプロセスのFailure Mode(失敗モード)を抽出します。
次に、そのFailure Modeが発生した場合に想定される影響やその重要度、対策などを詳細に分析し、それをもとに改善を行います。
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DRBFMとFMEAの違い
さて、ここからが本記事のメインテーマ、「DRBFMとFMEAの違い」についてです。要点をまとめると次の通りです。
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この違いから、DRBFMとFMEAは同時並行で活用することで、より効果的な問題の発見と対策が可能となります。
DRBFMとFMEAの活用事例
まず、実際の製品開発プロジェクトにおけるDRBFMとFMEAの活用事例を一つご紹介します。
ある自動車部品製造企業が新製品の開発を行う際に、これらの手法を組み合わせて使用しました。具体的には、開発初期段階の設計変更時にはDRBFMを、製品全体のFailure Modeを特定し、リスク評価を行う際にはFMEAを使用しました。
DRBFMの活用
DRBFMは、主に設計変更時に活用されました。新製品開発に当たり、企業は既存の部品デザインを大幅に改良することを決定。
ここで、設計変更がもたらす潜在的な問題を発見するために、DRBFMが使用されました。DRBFMは、経験豊富なエンジニアと設計者が集まり、設計変更がもたらす可能性のある問題を洗い出し、事前に対策を立てました。
この結果、企業は新製品の初期不良率を大幅に削減することができ、品質向上と生産効率の向上につながりました。
FMEAの活用
一方、FMEAは製品全体のFailure Modeの特定とリスク評価に使用されました。
設計変更後の新製品に対して、一体どの部分がどのようなFailure Modeを持つのか、その影響度や発生頻度、検出可能性を評価し、リスク優先度を決定しました。
その結果、重要なリスク要因を事前に特定し、それに対する予防策を立てることができました。
これにより、企業はリスク管理の精度を高め、より安全性の高い製品を市場に提供することが可能となりました。
このように、DRBFMとFMEAを適切に使い分けることで、新製品の初期不良率を削減し、製品の安全性を向上させることができました。
また、これらの手法を活用することで、製品開発プロセス自体も改善され、次回の製品開発にも活かすことができるというメリットがありました。
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DRBFMとFMEAの効果的な使い方
以上のような事例からもわかるように、DRBFMとFMEAは、それぞれの特性を活かして使い分けることで効果的です。
DRBFMは、新製品の開発や設計変更の際に、設計者自身や経験豊富な技術者たちと共に、潜在的な問題を探り出すために活用します。
一方、FMEAは新製品や新工程の開発において、それぞれのFailure Modeとその影響を具体的に抽出・分析し、その結果を元に改善を行うために使用します。 |
どちらも、新製品開発や設計変更などの事前審査、事後のレビュー、不具合の追加対策などに活用できます。
実践のコツと注意点
これまでに述べたように、DRBFMとFMEAは、それぞれが持つ特性を活かして使い分けることが重要です。
しかし、ただ単に使い分けるだけでなく、実践におけるいくつかのコツと注意点を心に留めておくことも重要です。
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DRBFMとFMEAを活用したISO9001とIATF16949への対応
最後に、ISO9001やIATF16949を取得している企業にとって、DRBFMとFMEAの活用は欠かせません。
これらの手法は、品質マネジメントシステムの基本要素である「予防的アプローチ」を具体化するもので、ISOやIATFの要求を満たすためには大いに役立ちます。
具体的には、ISO9001の要求である「リスクベースの思考」やIATF16949の「製品安全」などに直結します。
これらの手法を活用すれば、リスクを事前に評価し、製品安全に関連する問題を予防することが可能です。
また、DRBFMとFMEAを組み合わせることで、全体的なリスクマネジメントを強化し、さらに高い品質を実現できます。
まとめ
今回の記事では、製造業で広く活用されるDRBFMとFMEAの基本的な考え方、使い方、違いについて詳しく解説しました。
どちらも製品やプロセスの信頼性を向上させ、品質管理を効果的に行うための重要なツールです。
また、ISO9001やIATF16949を取得している企業にとっては、これらの手法を活用することで、より効果的な品質管理を行い、それらの要求を満たすことが可能です。
これらの手法を適切に活用し、日々の業務に役立てていきましょう。今後も最新の情報をお届けしますので、是非お楽しみに!
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