IATFの取得に欠かせない重要な要素の一つが”PPAP”(Production Part Approval Process、量産部品承認プロセス)です。
PPAPは、部品や製品の製造工程が顧客の要求を満たし、安定した品質で量産が可能であることを証明するためのプロセスです。
具体的には、製品サンプルの提出や工程能力の確認、必要な文書の整備などが含まれます。
PPAPは、供給者と顧客間での品質保証を確立するために不可欠であり、IATFの認証取得においても重要な役割を果たすので、PPAPの役割について解説します。
知識・経験を活かし、品質マネジメントシステムの規格を幅広い方々に理解いただき、各規格の普及のお手伝いができればという思いで立ち上げました!難解な内容も、知識と経験でわかりやすく解説していきますので、これからもよろしくお願いします!あくまでも個人の見解となりますので、ご理解いただき是非参考にしていただければ幸いです★
【Ver.2-0にて大幅アップデートした内容】
①審査・監査で見られる構築学習ポイントを大量追加
②図解解説大量追加でさらにわかりやすく
③WEB記事では公開できない「極秘ノウハウ」追加
④特に質問が多い内容を詳細解説追加
⑤どんな規定・帳票が必要かを「表形式」で紹介
多くの方からご要望された内容を大量追加しているので、さらなるご満足がいただけるIATF16949:認証や維持そして、管理のための「サポート教材」となっております。
特に審査・監査で見られるポイントを大量追加しているので、認証取得・維持管理に苦労されている方にもおすすめです!
★お支払いはお振込・クレジットカード払い可能です!
★請求書・領収書発行可能です!
PPAPとは何?
IATFにおけるPPAP(Production Part Approval Process、生産部品承認プロセス)は、部品や製品の製造工程が安定した品質で量産できることを証明するための手続きです。
このプロセスは、自動車業界において供給者が顧客の要求を満たす品質の製品を一貫して提供できることを保証するために不可欠なイベントと考えてください。
PPAPは、部品サンプルの提出、工程能力の確認、製造過程に関する各種文書の整備といった一連の手続きから構成されています。
PPAPがなぜ必要なのか
PPAPの必要性は、製品が設計通りに製造され、顧客の要求に応じた仕様と品質を確保することにあります。これにより、顧客と供給者の間で品質に対する信頼が確立され、将来的なトラブルを未然に防ぐことができます。
PPAPは、特に新規部品の導入時や製造プロセスの変更があった際に利用され、量産開始前に全ての工程が顧客の期待通りに機能していることを確認する役割を果たします。
これにより、部品や製品の品質を高水準に保ち、IATFの認証取得においても重要な基準となるので、しっかり対応する必要があります。
超重要記事
PPAPの18項目とは何?
次にPPAPの具体的な18項目について見ていきましょう。
①設計文書
「設計文書」は、製品の設計に関するすべての重要な情報を記録したものを指します。設計文書は、製品が設計仕様を満たすことを示すために使用されます。
これには以下のような具体的な文書が含まれることが一般的です。
①設計図
⇒製品の設計と機能を示す図面。図面には、製品の全体的な形状、寸法、材料、表面仕上げなどの詳細な情報が含まれます。
②材料仕様書
⇒製品に使用される材料の種類、グレード、特性などを明記したもの。
③パフォーマンステスト要件
⇒製品が満たすべき機能や性能の基準を示すもの。
設計文書は主に「8.3設計と開発の製品」の節と強く関連しています。特に、「8.3.2設計と開発の計画」、「8.3.3設計と開発のインプット」、「8.3.4設計と開発の管理」、「8.3.5設計と開発のアウトプット」などの要求事項に直接関連します。
これらの要求事項は製品の設計と開発プロセスを管理し、製品が顧客の要求と法規制を満たすことを確認するためのものです。
②技術変更文書
「技術変更文書」はPPAP (Production Part Approval Process)の一部として必要とされる文書で、製品の設計や製造プロセスに生じた変更を記録して追跡するためのものです。
これは、製品の性能や品質に影響を及ぼす可能性がある変更が正確に管理され、適切に承認されることを確認するための重要な手段です。
①変更の詳細説明
⇒何が変更され、なぜ変更が必要だったのか。
②変更の影響
⇒製品の性能、品質、または製造プロセスにどのような影響があるのか。
③承認
⇒変更が適切にレビューされ、承認されたことを示す証拠となっているか。
IATFの要求事項においては、技術変更文書は特に「8.3.6設計及び開発の変更」に関連しています。すべての設計および開発の変更を適切に識別、文書化し、レビュー、承認、および検証/検証を通じて管理することが要求されています。
ただし、具体的な技術変更文書の形式や内容は、企業によって異なり、具体的な要求は顧客や製品の具体的な要求によるところが大きいです。
そのため、特定の状況に適した技術変更文書を作成するためには、具体的な要求やガイドラインを理解することが重要です。
IATF必須:PPAPリスト(帳票)販売中!
【帳票のポイント】
・PPAPの内容を全て網羅。
・顧客及び仕入先との取り交わし資料として使える!
・審査でPPAP要求項目がすぐ見せられるので便利。
・PPAPの資料確認漏れが防げる。
おすすめ)PSWフォーマットはこちら
【ご購入について】
・お買い物カゴに入れて簡単決済!
・クレジットカード/銀行振込対応可能です。
・請求書/領収書発行可能です!
IATF:8.3.4.4項の製品承認プロセスでは、PPAPの社内構築が重要です。その際に、顧客提示する資料・社内保管資料・仕入先に要求資料など資料のまとめ帳票があると非常に便利!簡単にPPAP資料がまとめられる帳票を作成しました!簡単にまとめられるテクニック満載の帳票を格安でご提供いたします!
③顧客設計承認
製品の設計が顧客の要件を満たしていることを確認する書類です。
具体的には、顧客設計承認は、サプライヤーが顧客から得た設計の承認を示す文書です。これは通常、サプライヤーが提出する設計図や仕様が顧客によってレビューされ、問題がないと判断されたときに発行されます。
この文書は、製品が顧客の期待や要件を満たしていることを示す重要な証拠です。
これらは、製品の設計と開発を確認し、その結果を文書化することに関連しています。ただし、具体的な要求事項は、組織の特定の状況や顧客の具体的な要求によります。
④設計FMEA
製品設計や製造プロセスにおける潜在的な問題を特定、評価、優先順位を付けるためのシステマティックな手法です。設計FMEA (DFMEA)は、製品設計フェーズに特化したFMEAで、設計上の欠陥や不具合が製品の品質や信頼性に及ぼす可能性のある影響を予測します。
設計FMEAの文書は、一般的に以下の項目を含むテンプレート形式で提出されます。
①機能または要求
②潜在的な故障モード
③潜在的な故障原因
④潜在的な故障影響
⑤Severity(重大度)、Occurrence(発生頻度)、Detection(検出可能性)の評価
⑥Risk Priority Number(RPN)またはその他のリスク評価
⑦推奨処置
⑧処置の結果
IATFの要求事項と関連して、「8.3.3設計・開発からのインプット」、「8.3.5.1設計開発のアウトプット補足」のセクションにおいて、設計FMEAの役割と使用が強調されています。
ただし、設計FMEAは、製品ライフサイクル全体でのリスク評価の一部であるため、他のセクションや要求事項とも関連性を持つ可能性があります。
組織の具体的な状況やリスク評価プロセス及び、顧客要求に強く影響します。
⑤工程フロー図
「工程フロー図」は、製品の製造工程をステップごとに視覚的に表示した図です。
これは製品の生産の流れ及び検査の各段階を理解しやすくするためのもので、各工程やその工程間の流れ、使用される装置や材料、検査ポイントなどを明示します。
これにより、品質管理の観点から各工程でのリスクや問題点を把握し、適切な対策を立てることが可能となります。
具体的な文書としては、「工程フロー図」そのものの提出が求められます。
IATFの要求事項として、工程フロー図は主にセクション「8.3.5.2製造工程設計からのアウトプット-補足」と関連しています。
工程フロー図は、製品の製造工程を理解し、品質管理を適切に実施するための重要なツールとして、このセクションで要求されています。
⑥工程FMEA
「FMEA」は「Failure Mode and Effects Analysis」(故障モード影響度分析)の略で、製造プロセス中に発生可能な問題を予測し、それらが製品の品質や信頼性にどのように影響するかを評価するための分析手法です。
工程FMEAは、あらかじめリスクを識別し、問題を予防するためのアクションを計画するための重要なツールとなります。
そして、工程FMEAはIATF 16949の要求事項として「6.1.2.1リスク分析」・「6.1.2.2予防処置」と関連しています。
組織が製造プロセスのリスクを理解し、それを管理するための適切なプロセスを設計および実施することを求めています。
IATFの目玉要求事項の一つであるFMEA。コアツールであるFMEAの帳票は、AIAG準拠であることが必須。見てすぐわかる工程FMEA(PFMEA)帳票を格安でご提供致します!メールコンサルティングとの併用が人気★
⑦コントロールプラン
「コントロールプラン」は、製品の製造プロセスを管理し、製品の品質を維持するための計画を指します。
これは、製品設計や製造プロセスの各段階において品質が一貫していることを保証するために用いられます。コントロールプランは、品質管理の方法、使用する装置や道具、検査頻度、そして品質レベルを特定し、記録するための計画を提供します。
PPAP(Production Part Approval Process)のコントロールプランは、その製品の生産のすべての段階(すなわち、原材料の購入、製造工程、検査、出荷など)における品質管理活動を詳細に説明したものです。
これは、製造業者が製品の品質を一貫して維持し、顧客の要求を満たすことができることを示すための重要な文書です。
コントロールプランは、文書としては標準的なフォーマットを持っており、以下のような情報が含まれます。
①製品情報
⇒製品名、製品番号、製品の仕様など
②製造プロセス
⇒製造工程の流れ図、各工程での主要な操作、使用する機器や道具など
③品質管理活動
⇒各工程での検査項目、検査方法、検査頻度、品質レベルなど
④緊急時対策
⇒品質に問題が発生した場合の対策など
IATF 16949は、自動車業界の品質マネジメントシステムの国際規格であり、その規格には品質管理活動を実施するための要求事項が定められています。
その中で「コントロールプラン」は、特にセクションの「8.5.1生産とサービスの提供」及び、「8.5.1.1コントロールプラン」に強く関連しています。
これは、組織がプロセスを適切にコントロールし、プロダクトとサービスが要求事項を満たすことを確実にするための要求事項です。
IATF:8.5.1.1項のコントロールプランでは、いわゆるQC工程図の作成方法について要求しています。ISO9001企業では簡易QC工程図が多い中、IATFでは明確な要求事項があるので注意が必要です。そのため、要求事項完全網羅のコントロールプランを作成しましたので、是非ご活用ください!簡単にまとめられるテクニック満載の帳票を格安でご提供いたします!
⑧MSA
「MSA」は「Measurement System Analysis」の略語で、計測システム解析を意味します。
これは、製造プロセスにおける計測システムの信頼性を評価するための一連の手順です。MSAの目的は、計測システムが必要な精度と精度を持つことを確認し、製品の品質を確保するためです。
①偏り
⇒計測器が統計的に有意な誤差を持つかどうか。
②再現性
⇒同じ測定器が同じ結果を繰り返し生成するかどうか。
③繰返し性
⇒同じ操作者が同じ部品を同じ装置で複数回測定したときの結果の一貫性。
④安定性
時間の経過とともに測定システムの性能が変化するかどうか。
⑤直線性
⇒測定器が特定の要求を満たす能力。
具体的な文書としては、MSAの結果を示す報告書やデータシートがあります。MSAは、IATFの具体的な要求事項があり、特にIATFの「7.1.5.1.1(測定システム分析)」の項に該当します。
この要求事項は、組織が測定器の適用範囲、頻度、方法を定義し、統計的な手法を使用して測定器の評価をすることを要求しています。これにより、測定システムが製品とプロセス要件を適切に満たすことができるか確認することができます。
IATF:7.1.5.1.1項の測定システム解析で重要な手法であるGageR&Rは、測定データを取得した後、難しい解析要求があります。それらの帳票一つ作るのにも「数学的知識」が必要になり非常に手間になってしまいます。そんなときは、弊社の「GageR&R解析ツール」がおすすめ!指定セルに測定データを入力することで自動計算で一発判定が可能です!
⑨全寸法測定結果
「全寸法測定結果」は、PPAPの一部として提出を求められ、製造された部品の寸法的特性を測定し、その結果を詳細に記録したものを指します。
これは製品設計図に記載されている寸法と一致しているかどうかを確認するために行われます。
寸法測定結果は、通常、部品の形状、サイズ、位置等の特性を正確に測定するための専門的な計測器具を使用して得られます。この「寸法測定結果」は、通常「寸法結果レポート」や「寸法検査報告書」などと呼ばれる文書にまとめられます。
それぞれの部品の各寸法について、設計要件(設計図に基づく)と実際の測定結果が記載され、設計要件を満たしているかどうかが評価されます。
IATFにおける「全寸法測定結果」の要求は、特に「8.6.2レイアウト検査及び機能試験」に関連しています。
これらのセクションでは、新製品または変更製品の設計と開発プロセス中に行われる検証と検証について述べられており、全寸法測定結果はその一部として扱われます。
設計要件が適切に製品に反映されていることを確認するために、これらの測定と評価が重要となります。
IATF:8.6.2項のレイアウト検査及び機能試験の要求事項の対応は、レイアウト検査と共に性能試験や材料試験の記録を確実に残す仕組みが必要です。それら3点を完全網羅し、簡単に記述できるノウハウが詰まった帳票を作成しました!これらの記録は、PPAP資料にももちろん使えます!簡単にまとめられるテクニック満載の帳票を格安でご提供いたします!
⑩材料/性能試験結果
「材料/性能試験結果」は、PPAPの一部で、特定の部品が指定された材料および/または性能要件を満たしていることを示す証拠と提出を求められます。
具体的な文書については、この項目には通常、以下のものが含まれます。
①材料証明書
⇒これは、特定の部品を製造するために使用される材料の化学的および物理的特性を示します。これは通常、材料の製造元から提供されます。
②性能試験報告
⇒これは、部品が指定された性能基準を満たすことを証明します。試験は、通常、内部試験所または外部試験所で行われ、結果は公式の報告書として提出されます。
IATFの要求事項との関連性については、「材料/性能試験結果」は主にセクション「8.3.4.2設計開発の妥当性確認」に関連しています。
これらのセクションは、製品とプロセスの設計、開発、検証の一部として材料と性能の試験を要求します。
⑪初期工程調査結果
「初期工程調査結果」は、量産開始前のプレ生産で行われる分析で、そのプロセスが製品の設計要件を満たすことができるかを評価します。
これは、製品の製造における可能性のある問題や欠陥を予防し、製品の品質を向上させるための重要なステップです。
具体的な文書としては、初期工程研究報告書が挙げられます。
初期工程研究報告書では、製品の製造プロセスがどのように計画され、実行されるかについて詳細に記述されます。特に工程能力指数の評価を各工程で分析され対策された証拠が求められるのが特徴です。
IATF 16949の要求事項との関連については、特に、セクション「9.1.1.1製造工程の監視及び測定」において、開発プロセスの分析とその結果の評価が求められます。
⑫有資格試験所文書
「有資格試験所文書」は、自動車産業における品質管理システムであるIATF 16949の一部として用いられるPPAP(生産部品承認プロセス)の18項目の一部です。
これは一般的に、製品が規格や仕様に適合していることを証明するための内部試験所または第三者機関である外部試験所のどこで試験を行っているかを示す文書類です。
具体的な文書は機関や製品、試験の種類によりますが、加えて、その試験所で試験をした結果を求められる場合もあるのが特徴です。例えば次のようなものがあります。
- 試験報告書
- 試験証明書
- 試験結果の概要
- 機関からの適合性確認書
これらの文書は、製品が安全規格、性能規格、環境規格などに準拠していることを証明します。
IATF 16949の要求事項との関連性については、特に「7.1.5.3.1内部試験所」「7.1.5.3.2外部試験所」が関連しています。
これらの要求事項は製品設計の適合性とその検証に関連しており、認証試験機関の関連書類はこれらの適合性を証明する一部となります。
IATF:7.1.5.3.1項の内部試験所の要求事項は、各内部試験所の範囲と資源の明確化です。全ての要求が適合した表を各々準備するのは大変ですよね?面倒な要求を一枚のシートに簡単にまとめられる「内部試験所表示」!格安でご提供させていただきます!
⑬AAR(Appearance Approval Report、外観承認報告書)
AAR(Appearance Approval Report)は、PPAPの一部として提を求められる文書で、製品の外観(色、質感、光沢など)が顧客の要求を満たしていることを証明するものです。
具体的には、サンプル部品の外観を評価し、それが設計要件や顧客の期待に適合しているかどうかを評価する報告書となります。これは主に視覚的、触覚的な評価を含むことが多く、評価基準は製品の種類や顧客の要求によります。
AARは通常、サンプル部品または、マスターサンプルと共に提出され、顧客が外観の承認を行うことを可能にします。
この報告書は、製品の色、質感、光沢などの視覚的な特性を文書化するため、明確な写真や説明が含まれることが一般的です。
⑭サンプル部品(生産部品:顧客評価用)
「サンプル部品(生産部品:顧客評価用サンプル)」は、PPAPの一部として、サプライヤーが顧客(大抵は自動車メーカー)に提出する、実際に生産ラインから出てきた部品のサンプルです。
これは、生産プロセスが設計仕様を満たすことを証明するためのもので、顧客はこのサンプルを検査して承認するか否定するかを決定します。
具体的な文書は顧客とサプライヤー間で交わされるもので、それ自体が文書化されるわけではありませんが、サンプルの承認または否認は、通常、「承認レポート」または「PPAPレポート」などと呼ばれる文書に記録されます。
⑮マスター(標準)サンプル
「マスターサンプル」は、製品の承認プロセス中に、製造者が客観的な品質基準を証明するための具体的な製品サンプルを指します。
このマスターサンプルは製品の目視評価や比較用途などに使用され、製品が満足すべき品質基準や規格を満たしているかを判断するための基準となります。
マスターサンプルに関連する具体的な文書は、一般的にはマスターサンプルの詳細な説明やその使用方法、評価基準などを含む「マスターサンプル承認書」や「マスターサンプル評価レポート」などが存在します。
この中で、マスターサンプルのような具体的なサンプルを用いて製品の品質を評価し、それが設計要件を満たしていることを確認することが求められています。
⑯検査補助具
「検査補助具」は、製品の品質を確認するために使用されるツールや装置を指します。これは、特定の測定を可能にするか、または製品が設計仕様に適合していることを確認するために使用されます。
検査補助具は、ゲージ、テンプレート、ピン、ジグ、治具など、製品の寸法や形状を測定するためのツールを含む可能性があります。
PPAPの文書要件における「検査補助具」は、通常、検査補助具のリスト、それらのツールのキャリブレーション記録、そしてそれらが正確に測定を行い、製品が設計要件を満たしていることを確認するための証明となります。
IATFは自動車産業の品質管理システムの規格であり、その中には測定装置管理に関する要求事項が含まれています。
この要求事項は、「8.3.5.2製造工程設計からのアウトプット」に関連しており、ここでは組織が必要な監視及び測定資源を決定し、それらを管理することを要求しています。
この要求は、検査補助具が適切に選択され、維持され、使用され、そして定期的にキャリブレーションまたは検証が行われることを含みます。これにより、検査補助具が製品の品質要件を満たすための正確な測定を提供できることが確認されます。
⑰顧客固有要求事項
「顧客固有要求事項」は、製品の品質を確保するためのPPAPの一部として、特定の顧客がサプライヤーに対して設ける独自の要求事項を指します。これらは、IATFの枠組みを超えて特定の製品やプロセスに対する追加の要求を含む可能性があります。
具体的な文書は顧客からサプライヤーへ提供される仕入先品質マニュアル(SQM)といわれるものが多く、それらの要求事項が明示的に記述されています。この文書は、製品仕様、テスト手順、検査基準、パッケージング要求、配送スケジュールなど、顧客が特定の製品に求める具体的な要求を詳細にリストアップしています。
顧客固有要求事項は、IATFの標準の一部である「4.3.2顧客固有要求事項」に直接関連しています。この要求事項は、組織が顧客固有の要求を理解し、それらを満たすためのシステムを確立し維持することを要求しています。
IATF:4.3.2項の顧客固有要求事項を整理・精査し、社内に展開するために大事な「顧客固有要求事項マトリクス表」。簡単にまとめられるテクニック満載の帳票を格安でご提供いたします!作成は結構難易度高めなので、弊社サンプル帳票を基に作成されることをおすすめします!
⑱PSW(Part Submission Warrant、部品提出保証書)
「PSW」または「Part Submission Warrant(部品提出保証書)」は、PPAPの一部として、自動車供給業界において用いられる文書です。
これは製造者が製造した部品が顧客の要件を満たしていることを証明するための文書で、部品の詳細情報、その製造過程、そして部品が設計要件と一致することを示すテスト結果などを含みます。
具体的な文書内容としては以下の項目が含まれます。
①部品番号
②部品名称
③図面番号と改訂番号
④顧客名と顧客コード
⑤製造者の名前と住所
⑥材料や部品の詳細
⑦量産地点
⑧顧客からの承認記録
PSWは、顧客が部品を受け取る前に、製造者が部品が設計要件と一致し、製造過程が一貫していることを証明するための重要な手段となります。
以上の18項目は、PPAPの一部であり、新しい部品や改訂部品が設計図通りに製造され、要求される品質を満たしていることを証明するための手段となります。
これらは、IATFの対応する要求事項と連携して、製品の品質を確保する役割を果たします。
PPAP:まとめ
以上が、IATFで重要なPPAPについての解説です。
PPAPは自動車産業で必須の品質保証プロセスであり、その理解と実践はIATFの取得に向けて不可欠です。
PPAPの各フェーズと要求事項を理解し、その適用を通じて、自社の製品の品質を維持し、向上させましょう。
IATF16949&ISO9001の構築ご支援:メールにて承ります!
A:月額20,000円のメールコンサルティングサービスには、IATF・ISO9001における品質マネジメントシステムに関する質問への回答、プロセス構築と改善のアドバイス、規格要求事項に関するご説明などが含まれます。メールでのやり取りを通じて、貴社の状況に応じた具体的なサポートを提供しいたしております。
A:基本的には月に何度でもメールで質問を送っていただいてOKです。ただし、回答には通常1〜3営業日を頂いております(多くはその日の内に回答可能です!)。やり取りの回数に制限はありませんが、1つのメールにつき明確な質問やテーマを設定していただくようお願いしております。
A:現在のサービスはメールのみの対応となっておりますが、追加料金にて電話やビデオ会議での相談も承ります。詳細については別途お問い合わせください。
※2024年現在は、メールコンサルティング以外数カ月先まで予約がいっぱいとなっております。空き次第、弊社HPでアナウンス致します。
A:はい、もちろんです。初心者の方でもわかりやすく丁寧にサポートいたします。初めての導入に必要なステップや、どのように進めていくべきかも具体的にアドバイスいたしますので、安心してご利用ください。
A:サービスの解約は、次回請求日の2週間前までにメールにてご連絡いただければ対応いたします。解約にあたって特別な手続きは必要なく、解約後は翌月から請求されません。また、一度解約しても何度でも契約できますのでご安心ください。ただし、銀行振込の場合、一度でもその月に質問されますと請求が発生しますので、あらかじめご了承ください。
『IATF 16949』はInternational Automotive Task Force(IATF)の登録商標です。当サービスはIATFの認定を受けたものではなく、独自に認証取得を支援するサービスを提供しています。
※当サービスおよび教材は、IATF16949の認証取得を支援するための情報を提供するものであり、認証取得を保証するものではありません。認証の可否は審査機関の判断によります。