
自動車業界でよく耳にする「Tier(ティア)」という用語。その定義や各Tierの役割について詳しく解説します。Tierは各階層に分かれているので、その役割について及び、サプライチェーン管理についても併せて確認していきましょう!

この記事を書いた人
所属:QMS認証パートナー専属コンサルタント
年齢:40代
経験:製造業にて25年従事(内自動車業界15年以上)
得意:工場品質改善・プロジェクトマネジメント
目標:ちょっとの相談でも頼りにされるコンサルタント
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IATF16949構築で整理しておきたい視点
IATF16949(自動車産業のQMS)の構築や運用では、規格要求の理解だけでなく、それをどのようなルールや記録に落とし込むかが重要になります。ISO9001との違いや不足点を把握できていないと、構築途中で手が止まってしまうことも少なくありません。
まずは全体像を整理し、必要な知識や帳票の考え方を段階的に確認していくことが、無理のない対応につながります。
Tierとは何?

「Tier(ティア)」は、サプライチェーンにおける階層や段階を指す用語で、特に製造業や自動車業界で頻繁に使われます。各Tierは製品やサービスの供給のレベルに応じて分類され、上位のTierほど完成品に近い部品やシステムを提供します。
Tier1とは何?
自動車業界における「Tire 1」(ティア1)は、車両メーカー(OEM、Original Equipment Manufacturer)に対して直接部品やシステムを供給するサプライヤーを指します。
これらのサプライヤーは、エンジン、ブレーキシステム、電子制御ユニット(ECU)など、完成車に組み込まれる主要な部品やシステムを提供します。
| 定義 | OEM(車両メーカー)に直接部品やシステムを供給するサプライヤー。 |
| 例 | エンジン、ブレーキシステム、内装部品などの主要部品を提供。 |
| 特徴 | 高度な技術力と品質管理が求められ、OEMと緊密に連携して製品開発を行う。 |
例: Bosch、Denso、Continental、Magnaなどが代表的なTier 1サプライヤーです。
Tier2とは何?
Tier 2(ティア2)とは、製造業や自動車業界におけるサプライチェーンの階層の一つで、Tier 1サプライヤーに対して部品や材料を供給するサプライヤーを指します。
Tier 2サプライヤーは、完成品に組み込まれる部品や材料の製造を担当し、Tier 1サプライヤーの要求に応じた製品を提供します。
| 定義 | Tier 1サプライヤーに部品や材料を供給するサプライヤー。 |
| 例 | 小型の部品や部材、半導体、素材などを提供。 |
| 特徴 | Tier 1の要求に応じた品質と性能を提供することが求められる。 |
Tier 1サプライヤーに対して高度な技術と品質を提供し、自動車の性能と安全性を支える重要な役割を果たしています。
規格を理解するうえで、よくある「つまずき」とは?
ISO9001やIATF16949、VDA6.3の要求事項は、条文を読むだけでは自社業務への当てはめ方が分かりにくい場面が少なくありません。理解したつもりでも、文書化や運用判断で迷いが生じることは多く、その違和感こそが改善ポイントになる場合もあります!
※ 個別ケースでの考え方整理が必要な場合は、補足的な確認も可能です。
Tier3とは何?
Tier 3(ティア3)とは、製造業や自動車業界におけるサプライチェーンの階層の一つで、Tier 2サプライヤーに対して部品や材料を供給するサプライヤーを指します。
Tier 3サプライヤーは、より基本的な部品や原材料の製造を担当し、サプライチェーン全体の基盤を形成しています。
| 定義 | Tier 2サプライヤーに部品や材料を供給するサプライヤー。 |
| 例 | 原材料、基本的な部品やコンポーネントを提供。 |
| 特徴 | 上位Tierの要求に基づいて供給するための基本的な製造能力と品質管理が必要。 |
Tier 3サプライヤーは、サプライチェーンの基礎を支える重要な役割を担っており、上位のTierに高品質な原材料や基礎部品を供給することで、全体の製品品質と信頼性を確保しています。
自動車産業におけるサプライチェーン管理の基本

自動車産業におけるサプライチェーン管理の基本とは、製品の設計から最終的な顧客への納品に至るまで、全てのプロセスを最適化し、効率的に運用することを指します。
特に、Tier 1サプライヤーがTier 3サプライヤーまでの管理を含めて行うことが求められます。これにより、品質の確保、コストの削減、納期の遵守が実現されます。
Tier 1サプライヤーは、自社の製品だけでなく、Tier 2およびTier 3サプライヤーから供給される部品や材料の品質も管理する責任があります。これには、サプライヤー監査、品質基準の設定、定期的な品質検査などが含まれます。
IATF16949を取得するとこれらの対応がきちんと取り組むことができるので、多くのOEMがIATF16949の取得を促していること繋がっています。
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規格対応で不安・悩むポイント
ISO9001やIATF16949、VDA6.3といった規格対応では、「どこから手を付ければよいか分からない」「社内だけで判断を進めることに不安がある」と感じるケースが少なくありません。
品質マネジメントの構築は、一度に完成させる必要はなく、考え方やサンプルを参考にしながら、少しずつ自社に合った形へ整えていくことも可能です。
自動車産業のTierとは何?まとめ

自動車産業におけるサプライチェーン管理の基本は、製品設計から最終納品までの全プロセスを最適化し、効率的に運用することです。
特にTier 1サプライヤーは、Tier 3サプライヤーまでの管理を含めて行うことが求められ、これにより品質確保、コスト削減、納期遵守が実現されます。
| 【重要】
サプライチェーンは複数の階層に分かれており、Tier 1はOEMに直接製品を供給し、Tier 2はTier 1に部品や材料を供給し、Tier 3はTier 2に原材料を供給します。 |
これらを総合的に管理することで、効率的かつ高品質な自動車の提供が可能となります。












