VDA6.3:2023(第4版)最新!第3版からの改訂内容まとめて解説

VDA6.3:2023(第4版)が新たに発行されています。自動車欧州顧客との取引に欠かせないVDA6.3ですが、2016年版で対応して企業にとっては、不安な改訂ではないでしょうか?

今回の記事は、VDA6.3:2023版への改定の主な変更点の要約を解説いたします。


この記事の実務解説
QMS認証パートナー
専属コンサルタント

H.Minamino

製造業25年・自動車業界15年以上の実務経験

IATF16949・ISO9001・VDA6.3を、現場で使える形に落とし込む視点で解説しています。

規格要求事項の解釈だけでなく、審査で説明できる規定づくり、現場で使える帳票、内部監査・顧客監査への対応まで、実務で迷いやすいポイントを中心に整理しています。特に多くの企業様が知りたい「審査機関・顧客はどこを見るのか」の勘所も徹底解説していますので、是非ご活用ください。

専門領域
IATF16949・ISO9001・VDA6.3。初期段階の構築から認証後まですべて対応可能。
得意分野
規定・帳票・監査対応の実務化。大企業・中小企業問わず支援実績多数。
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教材提供・メール相談・個別コンサル。特に24時間対応可能なメール相談がおすすめ。

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VDA6.3規格題目一覧
P1 ポテンシャル分析
P2 プロジェクトマネジメント
P3 製品及びプロセス開発の計画
P4 製品及びプロセス開発の実施
P5 サプライヤー管理
P6 生産プロセス分析
P7 顧客ケア・顧客満足度とサービス

VDA6.3:2023への改定がなぜ行われたのか

VDA6.3:2023(第4版)最新!第3版からの改訂内容まとめて解説①

多くの企業にとって、2023年版への移行は決してうれしいものではなかったはずです(笑)。今まで必死に対応してきた2016年版。その変更により厳しい内容へ変更されたらまた構築対応が必要になりますよね!

しかし品質規格というのは、その時代にあった要求を行わないと時代に合わないため、無駄な規格とまでは言いませんが、不十分な規格になってしまいます。

特に自動車産業への導入が加速しているAIなどの技術は、きちんと管理された状態であることは必須です。この内容については、VDA6.3:2016版ではさらっと流していた内容ですが、今回の2023年版では「目玉」と言っていい追加要求となっています。

つまり、その時代に合わせるための改定を行ったというのが根本的な改訂目的といえます

次に、具体的な変更点について見ていきましょう。

VDA6.3:2023(第4版:改訂版)の主要な変更点

VDA6.3の2016年版(第3版)から2023年版(第4版)への主な変更点は以下の通りです。

※独自の所見ですので参考まで。

1:ソフトウェア関連事項の追加

2023年版(第4版)では、ソフトウェア関連の内容が追加されています。2016年版(第3版)ではソフトウェアに関する要求が少なかったものの、改訂版ではかなり追加されています。ソフトウェアを含まない製品であれば無視できるものの、該当企業になるとそうもいかない内容が含まれています。

これもAIの進歩などで自動車関連企業にも大きな影響があると判断されての改訂となったと思います。

おすすめ記事:製造業全般のトレンドから品質管理用語まで解説!

2:コンテンツの調和

VDAメソッドのAutomotive SPICE®やVDA MLAとの調和を図るための内容調整が行われています。特に、MLAとの調和があるので、より質問内容との整合がとりやすくなりよかったと思います

3:購買活動に関する要件の追加

P3とP4のセクションに購買活動に関する新たな要件が追加されています。「購買活動について厳しくなった?」と思われがちですが、IATF16949を取得している企業であれば普通に対応している内容なので気にする必要はありません。

4:リモート監査の実施に関する注意事項の追加

リモートでの監査実施に関する具体的な注意点が追加されました。パンデミックによりリモート監査を行っている企業も多いですし、リモート監査の利点も大きいです。しかしデメリットもあります。監査の原則は、現場で確認することなので、リモートでは全てを確認することはできません。なので、今回の改定により注意事項などが追加されています。

5:章の削除と変更

第4章「監査プロセス」と第8章「プロセス監査サービス」が削除され、用語集が上位レベルのVDA QMCオンライン用語集に移行されました。ようするに、ISO19011(監査手法について)とサービス(運輸・物流)については、それぞれ別の内容で担保できるので、VDA6.3の中でわざわざ実施する必要はないということですね!

6:アスタリスク付き質問の再割当

一部の特別に重要な質問(アスタリスク*でマークされたもの)が再割当されました。2016年版(第3版)と2023年版(第4版)のアスタリスク(スターマーク)の数(18個)の変更はありませんが、再割り当てが行われています。

7:質問の再配分による追加

全体の質問数が、58から59へ変更となっています。1問増えたところで変わっていませんが、質問文がわかりやすくなっているかな~というのが印象的です。

※第3版(改定前)はわかりずらかった・・・

8:ポテンシャル分析時の質問数の変更

ポテンシャル分析での質問数が36から35へ変更となっています。1個減っていますが、企業にとって大きな影響はありません。

VDA6.3はIATF16949との対応関係で整理すると全体像をつかみやすく、要求事項とのギャップ確認は〔VDA6.3×IATF16949対比表〕で進められます。

まとめ:VDA6.3:2023は「ソフトウェアを持つ製品」だけ大きく影響

VDA6.3:2023(第4版)最新!第3版からの改訂内容まとめて解説②

まとめると、大きな変更点は「ソフトウェア開発」の部分です。

すなわち、それ以外のメーカーさんであればあまり気にする必要はなく、むしろ表現などもわかりやすくなっているので「ラッキー!」くらいに思っておけばOKです。

改訂から1年が経過されているので、そろそろ顧客からも「監査は2023年版」といわれることも多くなるはずです。しっかり要求事項を確認して対応するようにしましょう!

それではまた!


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