KPIは製造業でも超重要!その理由について詳しく解説します

品質マネジメントシステム(QMS)を効果的に運用するためには、KPI(Key Performance Indicator)の活用が欠かせません。KPIは、組織のパフォーマンスを定量的に評価し、改善の方向性を明確にするための最も重要なツールの一つです。

特にISO9001やIATF16949を運用する企業では、各プロセスの成果を正しく“見える化”し、品質目標の達成度を継続的に監視する仕組みが求められます。本記事では、KPIの基本概念から、QMSにおける役割、さらにISO9001・IATF16949で有効なプロセス別KPIの具体例まで、実務でそのまま活かせる内容を分かりやすく解説します。

これからKPIを導入したい企業様はもちろん、既存のKPIを見直したい品質担当者の方にも役立つ内容です!


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そもそも「KPI」とは何?

KPIは製造業でも超重要!その理由について詳しく解説します①

KPI(Key Performance Indicator)とは、組織が設定した目標に対してどれだけ達成できているかを定量的に測定するための指標です。ビジネスの成果や品質管理の状況を数字で把握できるため、ISO9001やIATF16949の運用においても欠かせない管理ツールとされています。

売上や顧客満足度、生産性、プロセス効率、不良率など、KPIは業界や企業の目的に応じて多様に設定されます。これらの指標を定期的にモニタリングすることで、現状のパフォーマンスを正確に把握し、改善すべき領域を明確にできます。

さらに、KPIは組織全体の方向性を揃える役割も担っており、部署間で共通の判断基準を持つことで、全員が同じ目標に向かって進む強いマネジメント体制を構築できます。

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品質マネジメントシステムにおけるKPIの役割とは?

KPIは製造業でも超重要!その理由について詳しく解説します②

品質マネジメントシステム(QMS)におけるKPI(重要業績評価指標)とは、品質目標の達成度を定量的に評価するための重要な指標です。ISO9001やIATF16949では、各プロセスのパフォーマンスを客観的に測定し、改善につなげる仕組みとしてKPIの設定が求められています。

代表的なKPIには、製品不良率、顧客満足度、納期遵守率、工程能力指数などがあり、これらを継続的に監視することで、品質の現状が正確に把握できます。KPIを適切に設定・運用すれば、改善すべき領域が明確になり、QMS全体が効果的に機能します。

また、KPIは全社で品質目標を共有し、社員の品質意識を高める役割も担っています。組織として継続的改善を進めるためにも、KPIの管理は欠かさず行いましょう。

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ISO9001で有効:プロセス別KPIの具体例

タートル図

品質マネジメントシステムにおけるプロセスでは、各プロセスのパフォーマンスを測定するためのKPI(重要業績評価指標)を設定することが求められています。ここでは、各プロセスにおいて一般的に使用されるKPIの具体例を紹介します。

①設計開発プロセス

設計開発プロセスにおける代表的なKPIとしては、「新製品の市場導入までのリードタイム」「設計変更の回数」「新製品の初期不良率」などが挙げられ、これらの指標は、製品開発がどれだけ効率的かつ効果的に進行しているかを評価するのに役立ちます。

新製品の市場投入までの時間が短縮されるほど、市場競争力が向上し、設計変更の回数が減ることで開発の手戻りが少なくなり、初期不良率が低ければ品質の向上が期待されます。

設計開発プロセスの主なKPI指標例

①新製品の市場導入までのリードタイム
②設計変更の回数
③新製品の初期不良率
④開発プロジェクトのスケジュール遵守率
⑤設計コストの予算遵守率

②工程設計プロセス

工程設計プロセスにおいては、「製造リードタイム」や「設計変更による生産停止時間」が重要なKPIです。製造リードタイムの短縮は、生産スケジュールの効率化に寄与し、設計変更による生産停止時間を最小限に抑えることで、無駄な時間とコストを削減することが可能になります。

これにより、全体の生産プロセスが柔軟かつ迅速に対応できる体制が構築されます。

工程設計プロセスの主なKPI指標例

①製造リードタイム
②設計変更による生産停止時間
③工程設計完了までの時間
④工程設計変更の回数
⑤新規設備の導入コスト

③品質管理プロセス

品質管理プロセスでは、「製品不良率」「返品率」「顧客苦情数」などがKPIとして用いられます。これらの指標は、製品品質と顧客満足度を測定するための重要な指標です。

不良率が低いほど製品の品質が高いことを示し、返品率が低いほど顧客が製品に満足していることを示します。顧客の苦情数が少ないほど、企業の品質管理が効果的に機能していることが分かります。

品質管理プロセスの主なKPI指標例

①製品不良率
②返品率
③顧客苦情数
④品質検査合格率
⑤品質監査の指摘件数

④製造プロセス

製造プロセスでは、「生産効率」「スクラップ率」「ダウンタイム」などがKPIとして挙げられます。生産効率は、生産体制がいかに効率よく稼働しているかを示し、スクラップ率が低いほど資源の無駄が少なく、ダウンタイムが短ければ設備の稼働率が高いことを意味します。

これらの指標を改善することで、製造プロセス全体の生産性向上が期待できます。

製造プロセスの主なKPI指標例

①生産効率
②スクラップ率
③ダウンタイム
④生産ラインの稼働率
⑤製造コストの削減率

⑤購買プロセス

購買プロセスでは、「供給遅延率」「供給業者の不良率」「代替供給業者の数」などがKPIに含まれ、これらの指標は、供給業者の信頼性や供給チェーンの健全性を評価するために用いられます。

供給遅延率が低いほど供給が安定し、不良率が低ければ品質が高いことを示しまた、代替供給業者の数が多ければリスク分散ができていることを示します。

購買プロセスの主なKPI指標例

①供給遅延率
②供給業者の不良率
③代替供給業者の数
④購買コストの削減率
⑤供給契約の遵守率

⑥生産管理プロセス

生産管理プロセスでは、「生産スケジュール遵守率」「在庫ターンオーバーレート」などが主なKPIです。生産スケジュールの遵守率が高いほど、計画通りに生産が行われていることを示し、在庫ターンオーバーレートが高ければ、在庫が効率的に管理されていることを意味します。

これらの指標を追跡することで、生産計画の効果や在庫管理の最適化が図れます。

生産管理プロセスの主なKPI指標例

①生産スケジュール遵守率
②在庫ターンオーバーレート
③生産計画の達成率
④在庫保管コスト
⑤製品出荷の正確性

⑦経営マネジメントプロセス

経営マネジメントプロセスにおいては、「販売利益率」「営業利益率」「投資利益率(ROI)」などがKPIとして設定されこれらの指標は、企業の経営効率や投資の収益性を測定するのに重要です。

販売利益率や営業利益率が高ければ、収益性が高いことを意味し、ROIが高ければ、投資の成果が優れていることがわかります。

経営マネジメントプロセスの主なKPI指標例

①販売利益率
②営業利益率
③投資利益率(ROI)
④売上成長率
⑤顧客獲得コスト(CAC)

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その他よく使われるKPI

KPIは製造業でも超重要!その理由について詳しく解説します③

品質マネジメントシステムの運用は、単純なプロセスで区切ったKPI指標もよく用いられます。個別のKPIを設定することでより効率的なQMSや経営運用ができると考えられているためです。

⑧生産品目別KPI

生産品目別KPIでは、「品目別売上」「品目別利益率」「品目別不良率」などが代表的な指標として設定され、各製品ラインの収益性や品質を評価するために重要な役割を果たします。品目別売上は市場での受容度を示し、利益率は製品ごとの収益性を判断する基準となります。また、不良率が低いほど品質管理が安定しており、顧客満足度の向上につながります。

生産品目別プロセスの主なKPI指標例

①品目別売上
②品目別利益率
③品目別不良率
④品目別原価率
⑤品目別市場クレーム件数

⑨指図単位別KPI

指図単位別KPIでは、「オーダー遅延率」「オーダー満足度」などが設定され、顧客からの注文に対するレスポンスや納期遵守の状況を測定するために活用されます。オーダー遅延率が低いほど迅速な対応ができていることを示し、満足度が高ければ顧客ニーズへの適合性が評価されていると言えます。

指図単位別プロセスの主なKPI指標例

①オーダー遅延率
②オーダー満足度
③受注処理リードタイム
④出荷正確率
⑤納期遵守率

⑩設備・製造ユニット別KPI

設備・製造ユニット別KPIには、「設備効率」「設備故障率」などが含まれ、設備稼働の安定性と生産性を評価する上で欠かせません。設備効率が高ければ生産活動が最大限に活用されていることを示し、故障率が低ければダウンタイムの削減につながり生産性向上に寄与します。

設備・製造ユニットプロセスの主なKPI指標例

①設備効率
②設備故障率
③設備稼働率
④設備保全の計画遵守率
⑤突発停止回数

⑪作業環境別KPI

作業環境別KPIでは、「労働事故率」「従業員満足度」などが重要な指標として用いられ、職場の安全性や働きやすさを定量的に評価する役割を持ちます。労働事故率が低ければ安全管理が機能していることを示し、従業員満足度が高い場合は職場環境の健全性が反映されます。

作業環境プロセスの主なKPI指標例

①労働事故率
②従業員満足度
③離職率
④残業時間推移
⑤安全パトロールの指摘件数

⑫部品・完成品別KPI

部品・完成品別KPIでは、「部品欠陥率」「完成品不良率」などが設定され、製品品質を直接評価するために重要な役割を果たします。欠陥率が低い部品は信頼性が高く、完成品の不良率が低ければ工程管理が適切に機能していることを示します。

部品・完成品プロセスの主なKPI指標例

①部品欠陥率
②完成品不良率
③市場不良率
④最終検査合格率
⑤品質クレーム件数

⑬労務管理KPI

労務管理KPIには、「労働生産性」「労働コスト」などが設定され、人的資源の効率性とコスト適正を評価するために活用されます。生産性が高ければ従業員の作業効率が高いことを示し、労働コストが最適化されていれば企業全体の経営効率向上に寄与します。

労務管理プロセスの主なKPI指標例

①労働生産性
②労働コスト
③従業員スキル向上率
④欠勤率
⑤作業負荷バランス指標

KPI設定の注意点

KPIは製造業でも超重要!その理由について詳しく解説します④

KPIを効果的に活用するためには、いくつかの重要な注意点を理解しておく必要があります。まず、KPI設定は組織のビジネス目標や品質目標と必ず関連していなければなりません。KPIは成果を測定する指標であるため、ISO9001やIATF16949で求められる「目的との一貫性」が確保されていることが重要です。また、KPIはシンプルで明確に定義されていることが望ましく、複雑すぎる指標は現場で理解されず、運用が形骸化する原因になります。

さらに、市場環境や組織の状況が変化した際には、KPIも定期的に見直して調整することが不可欠です。単にKPIを設定するだけでは不十分であり、常に改善の視点を持って社内に浸透させることで、効果的なQMS運用につながります。

KPIとは?:まとめ

KPIは、品質マネジメントシステム(QMS)を効果的に運用するために欠かせない重要な管理ツールです。ISO9001やIATF16949では、組織が品質目標に沿ったKPIを設定し、継続的に監視・分析することが要求されており、これがプロセスの有効性を高める基盤になります。KPIを適切に設定することで、製品品質や顧客満足度の向上につながり、部門ごとの改善活動を明確に進めることが可能です。また、各プロセスに紐づけたKPIは、組織全体のパフォーマンスを把握するための客観的な指標となり、改善すべき領域を具体的に示してくれます。

QMSにKPIを正しく組み込むことは、ISO9001やIATF16949の要求事項を満たすだけでなく、企業の競争力向上にも直結します。そのためには、KPI設定の注意点を理解し、現場で運用できる形に落とし込むことが大切です。これらを確実に実践することで、組織はISO9001・IATF16949の取得や運用レベルの向上に向けて大きな一歩を踏み出すことができます。ぜひ自社のQMS改善にKPIを積極的に活用してみてください。

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