【ISO14001攻略】6.2.1項:環境目標の要求事項を徹底解説!

ISO14001 6.2.1「環境目標」は、環境マネジメントシステム(EMS)の成果を左右する中核の要求事項です。著しい環境側面・順守義務・リスク及び機会を踏まえて、自社がどの方向を目指すのかを明確化するプロセスであり、審査でも“質”を問われる項目の一つとされています。特に、環境方針との整合性や測定可能性、更新の仕組みなど、組織がどれほど体系的に環境目標を運用しているかが評価のポイントになりますので、しっかり構築するようにしましょう。

本記事では、ISO14001 6.2.1環境目標の設定方法、管理のポイント、審査での説明方法まで、実務で使える視点で詳しく解説します。


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条項 規格題目 14001 9001
第4章 組織の状況
第5章 リーダーシップ
第6章 計画
第7章 支援
第8章 運用
第9章 パフォーマンス評価
第10章 改善
条項 題目 14001 9001
6.1.1 リスク及び機会への取組み(一般)
6.1.2 環境側面
6.1.3 順守義務
6.1.4 取組の計画策定
6.2.1 環境目標
6.2
6.2.2 環境目標を達成するための取組の計画策定
6.3

ISO14001 6.2.1項の目的と要求事項の全体像

ISO14001 6.2.1「環境目標」は、環境マネジメントシステム(EMS)の方向性を具体的な指標として示すための重要な要求事項です。著しい環境側面順守義務、そして6.1で特定したリスクと機会を踏まえ、組織がどのような環境パフォーマンスを目指すのかを明確にします。環境目標は、環境方針の実現に直結する“行動の指針”であり、審査ではその設定根拠と運用の一貫性が必ず確認されます

ISO14001 6.2.1環境目標は、組織の環境経営を具体化する基準点と考えると理解しやすいでしょう。

環境目標とは?ISOにおける位置づけ

【ISO14001攻略】6.2.1項:環境目標の要求事項を徹底解説!①

環境目標とは、組織が改善に向けて取り組むべき具体的な基準を数値または定性的に示したものです。ISO14001 6.2.1では、環境目標が単なる“願望”ではなく、著しい環境側面や順守義務などの分析結果と紐づいた、根拠のある目標であることが求められます。つまり、環境目標はEMSの「Plan(計画)」の中心に位置する要素であり、計画的改善を推進する軸となります。

環境方針との整合性が重視される理由

ISO14001では、環境目標が環境方針と整合していることが必須とされています。たとえば、環境方針に「省エネルギーへの取り組み」を掲げているにもかかわらず、目標が廃棄物削減だけに偏っている場合、整合性が不十分と判断されます。環境方針は組織の「方向性」であり、環境目標はその実現のための「具体策」です。この連動がなければ、EMS全体の一貫性が崩れ、審査でも指摘されやすくなります。

測定可能性(Measurable)を求める意図

ISO14001 6.2.1では、環境目標が“可能な限り測定可能(Measurable)”であることを求めています。
これは、達成状況を客観的に評価し、改善の度合いを明確にするためです。たとえば「環境意識の向上」では評価が曖昧になりますが、「廃棄物量を前年比5%削減」と設定すれば、一目で成果が分かります。測定可能性は審査で最も重視されるポイントであり、EMSの有効性を判断する基準にもなります。

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実務で使える環境目標の設定方法

ISO9001を取得している企業様であれば、品質方針・品質目標の設定を行っているはず!それをベースに環境目標の設定に取り組んでみましょう。
上記画像は、「【ISO9001攻略】6.2:品質目標及びそれを達成するための計画策定の要求事項徹底解説!」の記事画像になります。是非参考にしてみてくださいね。

ISO14001 6.2.1項の環境目標は、組織の環境パフォーマンスを確実に向上させるために、分析結果を具体的な指標へと落とし込む作業です。著しい環境側面、順守義務、リスク及び機会を起点としつつ、環境方針と矛盾しない目標を設定することで、EMS全体の一貫性が高まります。

ここでは、現場でもすぐに使える環境目標の立て方を3つのステップに分けて解説します。

著しい環境側面を起点とした目標設定

環境目標を設定する際は、まず著しい環境側面を基準に考えることが基本です。

たとえば、エネルギー使用量が著しい側面に該当する場合は「電力使用量の削減」や「生産効率向上」などが目標候補になります。このアプローチにより、ISO14001 6.2.1項で求められる「根拠のある目標設定」が実現し、審査でも説明が容易になります。

著しい環境側面と目標を直接紐づけることで、改善活動が具体的かつ効果的に進みます。

リスクと機会を反映したKPI化

環境目標は、6.1.1で特定したリスク及び機会を反映することで、より戦略的になります。リスクを低減する目標であれば「不適切な廃棄物処理の発生ゼロ」、機会を活かす場合は「リサイクル材の活用率向上」などが該当します。さらに、達成状況を明確にするために、環境目標をKPI(主要業績指標)として数値化することが推奨されます。

ISO14001 6.2.1の「測定可能性」の要求とも一致し、EMSの改善効果を客観的に示せるようになるのでおすすめです。

目標の監視・伝達・更新の仕組みづくり

環境目標は、設定しただけでは不十分であり、監視・伝達・更新の仕組みが不可欠です。監視では、進捗状況を定期的にレビューし、必要に応じて追加の対策を検討します。伝達では、部門間で目標を共有し、従業員が意識的に取り組めるよう情報提供を行うことが重要です。更新については、法改正や事業変更、環境側面の見直しに合わせて柔軟に修正します。これにより、ISO14001 6.2.1項が求める「継続的な改善サイクル」が組織の中で自然に定着しするようになります。

「環境目標が定量的でない」と言われる理由

審査でもっとも多い指摘は、環境目標が数値化されていないことです。例えば「環境意識の向上」や「省エネに取り組む」といった内容は、ISO14001 6.2.1が求める“測定可能性”を満たしていません。
<改善策>
・電力量を前年比◯%削減
・廃棄物排出量を月次で監視し、年間◯%削減
などのように具体的なKPIを設定すること。この定量化によって、進捗状況も明確になり、審査でも高く評価されます。

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ISO14001 6.2.1項のよくある質問(FAQ)

Q1.環境目標は毎年更新しなければならないのですか?

ISO14001 6.2.1では、「環境目標は必要に応じて更新する」と定められています。つまり、毎年必ず変更しなければならないわけではありません。環境目標の達成状況、事業内容の変更、著しい環境側面の見直しなどがあった場合には、更新が必要です。反対に、継続すべき目標であれば、同じ指標を維持しても問題ありません。重要なのは、「なぜ更新した(またはしなかった)のか」を説明できることです。

Q2.測定できない環境目標は設定しても良いのでしょうか?

ISO14001 6.2.1は「可能な限り測定可能であること」を求めていますが、すべてを数値化することが難しい場合もあります。その場合は、定性的な評価基準(例:月次での実施回数、改善活動の履歴、内部監査の評価)を設けることで対応可能です。重要なのは、“評価可能な状態”にすることであり、定量・定性のどちらでも評価が可能なら問題ありません。審査では、「どのように評価しているか」が確認されます。

Q3.複数部門の環境目標は、どのように統合すべきですか?

複数部門が環境目標を持つ場合、ISO14001 6.2.1の観点では、組織全体としての整合性が重要です。まず、全社共通の環境目標(例:廃棄物削減、エネルギー効率改善)を設定し、そこから各部門で実施可能な目標に分解します。その後、部門の目標と全社目標が矛盾していないか、達成状況をどのように集約するかを明確にしておくことが必要です。審査員は、「部門ごとの活動が全社の方向性と一致しているか」を必ず確認します。

まとめ:環境目標は環境経営に直結!

ISO14001 6.2.1「環境目標」は、環境マネジメントシステム(EMS)の方向性を示すものとして機能する重要な要求事項です。著しい環境側面や順守義務、リスク及び機会に基づいて設定することで、管理すべき課題が明確になり、改善活動の一貫性も高まります。

また、測定可能性や環境方針との整合性といった要素を押さえることで、環境目標は単なるスローガンではなく、企業の環境パフォーマンスを向上させる実効的な指標へと変わります。

継続的な見直しと評価を通じて、環境目標は組織の成長と信頼性向上を支える重要な仕組みになりますので、是非この機会に見直してみませんか?

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