【ISO9001攻略】10.2(10.2.1/10.2.2):不適合及び是正処置の要求事項徹底解説!

ISO9001:10.2(10.2.1/10.2.2)項の不適合及び是正処置の要求事項では、検出された不適合及び新たなリスクに対しての是正処置プロセスを構築することを意図します。

今回の記事は、ISO9001:10.2(10.2.1/10.2.2)項の不適合及び是正処置の要求事項の意味と構築ポイントについて解説します。


この記事の実務解説
QMS認証パートナー
専属コンサルタント

南野 弘明

製造業25年・自動車業界15年以上の実務経験

IATF16949・ISO9001・VDA6.3を、現場で使える形に落とし込む視点で解説しています。

規格要求事項の解釈だけでなく、審査で説明できる規定づくり、現場で使える帳票、内部監査・顧客監査への対応まで、実務で迷いやすいポイントを中心に整理しています。特に多くの企業様が知りたい「審査機関・顧客はどこを見るのか」の勘所も徹底解説していますので、是非ご活用ください。

専門領域
IATF16949・ISO9001・VDA6.3。初期段階の構築から認証後まですべて対応可能。
得意分野
規定・帳票・監査対応の実務化。大企業・中小企業問わず支援実績多数。
支援内容
教材提供・メール相談・個別コンサル。特に24時間対応可能なメール相談がおすすめ。

「この解釈でよいのか」「自社の規定や帳票にどう反映すればよいのか」と迷った場合は、QMS認証パートナーの教材・相談メニューもご活用ください。ご用途に合わせて提案させていただきます。


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第10章:改善の「要求事項リスト」はこちら
ISO・IATF 10章②
※IATF運用には、ISO9001の要求事項の運用が必須です。
条項 題目 ISO9001 IATF
第4章 組織の状況
第5章 リーダーシップ
第6章 計画
第7章 支援
第8章 運用
第9章 パフォーマンス評価
第10章 改善
A: 当サイトの情報提供スタンスについて

当サイトでは、ISO9001およびIATF16949について、規格要求の解説にとどまらず、実務でどのようにルールや記録へ落とし込むかを重視して情報を整理しています。

規格の理解とあわせて、「現状とのギャップをどう捉えるか」「どこから手を付けるべきか」といった判断に迷いやすい点を、現場目線で分かりやすく解説することを目的としています。

記事内容を自社へ当てはめる際の考え方や、判断に迷うポイントについては、別ページで整理した情報も用意しています。

B: IATF16949で必要な規定25本・帳票82様式の一覧

「自社に足りない文書は、どれか」——その答えを出すための一覧です。章別に規定と帳票をすべて並べ、審査で指摘されやすい5領域と、手戻りの少ない作成順序まで解説しています。

有料級:詳細記事はこちら

C: 有料記事42本を読み放題|審査での答え方を公開

審査で差がつくのは、規格の知識量ではなく、自社の運用を説明できるかどうかです。部門別の想定問答30選、コアツールの実務、負荷軽減の具体策——42本すべてが、パスワード1つで読み放題。記事は随時追加され、追加分も追加料金はかかりません。

有料記事一覧はこちら

D: 現地・オンライン・メールコンサルの違いと選び方

「この解釈で合っているか」を確認したいのか、「何から手をつけるか」を決めたいのか。課題の性質によって、選ぶべきコンサルの形態は変わります。3形態の費用と特性を比較し、自社に合う選び方を整理しました。

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ISO9001:10.2項の不適合及び是正処置の意味

ISO9001:10.2(10.2.1/10.2.2)項の不適合及び是正処置の要求事項では、検出された不適合及び新たなリスクに対しての是正処置プロセスを構築することを意図します。

本要求事項の大きなポイントは、不適合・修正・是正についての言葉の理解が必要となります。

10.2の言葉の意味

①不適合とは何か
要求事項を満たしていないこと
②修正とは何か
検出された不適合を取り除くための処置
③是正とは何か
不適合の原因を取り除く、再発を防止すること

これらの意味を理解して本要求事項の対応を行わないと無駄な作業に追われてしまいます。

a)不適合に対しては処置を行う

ISO9001:10.2(10.2.1/10.2.2)項の不適合及び是正処置の要求事項の意味は、不適合が発生した場合のプロセスの発動を意図しています。

※下図:8.7.1項参照

ISO9001:10.2項の不適合及び是正処置①

これらは単なる工程品質だけではなく、あらゆる不適合が該当します。例えば、市場クレームや内部監査の是正なども当てはまるので注意してください。

それらの不適合の処置の初めは、不適合の識別(隔離含む)・隔離などがあげられ、これらのプロセスの活動記録が各帳票となります。

品質是正であれば、異常品質改善対策書。内部監査であれば、不適合及び是正処置報告書などが該当します。

【重要攻略ノウハウ:規定・帳票編】
不適合・異常対応は応急処置で終わらせず、原因整理から再発防止・記録までを一連で回せるかが要点。対応の流れと記録は〔異常品質改善対策書帳票〕で整理し、そのルールは、〔不適合品処理管理規定〕に落とし込みます。審査・顧客監査で確認される重要資料なので必ず準備しましょう!

b)是正処置の必要性を検討後実施する

ISO9001:10.2(10.2.1/10.2.2)項の不適合及び是正処置の要求事項で注意したいのは、不適合があったから全て処置を実施するということ!

不適合が偶発的なものであれば処置をしない方がよい場合もあります。その処置を実施することを行うかどうかは「原因分析」が非常に重要です。原因分析の結果、処置をしないこともあり得るので、判断基準を明確にすることが大事。

類似の不適合の有無や今後発生する可能性を含めて十分に検討してから処置するかを決定するようにしましょう。これらの事象の多くは、製造業であれば「工程内不良」があげられます。

異常品質改善対策書などでしっかり吟味できる組織体制が求められるので注意してください。

c)d)とった処置の有効性は必ず確認!

ISO9001:10.2(10.2.1/10.2.2)項の不適合及び是正処置の要求事項では、是正について記述されています。簡単にいうと「処置が必要と判断したら是正を実施」するということ。ただし、b)でも説明したように、全ての是正を行う必要はありません。

是正した後はその効果が本当にあったかを確認する必要がありますよね?

例えば工程内不良であれば、試作工程で検証しその結果が量産でも問題なかったかの効果の確認が重要です。例えば、特別管理状態(初期流動管理状態)などで、検査数を増やして効果の確認を行うこともよく行われるので、8.6項の管理をしっかり行いましょう!

【重要攻略ノウハウ:規定・帳票編】
市場クレームは一時対処でなく、履歴管理〜原因分析〜是正〜効果確認まで一連で回せるかが要点。真の原因に基づく対策の流れは〔クレーム解析報告書帳票〕で整理し、そのルールは〔苦情・クレーム管理規定〕に落とし込みましょう。顧客から渡される帳票に記入する場合、自社帳票は不要です。

e)f)不適合に応じた品質マネジメントシステムの変更を検討する

ISO9001:10.2(10.2.1/10.2.2)項の不適合及び是正処置の要求事項では、変更による「見直し」を要求しています。

不適合の度合いによっては、顧客に大きく影響してしまう内容や、自社のリスクとなりえる内容が顕在化することもあります。そのため、不適合の影響度に応じて顧客への通知はもちろん、品質マネジメントシステムの変更も必要になる場合があります。

最近では、コロナウイルスの影響により中国ではロックダウンが発生し、工場稼働・出荷不能など大変な騒ぎがありました。チャイナリスクが顕在化したらリスク及び機会の取り組み運用表も改定することが求められます(※これは一例です)。

また、不適合の是正により、現状の規定では対応できない検査方法を導入することもあり得ます。その際は、関連規定(例えば出荷検査管理規定)も変更する必要があるかもしれません。

不適合の内容によっては、品質マネジメントシステムの見直しが必要なので、しっかり対応してください。

【審査で必ず見られる:重要帳票解説】
リスク及び機会は抽象論で終わりやすく、評価基準を決めて具体的な対応策まで落とし込めるかが重要。機会も含めた整理は〔リスク及び機会検討表(計画込み)サンプル〕で進められるかがポイント。シンプルに作ることが運用の秘訣!多くの中小企業様は細かく作りすぎか、ほとんどできていないのどちらかではないでしょうか?

不適合及び是正処置記録は保持する

ISO9001:10.2(10.2.1/10.2.2)項の不適合及び是正処置の要求事項にあるように、不適合に対しての処置は、文書化された情報として保持し、それらの情報は取り出せる状態にする必要があります。

一般的な管理として、あらゆる品質文書は文書管理台帳などを準備し採番することがおすすめです。

例えば、「異常品質改善対策書」などに管理番号を付けて台帳にまとめていつでも取り出せるように管理すればOKです。

【この解釈で、審査・監査に通るのか?】
——記事を読んでも、最後に残るのはこの一問だと思います。
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ISO9001:10.2項の不適合及び是正処置はどこに記載すればいい?

ISO9001:10.2(10.2.1/10.2.2)項の不適合及び是正処置の要求事項の対応は、各規定の中に不具合発見時の処置という項目を作って対応すればOKです。

たまに不適合是正処置プロセス規定などを作成している企業もありますがナンセンス!ISO9001だけであれば、各規定の中に是正処置のプロセスを入れてしまえばOK。

各プロセスで様々な規定を読み返すより全体に関わる内容の本要求事項は、各規定に不適合及び是正処置のプロセスを明確にして対応することがおすすめです。

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ISO9001:10.2に関するFAQ

【注目】お知らせ
規格対応で迷ったら、メールで確認できますFAQで一般的な考え方を確認できますが、自社の規定・帳票・審査対応へどう反映するかは、会社ごとに判断が変わる場合があります。
解釈
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不適合とは何ですか?

不適合とは、製品やプロセスが規定された要求事項を満たしていない状況を指します。これは顧客要求、法的要求、または自社の品質基準を満たしていない場合に発生します。不適合は早期に発見し、適切に対応することが品質管理の基本です。

是正処置とその重要性は?

是正処置とは、不適合の再発防止を目的とした取り組みです。問題の根本原因を特定し、それを取り除くことで、同じ問題が再発しないようにします。是正処置は、品質マネジメントシステムの改善と、顧客満足度の向上に重要な役割を果たします。

10.2.2の「文書化した情報の保持」の目的は?

10.2.2では、不適合の内容や是正処置の結果を記録し、保持することが求められています。これにより、過去の問題の履歴を確認し、将来的な改善に役立てることができます。また、監査時に証拠として使用され、品質管理の透明性と信頼性を高めます。

ISO9001:10.2項の不適合及び是正処置:まとめ

ISO9001:10.2(10.2.1/10.2.2)項の不適合及び是正処置の要求事項の規格解釈はいかがでしたか?

本要求事項は、工程内の不適合のみならずあらゆる不適合を意図している点が重要です。

これらの是正処置により最終的には効果の確認からの品質マネジメントシステムの変更の必要性が検討されているかが重要なポイントになるので注意して構築してください。

特に工程内不良は品質是正が機能しているかがわかりやすいプロセスなので、審査・監査でしっかり確認されます。

それではまた!


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