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IATF16949/ISO9001/VDA6.3

【IATF16949攻略】10.2.5:補償管理システムの要求事項徹底解説!

IATF16949:10.2.5項の補償管理システムの要求事項の意味は、保証期間内の有償・無償の補償システム及び、再現しない不具合(NTF)についての対応プロセスの構築を意図しています。

今回の記事は、IATF16949:10.2.5項の補償管理システムの要求事項の意味と構築ポイントについて解説します。

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第10章:改善の「要求事項リスト」
ISO・IATF 10章②
※IATF16949運用には、ISO9001の要求事項の運用が必須です。
条項 題目 ISO9001 IATF16949
10.1 一般(改善)
10.2.1
10.2.2
不適合及び是正処置
10.2.3 問題解決
10.2.4 ポカヨケ
10.2.5 補償管理システム
10.2.6 顧客苦情及び市場不具合の試験・分析
10.3 継続的改善
10.3.1 継続的改善-補足

IATF16949:10.2.5項の補償管理システムの意味

IATF16949:10.2.5項の補償管理システムの要求事項の意味は、保証期間内の有償・無償の補償システム及び、再現しない不具合(NTF)についての対応プロセスの構築を意図しています。

この要求事項は、IATF16949の自動車産業顧客における顧客固有要求事項(4.3.2項)の集約ともいえる超重要要求事項の一つです。

近年増大するリコール問題や市場に出た後顕在化した問題に対して、OEM・Tire1・Tire2以降における責任分担や費用負担などが発生することがあります。

その際に補償管理プロセスを発動し対応することが求められるのが、本要求事項の重要ポイントです。

また、クレームによっては再現しない不具合ということもよくあります。

それらの対応についても補償管理システムの一部として対応することが求められているので、本要求事項は「自社を守る」という意味でも非常に重要な要求事項といえます。

次に、IATF16949:10.2.5項の補償管理システムの要求事項について詳しく見ていきましょう。

補償管理システムの第一は「顧客との契約」にあり!

IATF16949:10.2.5項の補償管理システムの要求事項については、以下のように記載されています。

10.2.5の条文前半

組織の製品に対して補償を要求される場合、組織は、補償管理プロセスを実施しなければならない。

補償管理プロセスの要求事項があることから、本要求事項等を踏まえて顧客クレーム対応を含めた「市場クレーム管理規定」「苦情処理管理規定」などを作成することが重要です。

本要求事項は、10.2.6:顧客苦情及び市場不具合の試験・分析とも関連する規定なので、しっかり作成しましょう。

その際に、補償ということばの意味をしっかり理解して作成する必要があります。

補償と保証・保障はどうちがうの?

①補償とは?
自動車産業顧客に与えた損害を「お金」などで補う場合に使う言い方。保証期間内の補償などで使います。
②保証とは?
確かに問題ないという「確信」をもって請け負うときに使う言い方。無償保証期間〇年などは、自社がトラブルがないことを確信を持っているからこそ設けているはずですよね!
③保障とは?
あるべき状態を保護し守ることを表す言い方。「国家の安全を保障するために・・・」と政治家の方が言うときがありますよね!

特に、「保証期間内の補償」の内容をルール化すること。

これらは顧客と取り交わす契約書が該当するので、特段の要求が顧客から無い場合の対応方法をルール化しておくとよいでしょう。

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NTFプロセス構築が10.2.5項の目玉!

IATF16949:10.2.5項の補償管理システムの要求事項については、以下のように記載されています。

10.2.5の条文中盤~後半

組織は、NTF(no trouble found)を含めて、そのプロセスに補償部品分析の方法を含めなければならない。顧客に規定されている場合、組織は、その要求される補償管理プロセスを実施しなければならない。

本要求事項は超重要です!

自動車産業顧客特に、欧州自動車顧客と取引する場合は必ず確認されるポイントなので、しっかり理解し構築する必要があります。

これは何を言っているかというと、「再現しない不具合の場合の対応プロセス」をどのように考えているかということ。

保証期間・保証期間外でも顧客からクレームが来たら何らかの対応をしなくては顧客の信頼を失ってしまいます。そのために多くの企業は、品質保証部を設置しているはず!

その時の考え方として、以下のよう仕組みを構築しておくとよいでしょう。

IATF16949:10.2.5項の補償管理システム②

大事なポイントは、無償なのか有償なのかそして、どのような試験を実施するかです。

これらの対応が、市場クレームに関する規定内できちんと定義されていることが審査・顧客監査で見られるポイントになるので十分注意してください。

特に、VDA6.3の監査方式を要求する顧客に対しては要注意です。

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補償管理プロセス要求は「契約書」をよく読む!

IATF16949:10.2.5項の補償管理システムの要求事項で多いトラブルが、顧客との契約書をよく読まずにサインしている事例です。

大手企業では少ないですが、Tier2以降の中小企業で多く見られます。

僕自身多くの仕入先の監査(第二者監査:8.4.2.4.1項)を実施していますが、その際に当社要求事項(当社との契約書や品質保証協定書)の内容と対応を確認しています。

補償項目を記載しているにもかかわらずよく読んでいないでサインしているため、監査を実施していても多くの企業で不適合を出さざる得ないような状況です。

特に補償の内容は、莫大な費用請求を行うことにも繋がりますし、貴社を守るためにしっかり確認するとともに、顧客と契約する前に自社の基本コンセプトを明確にしておくことが本要求事項の重要ポイントといえます。

IATF16949:10.2.5項の補償管理システム:まとめ

IATF16949:10.2.5項の補償管理システムの要求事項の規格解釈はいかがでしたか?

本要求事項は、超重要な要求事項の為、きちんとした基本概念とそれのルール化をするようにしてください。

顧客との契約書は全てに目を通し、納得がいった上で契約書にサインしないと本当に大変なことになります(笑)。

当サイトでは、帳票販売だけではなく、「有料相談サービス」を展開しています。

コンサルタントではなく、品質マネジメントシステム構築の疑問質問を僕自身がお答えしますので、是非ご利用いただければ幸いです!

それではまた!

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