【IATF16949攻略】10.2.6:顧客苦情及び市場不具合の試験・分析の要求事項徹底解説!

IATF16949:10.2.6項の顧客苦情及び市場不具合の試験・分析の要求事項の意味は、顧客からのクレームに対する解析・報告プロセスの構築を意図しています。

今回の記事は、IATF16949:10.2.6項の顧客苦情及び市場不具合の試験・分析の要求事項の意味と構築ポイントについて解説します。


この記事の実務解説
QMS認証パートナー
専属コンサルタント

H.Minamino

製造業25年・自動車業界15年以上の実務経験

IATF16949・ISO9001・VDA6.3を、現場で使える形に落とし込む視点で解説しています。

規格要求事項の解釈だけでなく、審査で説明できる規定づくり、現場で使える帳票、内部監査・顧客監査への対応まで、実務で迷いやすいポイントを中心に整理しています。

専門領域
IATF16949・ISO9001・VDA6.3
得意分野
規定・帳票・監査対応の実務化
支援内容
教材提供・メール相談・個別コンサル

「この解釈でよいのか」「自社の規定や帳票にどう反映すればよいのか」と迷った場合は、QMS認証パートナーの教材・相談メニューもご活用ください。


相談メニューを見る

第10章:改善の「要求事項リスト」はこちら
ISO・IATF 10章②
※IATF運用には、ISO9001の要求事項の運用が必須です。
条項 題目 ISO9001 IATF
第4章 組織の状況
第5章 リーダーシップ
第6章 計画
第7章 支援
第8章 運用
第9章 パフォーマンス評価
第10章 改善
条項 題目 ISO
9001
重要
帳票
IATF
16949
重要
帳票
10.1 一般(改善)
10.2.1
10.2.2
不適合及び是正処置
10.2.3 問題解決
10.2.4 ポカヨケ
10.2.5 補償管理システム
10.2.6 顧客苦情及び市場不具合の試験・分析
10.3 継続的改善
10.3.1 継続的改善-補足

当サイトの情報提供スタンスについて

当サイトでは、ISO9001およびIATF16949について、規格要求の解説にとどまらず、実務でどのようにルールや記録へ落とし込むかを重視して情報を整理しています

規格の理解とあわせて、「現状とのギャップをどう捉えるか」「どこから手を付けるべきか」といった判断に迷いやすい点を、現場目線で分かりやすく解説することを目的としています。

記事内容を自社へ当てはめる際の考え方や、判断に迷うポイントについては、別ページで整理した情報も用意しています。

IATF16949:10.2.6項の顧客苦情及び市場不具合の試験・分析の意味

IATF16949:10.2.6項の顧客苦情及び市場不具合の試験・分析の要求事項の意味は、顧客からのクレームに対する解析・報告プロセスの構築を意図しています。ISO9001の中では、8.5.5項:引き渡し後の活動に集約されていますが、IATF16949では具体的な対応をルール化することを求めているのが特徴です。

また本要求事項の対応には、10.2項:是正処置及び、10.2.3項:問題解決の要求事項を網羅していなければならないので、構築には注意が必要です。

次に、要求事項について細かく見ていきましょう。

顧客苦情は「顧客固有の依頼書」の形で通達が来る

IATF16949:10.2.6項の顧客苦情及び市場不具合の試験・分析の要求事項で述べられている回収された部品とは、顧客受入検査/工程内・市場・ディーラーなどからの回収された部品を全て含むことを意図しています。

これらの通達は、顧客からの「品質不良連絡書」などの正式な形での通知がされますので、このような通達があった場合、クレームと認識したということになります。

これは、品質目標(パフォーマンスについての分析及び評価:9.1.3項)に対しても大きく関係するので、クレーム管理台帳などでしっかり管理してください。品質保証プロセスなどでは、顧客クレーム件数などをKPI指標にする企業がほとんどです。その件数の裏付けが「クレーム管理台帳」となります。

顧客苦情プロセスの構築が必須

IATF16949:10.2.6項の顧客苦情及び市場不具合の試験・分析の要求事項では、10.2項:是正処置及び、10.2.3項:問題解決の要求事項を網羅した市場クレーム解析プロセスフロー及び、市場クレーム解析報告書における原因と対策が必須です。

IATF:10.2.6項の顧客苦情及び市場不具合の試験・分析①

ポイントは、10.2.5項:補償管理システムとも連動するため、漏れが無いようにしてください。

市場クレームは是正だけでなく、補償プロセスやNTF発動時の試験・評価まで管理できるかが要点。対応内容と記録は〔NTFプロセス管理表〕で整理できます。

顧客苦情の結果は「顧客及び組織」で情報共有!

IATF16949:10.2.6項の顧客苦情及び市場不具合の試験・分析の要求事項では、以下のようなことが大事です。

◎試験分析結果→クレーム報告書で顧客へ伝達。

◎組織内のクレーム情報共有は、クレーム台帳や過去トラ集そして「FMEA」への落とし込みが重要です。

IATF:10.2.6項の顧客苦情及び市場不具合の試験・分析②

顧客クレームの情報伝達を組織の中で行ったうえで、FMEAの変更要否検討結果が工程まで伝達される仕組みが必要です。クレーム解析報告書の中でFMEA及びそれに紐づくコントロールプランまで確認することを忘れないでください!

私自身の仕入先監査の中でもFMEAの確認をしていないメーカーさんはとても多いです。これらを実施していないと不適合を出しているので、絶対に注意してください。

市場クレームは一時対処でなく、履歴管理〜原因分析〜是正〜効果確認まで一連で回せるかが要点。真の原因に基づく対策の流れは〔クレーム解析報告書帳票〕で整理できます。

IATF16949:10.2.6項の顧客苦情及び市場不具合の試験・分析はどこに記載すればいい?

IATF16949:10.2.6項の顧客苦情及び市場不具合の試験・分析の要求事項は、市場クレーム管理規定などを作成し対応する必要があります。この規定には、10.2.5項の補償管理システム及び10.2.6項の顧客苦情処理をまとめて作成してください。

また、是正と問題解決の要求事項の内容も忘れずに、市場クレームプロセスフローを作成して対応するようにしましょう。

「規定作成をどこから手を付ければいいか分からない」とお悩みの企業様必見!規格対応も、考え方やサンプルを参考に少しずつ整えられます。実務の規定〔IATF16949の規定サンプル〕で確認できます。

IATF16949:10.2.6に関するFAQ

規格対応でよく聞かれる悩み:FAQ

ISO9001やIATF16949、VDA6.3に取り組む中で、「審査対策として何を優先すべきか分からない」「要求事項に対する構築の考え方が整理できない」といったお客様の声は少なくありません。

また、社内にQMSを体系的に理解している担当者がいない場合や、外部コンサルの費用面で継続的な支援が難しいと感じるケースもあります。こうした悩みは、特定の企業に限らず、多くの現場で共通して見られるものとなっています。

IATF16949:10.2.6項の顧客苦情及び市場不具合の試験・分析とはどのようなプロセスですか?

IATF16949:10.2.6項では、顧客からのクレームや市場での不具合に対して、回収された部品を含めた試験や分析を行うことが求められます。このプロセスでは、問題の原因を特定し、再発防止策を講じることが重要です。クレームに対する迅速かつ正確な対応が企業の信頼性を高めるため、詳細なプロセスの構築が推奨されます。

IATF16949:10.2.6項の市場クレームの管理方法にはどのようなポイントがありますか?

市場クレームの管理方法では、クレーム台帳やFMEA(故障モード影響解析)への情報反映が重要です。また、顧客と組織内での情報共有が不可欠であり、試験結果や分析結果はクレーム報告書を通じて顧客に伝達されます。組織内でもクレーム情報を共有し、FMEAやコントロールプランの見直しを行うことが求められます。

顧客苦情プロセスを構築する際、IATFの他の項目との連携が必要ですか?

はい、IATF16949:10.2.6項の顧客苦情プロセスを構築する際には、10.2項の是正処置や10.2.3項の問題解決要求事項と連携させることが必要です。また、10.2.5項の補償管理システムとも連動させ、クレームの発生から再発防止までを包括的に管理する仕組みを整えることが重要です。

IATF16949:10.2.6項の顧客苦情及び市場不具合の試験・分析:まとめ

IATF16949:10.2.6項の顧客苦情及び市場不具合の試験・分析の要求事項の規格解釈はいかがでしたでしょうか?本要求事項は、自社出荷後の対応となるので、顧客に直接影響するところがミソです。

つまり、審査及び顧客監査でじっくり見られることから、規定及び帳票そして実施記録を準備するようにしてください。

それではまた!

本記事の内容を、自社の規定・帳票・教育に落とし込む!

IATF16949・ISO9001・VDA6.3は、要求事項を理解するだけでなく、現場で説明できる仕組みにすることが重要です。判断に迷う部分は個別相談で、資料を整えたい場合は教材・サンプルをご活用ください。

まず相談したい方へ
メール相談・個別コンサル監査対応、規格解釈、規定・帳票の考え方を実務目線で確認できます。


サービスを見る

自社で整備したい方はこちら学習教材、社内教育資料、規定サンプル、帳票サンプルを目的別にまとめています。


規格理解
IATF・ISO教材


社内教育
実践教材


規定作成
規定サンプル


記録整備
帳票サンプル


5大ツール
コアツール教材


VDA6.3
VDA6.3教材

品質マネジメントシステム構築・学習支援
QMS認証パートナー
ISO9001・IATF16949・VDA6.3 実務支援
規格理解で終わらせず、監査で説明できる仕組みへ。
記事で規格の考え方を理解しても、自社の規定・帳票・教育・監査対応に落とし込む段階で迷うことは少なくありません。QMS認証パートナーでは、規格解釈から仕組みづくり、社内教育、審査対応までを実務目線で支援しています。
迷ったら、実務者に相談できます
「この解釈でよいのか」「自社の帳票や規定にどう反映すればよいのか」と迷った場合は、目的に合わせて相談方法を選べます。