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【IATF】4.3.1:品質マネジメントシステムの適用範囲の決定-補足の要求事項徹底解説!

IATF:4.3.1の品質マネジメントシステムの適用範囲の決定-補足は、ISO9001は非常に汎用性が有り、製造業だけではなくサービス業・運送業などでも幅広く取得されていますが、IATFは自動車産業限定の規格です。だからこそ、適用範囲も非常に厳しい条件が記載れているのが特徴です。

今回はIATF:4.3.1の品質マネジメントシステムの適用範囲の決定-補足の規格解釈、構築ポイントについて解説いたします。


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知識・経験を活かし、品質マネジメントシステムの規格を幅広い方々に理解いただき、各規格の普及のお手伝いができればという思いで立ち上げました!難解な内容も、知識と経験でわかりやすく解説していきますので、これからもよろしくお願いします!あくまでも個人の見解となりますので、ご理解いただき是非参考にしていただければ幸いです★

第4章:組織の状況「要求事項リスト」
ISO・IATF 4章
※IATF運用には、ISO9001の要求事項の運用が必須です。
条項 題目 ISO9001 IATF
第4章 組織の状況
第5章 リーダーシップ
第6章 計画
第7章 支援
第8章 運用
第9章 パフォーマンス評価
第10章 改善
条項 題目 ISO9001 IATF
4.1 組織及びその状況の理解
4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解
4.3 品質マネジメントシステムの適用範囲の決定
4.3.1 品質マネジメントシステムの適用範囲の決定-補足
4.3.2 顧客固有要求事項
4.4(4.4.1) 品質マネジメントシステム及びそのプロセス
4.4.1.1 製品及びプロセスの適合
4.4.1.2 製品安全
4.4.2 題目なし(文書管理要求)

IATF:4.3.1の品質マネジメントシステムの適用範囲の決定-補足の規格解釈

この要求事項の意図は、ISO9001:4.3の品質マネジメントシステムの適用範囲の決定では幅広い取得を推進する一方で、IATFでは「除外」に関しては厳しい要求があるのが特徴です。

その特徴的なのが唯一除外できる項目が、8.3の製品設計・開発の要求事項のみとなっています。

自動車産業では、設計責任が顧客にあり、組立だけは外部協力工場で行っている場合もあるため、設計責任を持たない企業が存在します。

自社の中に設計部門が存在する場合、すべての要求事項が適用範囲に含まれることを覚えておきましょう。

【構築ポイント①】製造工程設計は除外できない

IATF:4.3.1の品質マネジメントシステムの適用範囲の決定-補足の条文には以下のようなことが大事です。

前述してIATFの8.3の要求事項は、設計責任が顧客にある場合は「除外」が許されていますが、製造工程設計の要求事項は除外することはできません。

なぜなら、工場を効率よく稼働させるためには「工程設計」は必須だからです。

顧客からすべての部品を供給される組み立てだけを行う工場だとしても、工程設計は自社で行うことがほとんどであり、顧客が工程承認することで稼働が開始されることもあるでしょう。

そのため、工程設計を除外することはできません。

【構築ポイント②】遠隔支援部門も除外できない

IATF:4.3.1の品質マネジメントシステムの適用範囲の決定-補足の条文には以下のようなことが大事です。

つまり、工場内に設計部門・工程設計部門・購買部門や倉庫機能が無いとしても、遠隔地にそれらの機能がある場合は、品質マネジメントシステムの中に取り込む必要があるため、審査対象になります。

例えば、本社の中にそれらがある場合は、本社も審査対象になるので注意が必要です。必ず適用範囲に入れるようにしてください。

IATF16949_ISO9001_VDA6.3

【構築ポイント③】適用範囲は品質マニュアルの中に明確に記載する

IATFでは、ISO9001:4.3の適用範囲の要求事項の内容にプラスして、自動車のどの部品が適用されているのか明確に製品も記載してください。

1)適用サイト
株式会社〇〇 群馬工場
住所:群馬県〇〇市〇〇 〇-〇-〇
部門:製造部、生産技術部、生産管理部、品質管理部

2)事業所
株式会社〇〇 本社
住所:東京都〇〇区〇〇 〇-〇-〇
部門:営業部、技術部、購買部、総務部

3)適用する事業・活動(下記製品の設計、製造、販売)
自動車ワイパー

4)適用組織及び要員
当社での統合マネジメントシステムを適用する組織を付表(1)「組織図」に示す。尚、適用される要員は社内で働く契約社員・派遣社員・パート・アルバイト全てに適用する。

IATF:4.3.1の品質マネジメントシステムの適用範囲の決定-補足はどこに記載すればいい?

IATF:4.3.1の品質マネジメントシステムの適用範囲の決定-補足が理解できた女性

ISO9001:4.3の品質マネジメントシステムの適用範囲を品質マニュアルに記載していると思うので、IATFではその部分に自動車製品を記載するようにしましょう。

記載例としては、構築ポイント③に記載した方法を参考に記載すればOKです。

また、全ての従業員に適応するために、品質マニュアルには適用される組織図を明確に記載し、品質マニュアルの付表①として、維持・管理しましょう。

組織図に変更が入った場合、品質マニュアルの組織図を必ず変更するようにしてください。審査時に組織図の変更がされていないことが発見された場合、不適合になる可能性もあります。

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IATF:4.3.1に関するFAQ

IATFのメールコンサルティングでよくある質問をFAQ形式で3つご紹介致します!もっと詳しく質問したい場合は、是非メールコンサルティングサービスをご活用くださいね!

IATFの適用範囲を決定する際、どの部門や機能を含めるべきですか?

IATFでは、設計部門や購買部門、倉庫機能など、工場内外のすべての関連部門や遠隔支援部門を適用範囲に含める必要があります。特に、工程設計や品質管理など、自動車産業特有のプロセスを管理する部門が重要です。

IATFにおいて、設計責任がない場合でも適用除外が許可されるのでしょうか?

設計責任が顧客にある場合、IATFでは8.3項(製品設計・開発の要求事項)のみ除外が許可されています。しかし、製造工程設計やその他の支援部門は除外できませんので注意が必要です。除外する場合は、品質マニュアルに明確に理由を記述してください。

品質マニュアルにIATFの適用範囲をどのように記載すればよいですか?

IATFの適用範囲は、適用する製品や部門を明確に記載し、製造工程、支援部門、およびその責任範囲を示す必要があります。また、組織図や要員の適用範囲を明確にし、全従業員に対して適用されることを記載することが求められます。

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IATF:4.3.1の品質マネジメントシステムの適用範囲の決定-補足:まとめ

IATF:4.3.1の品質マネジメントシステムの適用範囲の決定-補足の規格解釈および構築ポイントは如何でしたでしょうか?

IATFの適用範囲補足では、あらゆる産業に適用するために汎用性を持たせる必要がないため、4.3の適用範囲の決定の要求事項よりも除外項目を厳しく制限しています。

ただし、設計責任がない場合は、要求事項が適用されない項目(8.3項)がある場合は正当性を主張し、品質マニュアルに除外できる理由を明確に記載するようにしましょう。

ISO9001:4.3_品質マネジメントシステムの適用範囲の決定

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