【ISO9001攻略】9.1.2:顧客満足の要求事項徹底解説!

ISO9001:9.1.2項の顧客満足の要求事項では、品質マネジメントシステムの一番の目的である「顧客満足の追求」に対しての「顧客の声を入手」し、それを評価することを意図しています。

今回の記事は、ISO9001:9.1.2項の顧客満足の要求事項の意味と構築ポイントについて解説します。


この記事の実務解説
QMS認証パートナー
専属コンサルタント

南野 弘明

製造業25年・自動車業界15年以上の実務経験

IATF16949・ISO9001・VDA6.3を、現場で使える形に落とし込む視点で解説しています。

規格要求事項の解釈だけでなく、審査で説明できる規定づくり、現場で使える帳票、内部監査・顧客監査への対応まで、実務で迷いやすいポイントを中心に整理しています。特に多くの企業様が知りたい「審査機関・顧客はどこを見るのか」の勘所も徹底解説していますので、是非ご活用ください。

専門領域
IATF16949・ISO9001・VDA6.3。初期段階の構築から認証後まですべて対応可能。
得意分野
規定・帳票・監査対応の実務化。大企業・中小企業問わず支援実績多数。
支援内容
教材提供・メール相談・個別コンサル。特に24時間対応可能なメール相談がおすすめ。

「この解釈でよいのか」「自社の規定や帳票にどう反映すればよいのか」と迷った場合は、QMS認証パートナーの教材・相談メニューもご活用ください。ご用途に合わせて提案させていただきます。


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第9章:パフォーマンス評価の「要求事項リスト」はこちら
ISO・IATF 9章
※IATF運用には、ISO9001の要求事項の運用が必須です。
条項 題目 ISO9001 IATF
第4章 組織の状況 〇 〇
第5章 リーダーシップ 〇 〇
第6章 計画 〇 〇
第7章 支援 〇 〇
第8章 運用 〇 〇
第9章 パフォーマンス評価 〇 〇
第10章 改善 〇 〇
条項 題目 ISO
9001
重要記録 IATF
16949
重要記録
9.1
9.1.1
一般(監視・測定・分析及び評価) ○ ○
9.1.1.1 製造工程の監視及び測定(SPC) ○
9.1.1.2 統計的ツールの特定 ○
9.1.1.3 統計概念の適用 ○
9.1.2 顧客満足 ○ ● ○
9.1.2.1 顧客満足-補足 ○ ●
9.1.3 分析及び評価 ○ ○
9.1.3.1 優先順位付け ○
9.2.1
9.2.2
内部監査 ○ ○
9.2.2.1 内部監査プログラム ○ ●
9.2.2.2 品質マネジメントシステム監査 ○ ●
9.2.2.3 製造工程監査 ○ ●
9.2.2.4 製品監査 ○ ●
9.3.1 一般(マネジメントレビュー) ○ ○
9.3.1.1 マネジメントレビュー-補足 ○
9.3.2 マネジメントレビューへのインプット ○ ● ○
9.3.2.1 マネジメントレビューへのインプット-補足 ○ ●
9.3.3 マネジメントレビューからのアウトプット ○ ○
9.3.3.1 マネジメントレビューからのアウトプット-補足 ○
A: 当サイトの情報提供スタンスについて

当サイトでは、ISO9001およびIATF16949について、規格要求の解説にとどまらず、実務でどのようにルールや記録へ落とし込むかを重視して情報を整理しています。

規格の理解とあわせて、「現状とのギャップをどう捉えるか」「どこから手を付けるべきか」といった判断に迷いやすい点を、現場目線で分かりやすく解説することを目的としています。

記事内容を自社へ当てはめる際の考え方や、判断に迷うポイントについては、別ページで整理した情報も用意しています。

B: IATF16949で必要な規定25本・帳票82様式の一覧

「自社に足りない文書は、どれか」——その答えを出すための一覧です。章別に規定と帳票をすべて並べ、審査で指摘されやすい5領域と、手戻りの少ない作成順序まで解説しています。

⇒ 有料級:詳細記事はこちら

C: 有料記事42本を読み放題|審査での答え方を公開

審査で差がつくのは、規格の知識量ではなく、自社の運用を説明できるかどうかです。部門別の想定問答30選、コアツールの実務、負荷軽減の具体策——42本すべてが、パスワード1つで読み放題。記事は随時追加され、追加分も追加料金はかかりません。

⇒ 有料記事一覧はこちら

D: 現地・オンライン・メールコンサルの違いと選び方

「この解釈で合っているか」を確認したいのか、「何から手をつけるか」を決めたいのか。課題の性質によって、選ぶべきコンサルの形態は変わります。3形態の費用と特性を比較し、自社に合う選び方を整理しました。

⇒ 記事の詳細はこちら

ISO9001:9.1.2項の顧客満足の意味

【ISO9001攻略】9.1.2:顧客満足の要求事項徹底解説!11

ISO9001:9.1.2項の顧客満足の要求事項は、品質マネジメントシステムの一番の目的である「顧客満足の追求」に対しての「顧客の声の入手」し、評価することを意図しています。

いくら組織が「よい製品・サービスを提供している」と思っていても、実は顧客にとってはそうでもないかもしれません。

顧客からクレームが無ければよい製品でもありません。

逆に買ってみて「魅力がないから次は買わない」と思われているかもしれません。

だからこそ顧客満足度調査を行い、顧客満足度を向上させる対策を組織が行うことは、非常に意味があることといえます。

これらを「めんどくさい」「意味がない」と考えるか「顧客満足度向上へ取り組む」かは、組織の文化にもよるものなので、トップマネジメントは組織の中でリーダーシップを発揮することが求められます。

次に要求事項を詳しく見ていきましょう。

顧客満足度の調査方法

ISO9001:9.1.2項の顧客満足の要求事項では、以下のようなことが大事です。

組織は何らかの形で顧客満足度を入手しなければなりません。

その方法の参考として、以下のようなことが大事です。

顧客満足度情報入手方法
①顧客調査
②提供した製品及びサービスに関する顧客からのフィードバック
③顧客との会合
④市場シェアの分析
⑤顧客からの賛辞
⑥補償請求及びディーラ報告
など

これらの内容を基に、顧客の声の入手方法を決定します。やり方は二つあり、「アンケート」と「会話」です。

①アンケート

顧客の声を入手するために、ユーザー対しての顧客満足度調査アンケートを実施することは有効であり、その調査結果より評価する手法は多くの企業で実施されています。

アンケートは、アンケート表を作成し調査を実施します。アンケートの内容については、次の段落で解説します。

②顧客との打ち合わせや電話

もう一つは、顧客との会話による収集です。アンケートを出しにくい企業様では、会合(打ち合わせ時に聞く)や電話で確認なども行われている場合もあります。

この場合は、顧客に聞く内容が営業部門などの窓口担当者で変わらないように、質問事項を決定しておきましょう。

アンケート用紙を作成し、それを利用して調査するのがおすすめです。

顧客満足度調査結果は「数値化」する!

ISO9001:9.1.2項の顧客満足の要求事項をただのアンケートではなく、数値化して客観的に評価しやすいようにすると管理が大幅に楽になります。

例えば、以下のようなアンケートがあげられます。

顧客満足度アンケート項目例
①製品の使いやすさ
②市場クレーム状況
③サービス対応
④価格・納期に関する内容
など

これらを点数化できるようアンケート用紙を工夫してください。ISO9001で実際利用されているアンケート用紙の事例を下図に示します。

ISO9001:9.1.2項の顧客満足①

各項目を数値化し、合計点で顧客満足度を評価します。

個別の項目の点数が低い内容については対応するか検討し、対応する必要があれば「備考欄(当社の対応)」などに記載し、来年度の取り組みとするとよいでしょう。

顧客満足度は、マネジメントレビューのインプットになるので合わせて確認しておきましょう。

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関連帳票:顧客満足度調査票

ISO9001:9.1.2項の顧客満足はどこに記載すればいい?

ISO9001:9.1.2項の顧客満足の要求事項への対応は、営業管理規定に記載するのがおすすめです。

なぜなら、顧客との窓口は営業なので、営業管理規定が一番しっくりきます。

もし営業部が無い場合は、生産管理部や総務部などの部門規定に記載されている場合も見受けられますが、営業部があればそれらの規定に記載してください。

記載項目としては、どのように顧客満足度を調査するかのルールを明確に記載することがポイントです。

アンケートを実施するのであれば、それがいつ実施するのか(一般的には、年度末)、誰が実施するのか、評価が低い場合の対応などを記載するようにしましょう。

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ISO9001:9.1.2に関するFAQ

【注目】お知らせ
規格対応で迷ったら、メールで確認できますFAQで一般的な考え方を確認できますが、自社の規定・帳票・審査対応へどう反映するかは、会社ごとに判断が変わる場合があります。
解釈
この要求事項の考え方でよいか確認したい
反映
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審査
審査指摘や回答方針に不安がある

個別事情がある場合は、メールコンサルで実務目線の確認ができます。

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顧客満足度はどのように測定すれば良いですか?

ISO9001では、顧客満足を定期的に測定することが求められています。具体的な方法として、アンケート調査、顧客インタビュー、クレームやフィードバックの分析などがあります。重要なのは、顧客の期待に対してどの程度満足しているかを評価するための信頼性のあるデータを収集し、適切に分析することです。

顧客満足度の測定結果をどのように活用すれば良いですか?

測定結果は、製品やサービスの改善に活用することが求められます。特に顧客の期待を満たせていない領域や、継続的な改善の余地がある点を特定し、それに基づいて是正措置や改善策を計画・実施することが重要です。また、結果をマネジメントレビューで報告し、戦略的な改善の方向性を決定する際の参考にすることが求められます。

顧客満足度が低い場合、どのような対応が必要ですか?

顧客満足度が低い場合、まずはその原因を分析し、根本的な問題を特定する必要があります。その後、迅速な是正措置を講じ、同じ問題が再発しないようなプロセスの改善を図ります。顧客とのコミュニケーションを強化し、顧客の不満や期待に対して適切な対策を取っていることを明示することも重要です。

ISO9001:9.1.2項の顧客満足:まとめ

ISO9001:5.1.2項の顧客重視

ISO9001:9.1.2項の顧客満足の要求事項の規格解釈はいかがでしたでしょうか?

顧客満足度調査をできる限り省いてISO9001を構築しようとする企業は、意外と多いのが実態です。

しかし顧客の声を聞かずにどのように売り上げを上げようと思いますか?

きっと市場調査も行っていると思いますが、お客さんの方が生の情報を知っているかもしれません。

顧客満足度を調査することにより「市場分析」にもつながります。ISO9001の真の目的は「顧客満足の追求」であることを忘れないようにしましょう!

それではまた!


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