【ISO9001攻略】9.1.3:分析及び評価の要求事項徹底解説!

ISO9001:9.1.3項の分析及び評価の要求事項では、品質マネジメントシステムを運用する中での改善に取り組むための監視・分析・評価をPDCAサイクル回しながら実施することを意図しています。

今回の記事は、ISO9001:9.1.3項の分析及び評価の要求事項の意味と構築ポイントについて解説します。


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第9章:パフォーマンス評価の「要求事項リスト」
ISO・IATF 9章
※IATF運用には、ISO9001の要求事項の運用が必須です。
条項 題目 ISO9001 IATF
第4章 組織の状況
第5章 リーダーシップ
第6章 計画
第7章 支援
第8章 運用
第9章 パフォーマンス評価
第10章 改善
条項 題目 ISO
9001
重要記録 IATF
16949
重要記録
9.1
9.1.1
一般(監視・測定・分析及び評価)
9.1.1.1 製造工程の監視及び測定(SPC)
9.1.1.2 統計的ツールの特定
9.1.1.3 統計概念の適用
9.1.2 顧客満足
9.1.2.1 顧客満足-補足
9.1.3 分析及び評価
9.1.3.1 優先順位付け
9.2.1
9.2.2
内部監査
9.2.2.1 内部監査プログラム
9.2.2.2 品質マネジメントシステム監査
9.2.2.3 製造工程監査
9.2.2.4 製品監査
9.3.1 一般(マネジメントレビュー)
9.3.1.1 マネジメントレビュー-補足
9.3.2 マネジメントレビューへのインプット
9.3.2.1 マネジメントレビューへのインプット-補足
9.3.3 マネジメントレビューからのアウトプット
9.3.3.1 マネジメントレビューからのアウトプット-補足

当サイトの情報提供スタンスについて

当サイトでは、ISO9001およびIATF16949について、規格要求の解説にとどまらず、実務でどのようにルールや記録へ落とし込むかを重視して情報を整理しています

規格の理解とあわせて、「現状とのギャップをどう捉えるか」「どこから手を付けるべきか」といった判断に迷いやすい点を、現場目線で分かりやすく解説することを目的としています。

記事内容を自社へ当てはめる際の考え方や、判断に迷うポイントについては、別ページで整理した情報も用意しています。

ISO9001:9.1.3項の分析及び評価の意味

ISO9001:9.1.3項の分析及び評価の要求事項では、品質マネジメントシステムを運用する中で改善に取り組むための監視・分析・評価をPDCAサイクル回しながら実施することを意図しています。

その分析をするうえで、客観的データを用いることが求められるので、データ分析は統計的手法を用いることが一般的です。

例えば、QC7つ道具などを利用するとよいでしょう。

本要求事項では、監視及び測定からの適切なデータ及び情報を分析し、評価するためにどんな分析をすべきかを説明してくれています。

次に要求事項を詳しく見ていきましょう。

a)製品及びサービスの適合

ISO9001:9.1.3項の分析及び評価の要求事項では、以下のようなことが大事です。

この意味の監視は、製品及びサービスの適合を分析・評価するので、製造工程内検査や出荷検査などが該当します。

各種検査から不良率を分析するなどの対応で担保可能です。

b)顧客満足度

ISO9001:9.1.3項の分析及び評価の要求事項では、以下のようなことが大事です。

この要求事項は、ISO9001:9.1.2項の顧客満足の内容です。

顧客の声を入手し、顧客満足度調査を実施。それらから得られたデータより、どのような対応を実施するのかを顧客満足度調査結果より分析することが求められます

当サイトで販売しております顧客満足度調査表を利用することで、客観的な数値化された調査結果からの対応までが可能になるので、是非ご利用を検討してみてくださいね!

c)品質マネジメントシステムのパフォーマンス及び有効性

ISO9001:9.1.3項の分析及び評価の要求事項では、以下のようなことが大事です。

この要求事項は、内部監査結果(9.2.1項9.2.2項)及び第二者監査(顧客監査)、第三者監査(審査機関による監査)の結果及び、それに基づく是正状況・是正処置結果によって担保可能です。

関連帳票:是正処置報告書

d)計画が効果的に実施されたかどうか

ISO9001:9.1.3項の分析及び評価の要求事項では、以下のようなことが大事です。

この意味は、納期がある目標に対して計画的に取り組めているかの結果を評価することが求められます。

例えば、品質目標に対して計画を立てているのであれば、それが計画通り進んだかまた、開発プロジェクトであればそれらの計画達成度などが対象です。

品質方針と目標で整理する方針管理の考え方

ISO9001やIATF16949では、品質方針を組織の方向性として明確にし、それを具体的な品質目標へ展開することが求められます。方針と目標が連動していることで、日常業務と経営方針の一貫性が保たれます。数値目標や達成状況を定期的に確認することも重要です。

一方で、方針が抽象的な表現にとどまり、目標とのつながりが不明確になるケースも少なくありません。そのため、方針から目標への展開方法を整理したうえで運用することが重要になります。こうした整理を進める方法の一つとして、品質方針と目標設定の進め方をまとめた資料を参考にする方法もあります。

e)リスク及び機会への取組みの有効性

ISO9001:9.1.3項の分析及び評価の要求事項では、以下のようなことが大事です。

ISO9001:6.1項のリスク及び機会への取組みについて、取り組むべきことを計画を立て、その結果がどうなったかを評価することが求められます。

計画シートを用いて監視し、結果がどうなったかをしっかり評価しましょう。

リスク及び機会で整理するISO9001の考え方

ISO9001では、組織の目的達成に影響を与えるリスク及び機会を特定し、適切な対応を計画することが求められます。単にリスクを洗い出すだけでなく、機会も含めて整理することで、マネジメントシステムの有効性を高めることができます。日常業務と結び付けて考えることが重要です。

一方で、抽象的な議論にとどまり、具体的な対応策まで落とし込めないケースも少なくありません。そのため、評価基準や対応方法を整理したうえで運用することが重要になります。こうした整理を進める方法の一つとして、リスク及び機会の管理方法をまとめた資料を参考にする方法もあります。

f)外部提供者のパフォーマンス

ISO9001:9.1.3項の分析及び評価の要求事項では、以下のようなことが大事です。

ISO9001:8.4.1項の外部から提供されるプロセス・製品及びサービスの管理の要求事項の「パフォーマンス監視」の対応です。

受入検査合格率・納期遵守率・コストなどにより総合的に評価することが求められます。

必ずといっていいほど審査・監査で確認される帳票なので、しっかり準備してください。

また、パフォーマンスが悪い仕入先に対して「どのような処置をとるのか・とったのか」もわかるようにすることが重要です。

供給者パフォーマンス評価で整理しておきたいポイント

IATF16949やISO9001では、供給者を選定するだけでなく、その後のパフォーマンスをどのように評価し、改善につなげているかが重視されます。一方で、評価項目や頻度、結果の活用方法について判断に迷うケースも少なくありません。

そのため、品質・納期・対応状況などの評価視点を整理し、供給者管理の仕組みとして一貫性を持たせて運用することが重要になります。こうした整理を進める方法の一つとして、供給者パフォーマンスの評価項目や結果整理の考え方を帳票やルールの形でまとめた資料を参考にする方法もあります。

g)品質マネジメントシステムの改善の必要性

ISO9001:9.1.3項の分析及び評価の要求事項では、以下のようなことが大事です。

様々なパフォーマンス管理・目標管理から得られた情報から、どのような改善が必要なのかを検討した結果が必要です。

例えば、新入社員の採用・設備/計測機器の導入・工場増設など様々な改善点が出てくるかもしれません。

データ収集と結果だけではなく、改善プロセスまで移行することがPDCAサイクルが回っている品質マネジメントシステムなのでしっかり対応しましょう。

規格を理解するうえで、よくある「つまずき」とは?

ISO9001やIATF16949、VDA6.3の要求事項は、条文を読むだけでは自社業務への当てはめ方が分かりにくい場面が少なくありません。理解したつもりでも、文書化や運用判断で迷いが生じることは多く、その違和感こそが改善ポイントになる場合もあります!

※ 個別ケースでの考え方整理が必要な場合は、補足的な確認も可能です。

ISO9001:9.1.3項の分析及び評価はどこに記載すればいい?

ISO9001:9.1.3項の分析及び評価①

ISO9001:9.1.3項の分析及び評価は、多くの規定と連動しますが、一番スマートなのは「マネジメントレビュー管理規定」です。

分析・評価の結果はマネジメントレビューへのインプットになるので、監視・測定・分析・評価の手引きをマネジメントレビュー管理規定にルール化すると、沢山の規定を作らずにすむのでおすすめです。

ISO9001・ISO14001構築でつまずきやすい点

ISO9001やISO14001は、「何を決めるべきか」「どう見える化するか」といった判断事項が多く、構築の初期段階で迷いやすい規格です。要求事項は理解できても、実際の規定や帳票をどう整えるかで手が止まってしまうケースも少なくありません。

そのため、実務で使われている規定や帳票の考え方を参考にしながら、自社のペースで整理していくことが重要になります。

ISO9001:9.1.3に関するFAQ

規格対応でよく聞かれる悩み

ISO9001やIATF16949、VDA6.3に取り組む中で、「審査対策として何を優先すべきか分からない」「要求事項に対する構築の考え方が整理できない」といった声は少なくありません。

また、社内にQMSを体系的に理解している担当者がいない場合や、外部コンサルの費用面で継続的な支援が難しいと感じるケースもあります。こうした悩みは、特定の企業に限らず、多くの現場で共通して見られるものとなっています。

「分析及び評価」とは具体的に何を指していますか?

ISO9001の9.1.3項では、組織が品質マネジメントシステムのパフォーマンスと有効性を分析し、評価することが求められています。これは、顧客満足度、プロセスのパフォーマンス、製品・サービスの適合性、内部監査の結果など、収集されたデータを定期的に評価することで、組織の品質目標が達成されているか、改善の余地があるかを確認するためのプロセスです。

どのようなデータを収集して分析する必要がありますか?

分析に使用するデータは、組織の品質マネジメントシステムのパフォーマンスに関連するものが必要です。具体的には、顧客満足度、内部監査の結果、プロセスパフォーマンス、製品およびサービスの適合性、不適合品の発生率、是正措置の有効性などが含まれます。これらのデータは、組織が目標を達成できているかどうか、改善の余地があるかを判断するのに役立ちます。

分析及び評価の結果はどのように使用されますか?

分析及び評価の結果は、品質マネジメントシステムの継続的な改善に役立てられます。具体的には、パフォーマンスの改善が必要な領域を特定し、是正措置や予防措置を講じるための基礎として使用します。また、マネジメントレビューにおいて、これらの結果は組織の戦略的な決定をサポートするためにも利用されます。

ISO9001:9.1.3項の分析及び評価:まとめ

ISO9001:9.1.3項の分析及び評価②

ISO9001:9.1.3項の分析及び評価の要求事項の規格解釈はいかがでしたでしょうか?

本要求事項は、各要求事項をPDCAサイクルを回しながら対応していれば難しくない要求事項です。

大事なことは、分析・評価結果からきちんと改善につなげるプロセスを構築すること

これらがマネジメントレビューにインプットされ、トップマネジメントが品質マネジメントシステムの有効性を理解することがもとめられます。

マネジメントレビューにもれなくインプットするためにも、マネジメントレビューまとめ表を使用し、しっかり管理するようにしてください。

それではまた!

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