新春企画のお知らせ

【IATF16949攻略】9.2.2.4:製品監査の要求事項徹底解説!

IATF:9.2.2.4項の製品監査の要求事項では、顧客と取り交わした製品品質について監査すること及び、顧客に変わって製品自体を監査することを要求しています。

今回の記事は、IATF:9.2.2.4項の製品監査の要求事項の意味と構築ポイントについて解説します。


この記事を書いた人

品質マネジメントシステム普及の応援が目的のサイトです!「難解な規格を簡単に解説」をモットーに、「ちょっと相談したい」ときに頼りになるコンサルタントを目指しています!まずはお気軽にご連絡ください★

ご利用方法・告知・注意点など

・当サイトの内容は、あくまでも個人の見解です。そのため、保証するものではございません。
・各規格の原文はありません。また、規格番号や題目なども当社の解釈です。
・各規格については、規格公式サイトを必ず確認してください。
・メールコンサルティングは空きが少しあります(2024年12月現在)。この機会に「ちょっと相談」してみませんか?1週間の無料サービス期間を是非ご利用ください。
サービスのお問い合わせはこちら

2025年:新企画始動告知!
メールコンサルティング初回契約:初月50%以上割引
サービス詳細はこちら

・オンラインコンサル/現地コンサルの空き状況について

【現在の空き状況:2025年1月現在】
・平日:6時間以上ご利用で月1回のみ
・夜間:19:30-21:00でご相談承ります
・土日:少々空きあります
オンライン会議システムを利用したコンサル詳細はこちら

第9章:パフォーマンス評価の「要求事項リスト」
ISO・IATF 9章
※IATF運用には、ISO9001の要求事項の運用が必須です。
条項 題目 ISO9001 IATF
第4章 組織の状況
第5章 リーダーシップ
第6章 計画
第7章 支援
第8章 運用
第9章 パフォーマンス評価
第10章 改善
条項 題目 ISO9001 IATF
9.1
9.1.1
一般(監視・測定・分析及び評価)
9.1.1.1 製造工程の監視及び測定(SPC)
9.1.1.2 統計的ツールの特定
9.1.1.3 統計概念の適用
9.1.2 顧客満足
9.1.2.1 顧客満足-補足
9.1.3 分析及び評価
9.1.3.1 優先順位付け
9.2.1
9.2.2
内部監査
9.2.2.1 内部監査プログラム
9.2.2.2 品質マネジメントシステム監査
9.2.2.3 製造工程監査
9.2.2.4 製品監査
9.3.1 一般(マネジメントレビュー)
9.3.1.1 マネジメントレビュー-補足
9.3.2 マネジメントレビューへのインプット
9.3.2.1 マネジメントレビューへのインプット-補足
9.3.3 マネジメントレビューからのアウトプット
9.3.3.1 マネジメントレビューからのアウトプット-補足
おすすめ!構築・学習支援に最適教材
【教材】 No.1-001 QMSノウハウ_学習教材
【教材】 No.2-001 コアツール_学習教材
【教材】 No.7-001 内部監査概説_学習教材

IATF:9.2.2.4項の製品監査でよく相談される内容

IATF:9.2.2.4項の製品監査の要求事項は、IATFの運用で非常につまずくポイントの一つになっています。

製品監査の要求事項を読んでもどのように監査していいのかがわからなかったり、製品監査の必要性がいまいちわからないといったご相談をよくいただきます。

例えば、以下のようなご相談が非常に多いです。

製品監査への質問
①製造工程監査を実施する時、製品も見ているのになぜやるの?
②出荷検査を実施しているとき全て検査しているけど?
③上記2点を実施していればいいのになぜ「製品監査」という形で改めてやるのかよくわからない。

実は製品監査をやるべき理由は明確にあるので、次に詳しく解説していきます。

製品監査=製品品質を監査する

IATF:9.2.2.4項の製品監査の要求事項を対応する際のポイントは、製品監査を実施する理由を理解することからスタートすることが超大事。

製品監査の目的
①製品監査は、最終製品(出荷直前品)に対する製品評価。
②製品品質情報(コントロールプランではなく、納入仕様書をカバーする特性)、荷姿・梱包仕様も加味して評価。
③製品品質への継続的改善へとつなげることを求める。

製品品質として監査しなければならないポイントを具体的に見ていきましょう。

①在庫品からピックアップして製品監査する

製品監査をする際は、できる限り在庫品からピックアップして製品監査を実施します。その意味は、製品監査とは「在庫品や倉庫の製品・出荷直前品の製品」を対象として行うことがその意味だからです。

つまり、出荷検査やレイアウト検査とは意味が異なるのはもちろん、製造工程監査だけではわからないポイント見ることになります。

②出荷直前品を監査する

製品監査は、出荷直前品を監査するので、中継倉庫があるような場合は要注意です。中継倉庫が顧客指定倉庫であれば「出荷」とみなされますが、自社で持つ中継倉庫があり、そこに製品を在庫している場合はその在庫品を製品監査しなければなりません。

厄介な事例として、中国生産→日本倉庫(自社所有で在庫1か月分あり)→日本全国に配送などの場合、日本倉庫の製品で製品監査を実施します。

③製品監査で見るポイント

製品監査を実際行う際は、以下のポイントをまとめたチェックリストを使用して製品監査をすることが求められます。

①顧客から製品監査方法を指定されている場合はそれに従う。
②指定されていない場合は、自社の製品監査ルールに従う。

②の場合は、以下をポイントとして製品監査を実施することが求められます。

製品監査ポイント 意味
荷姿・梱包状態 梱包仕様通りの梱包状態か
内装状態 ・同梱物は適切か
・梱包仕様通りの内装/出荷数か
保存状態 8.5.4.1項が守られているか
製品基本特性 納入仕様の要求が満たされているか
製品全寸法 製品図面全ての寸法を満たすか
※レイアウト検査ではない!
その他納入仕様書に取り交わしている内容 信頼性試験/環境物質要求などあれば

製品監査を実施する製品と頻度が重要!

IATF:9.2.2.4項の製品監査の要求事項では、以下のようなことが大事です。

製品監査を実施すると言っても、いつどのタイミングで実施していいかいまいち不明ですよね!

監査頻度は、内部監査プログラムの中で計画を立てて実施すること。ただし、顧客トラブルなどが発生した場合は、臨時の製品監査が発動する仕組みを構築することが重要です。

【まとめ教材】 No.5-108-内部監査帳票6点セット
【教材】 No.7-001_内部監査概説_学習教材

IATF:9.2.2.4項の製品監査はどこに記載すればいい?

IATF:9.2.2.4項の製品監査の要求事項は、監査管理規定にそのルールを記載してください。

ルール化のポイントは以下になります。

製品監査のルール化ポイント
①製品監査の流れ
②サンプリング方式
③製品監査のクロージング

IATF:9.2.2.4項の製品監査④

また、製品監査員は力量認定が必要なので、7.2.3項に基づき、監査員資格の妥当性と監査員リストを保持してください。

IATF:9.2.2.4項の製品監査③


品質マネジメントシステムの構築に重要なのは、「要求事項に沿ったルールと記録」の2つです。サンプルを利用して構築をスムーズに進めてみませんか?構築・学習教材として是非ご利用ください!
①規定:サンプルはこちら
②帳票:サンプルはこちら

IATF:9.2.2.4に関するFAQ

メールコンサルティングでよくある質問をFAQ形式で3つご紹介致します!もっと詳しく質問したい場合は、是非「メールコンサルティングサービス」をご活用くださいね!どんな疑問についても丁重にお答えします!

製品監査は製造工程監査や出荷検査と何が違うのですか?

製品監査は、出荷前の最終製品そのものを評価するものであり、製造工程監査や出荷検査とは異なります。製造工程監査はプロセスの品質を評価するのに対し、製品監査は顧客要求仕様書に基づいた製品そのものの品質を確認します。出荷検査が全数検査であっても、製品監査はランダムに選ばれた在庫品を対象とすることが特徴です。

製品監査の実施頻度はどのくらいが適切ですか?

製品監査の頻度は、内部監査プログラムの一環として計画的に実施することが求められます。ただし、顧客からのトラブルや不具合が発生した際には、臨時の製品監査を迅速に実施する体制を整えておくことも重要です。通常の監査プログラムに加え、必要に応じて臨時の監査を行うことで、品質リスクを早期に発見・解決できます。
製品監査で確認する項目は、チェックリストを使用して都度作成することが求められます。

製品監査員に求められるスキルや資格は何ですか?

製品監査員には、IATF:7.2.3項に基づいた適切な力量認定が必要です。具体的には、製品監査の知識や経験に加え、製品品質基準や顧客要求を理解し、それに基づいて適切に評価できる能力が求められます。また、監査員リストを保持し、定期的に資格の妥当性を確認することが推奨されています。

IATF:9.2.2.4項の製品監査:まとめ

IATF:9.2.2.4項の製品監査の要求事項の規格解釈はいかがでしたでしょうか?本要求事項は、製造工程監査・出荷検査・レイアウト検査と混同しやすい要求事項なので注意してください。

目的・頻度・対象が大きく異なるので、多くの企業が構築に悩まれているのが現状です。

顧客から製品監査要求がある場合はそれに従い、ない場合は社内ルール(監査管理規定)に従い実施することが求められるので、ルールを構築しましょう!

それではまた!

新感覚のメールコンサルティングサービス
「ちょっと相談」してみませんか?

メールにて有料サポート、簡易コンサルを行うプランです。現地コンサルタントのような顔を突き合わせてのコンサルティングがなく、Emailで24時間好きな時間に質問できるのが特徴です。また、リアルタイムでの対応が無い分、一般的なコンサルタントへ依頼するより 1/100以下のコストで済むという特徴があります。1週間の無料お試し期間がございますので、十分ご納得いただいてからのご利用が可能です!

【サポート内容】
要求事項規格解釈相談OK/品質マニュアルの作成アドバイス/規定の作成アドバイス/帳票の作成アドバイス/運用/構築アドバイス/審査アドバイス/社内認証プロジェクトの進め方アドバイス/社内教育アドバイス内部監査/第二者監査アドバイス/その他気になることなんでもOKです。

品質マネジメントシステム構築・学習支援

ISO9001・IATF16949・VDA6.3対応の教材や規定・帳票サンプルで、規格の理解と実践力を効率的に強化しませんか?わかりやすい解説と具体例を豊富に盛り込んだ教材で、複雑な規格もスムーズに学習・習得可能です。さらに、経験豊富な専門コンサルタントによる「メールコンサルティング」で、認証取得・運用・維持管理の課題を徹底サポート!遠隔対応だからこそ、迅速かつ柔軟に対応できます。初めての導入から継続的改善まで、貴社の品質向上を力強くバックアップいたします。