
IATF16949:9.2.2.4項の製品監査の要求事項では、顧客と取り交わした製品品質について監査すること及び、顧客に変わって製品自体を監査することを要求しています。
今回の記事は、IATF16949:9.2.2.4項の製品監査の要求事項の意味と構築ポイントについて解説します。

条項 | 題目 | ISO9001 | IATF16949 |
9.1 9.1.1 |
一般(監視・測定・分析及び評価) | ○ | ○ |
9.1.1.1 | 製造工程の監視及び測定(SPC) | ○ | |
9.1.1.2 | 統計的ツールの特定 | ○ | |
9.1.1.3 | 統計概念の適用 | ○ | |
9.1.2 | 顧客満足 | ○ | ○ |
9.1.2.1 | 顧客満足-補足 | ○ | |
9.1.3 | 分析及び評価 | ○ | ○ |
9.1.3.1 | 優先順位付け | ○ | |
9.2.1 9.2.2 |
内部監査 | ○ | ○ |
9.2.2.1 | 内部監査プログラム | ○ | |
9.2.2.2 | 品質マネジメントシステム監査 | ○ | |
9.2.2.3 | 製造工程監査 | ○ | |
9.2.2.4 | 製品監査 | ○ | |
9.3.1 | 一般(マネジメントレビュー) | ○ | ○ |
9.3.1.1 | マネジメントレビュー-補足 | ○ | |
9.3.2 | マネジメントレビューへのインプット | ○ | ○ |
9.3.2.1 | マネジメントレビューへのインプット-補足 | ○ | |
9.3.3 | マネジメントレビューからのアウトプット | ○ | ○ |
9.3.3.1 | マネジメントレビューからのアウトプット-補足 | ○ |
目次
IATF16949:9.2.2.4項の製品監査でよく相談される内容
IATF16949:9.2.2.4項の製品監査の要求事項は、IATF16949の運用で非常につまずくポイントの一つになっています。
製品監査の要求事項を読んでもどのように監査していいのかがわからなかったり、製品監査の必要性がいまいちわからないといったご相談をよくいただきます。
例えば、以下のようなご相談が非常に多いです。
②出荷検査を実施しているとき全て検査しているけど?
③上記2点を実施していればいいのになぜ「製品監査」という形で改めてやるのかよくわからない。
実は製品監査をやるべき理由は明確にあるので、次に詳しく解説していきます。
製品監査=製品品質を監査する
IATF16949:9.2.2.4項の製品監査の要求事項を対応する際のポイントは、製品監査を実施する理由を理解することからスタートすることが超大事。
②製品品質情報(コントロールプランではなく、納入仕様書をカバーする特性)、荷姿・梱包仕様も加味して評価。
③製品品質への継続的改善へとつなげることを求める。
製品品質として監査しなければならないポイントを具体的に見ていきましょう。
①在庫品からピックアップして製品監査する
製品監査をする際は、できる限り在庫品からピックアップして製品監査を実施します。
その意味は、製品監査とは「在庫品や倉庫の製品・出荷直前品の製品」を対象として行うことがその意味だからです。
つまり、出荷検査やレイアウト検査とは意味が異なるのはもちろん、製造工程監査だけではわからないポイント見ることになります。
②出荷直前品を監査する
製品監査は、出荷直前品を監査するので、中継倉庫があるような場合は要注意です。
中継倉庫が顧客指定倉庫であれば「出荷」とみなされますが、自社で持つ中継倉庫があり、そこに製品を在庫している場合はその在庫品を製品監査しなければなりません。
厄介な事例として、中国生産→日本倉庫(自社所有で在庫1か月分あり)→日本全国に配送などの場合、日本倉庫の製品で製品監査を実施します。
※これが見つかると不適合になるので要注意!
③製品監査で見るポイント
製品監査を実際行う際は、以下のポイントをまとめたチェックリストを使用して製品監査をすることが求められます。
①顧客から製品監査方法を指定されている場合はそれに従う。
②指定されていない場合は、自社の製品監査ルールに従う。
②の場合は、以下をポイントとして製品監査を実施することが求められます。
製品監査ポイント | 意味 |
荷姿・梱包状態 | 梱包仕様通りの梱包状態か |
内装状態 | ・同梱物は適切か ・梱包仕様通りの内装/出荷数か |
保存状態 | 8.5.4.1項が守られているか |
製品基本特性 | 納入仕様の要求が満たされているか |
製品全寸法 | 製品図面全ての寸法を満たすか ※レイアウト検査ではない! |
その他納入仕様書に取り交わしている内容 | 信頼性試験などあれば |
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製品監査を実施する製品と頻度が重要!
IATF16949:9.2.2.4項の製品監査の要求事項には、以下のように記載されています。
製品監査を実施すると言っても、いつどのタイミングで実施していいかいまいち不明ですよね!
この製品監査のポイントは、以下のように考えるとわかりやすいです。
監査頻度は、内部監査プログラムの中で計画を立てて実施すること。ただし、顧客トラブルなどが発生した場合は、臨時の製品監査が発動する仕組みを構築することが重要です。
IATF16949:9.2.2.4項の製品監査はどこに記載すればいい?
IATF16949:9.2.2.4項の製品監査の要求事項は、監査管理規定にそのルールを記載してください。
ルール化のポイントは以下になります。
②サンプリング方式
③製品監査のクロージング
また、製品監査員は力量認定が必要なので、7.2.3項に基づき、監査員資格の妥当性と監査員リストを保持してください。
IATF16949:9.2.2.4項の製品監査:まとめ
IATF16949:9.2.2.4項の製品監査の要求事項の規格解釈はいかがでしたでしょうか?
本要求事項は、製造工程監査・出荷検査・レイアウト検査と混同しやすい要求事項なので注意してください。
目的・頻度・対象が大きく異なるので、多くの企業が構築に悩まれているのが現状です。
顧客から製品監査要求がある場合はそれに従い、ない場合は社内ルール(監査管理規定)に従い実施することが求められるので、ルールを構築しましょう!
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