【IATF16949攻略】8.1.1運用の計画及び管理-補足の要求事項徹底解説!

IATF16949:8.1.1項の運用の計画及び管理-補足の要求事項では、ISO9001の8.1項の要求に加えた「具体的なプロジェクト計画の作成」を要求しています。追加事項を確認し、しっかり計画書を作成するようにしましょう!

今回の記事は、IATF16949:8.1.1項の運用の計画及び管理-補足の意味と構築ポイントを解説します。


この記事を書いた人

所属:QMS認証パートナー専属コンサルタント
年齢:40代
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得意:工場品質改善・プロジェクトマネジメント
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※難解な規格を簡単に解説がモットー!

Hiroaki.M

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第8章:運用(8.1~8.3.6.1)についての「要求事項リスト」はこちら
ISO・IATF 8章
※IATF運用には、ISO9001の要求事項の運用が必須です。
条項 題目 ISO9001 IATF
第4章 組織の状況
第5章 リーダーシップ
第6章 計画
第7章 支援
第8章 運用
第9章 パフォーマンス評価
第10章 改善

※8.1項~8.3.6.1項は主に、①営業プロセス②製品設計プロセス③工程設計プロセスが関係します。

条項 題目 ISO
9001
重要
帳票
IATF
16949
重要
帳票
8.1 運用の計画及び管理
8.1.1 運用の計画及び管理-補足
8.1.2 機密保持
8.2.1 顧客とのコミュニケーション
8.2.1.1 顧客とのコミュニケーション-補足
8.2.2 製品及びサービスに関する要求事項の明確化
8.2.2.1 製品及びサービスに関する要求事項の明確化-補足
8.2.3.1 製品及びサービスに関する要求事項のレビュー
8.2.3.1.1 製品及びサービスに関する要求事項のレビュー補足
8.2.3.1.2 顧客指定の特殊特性
8.2.3.1.3 組織の製造フィージビリティ
8.2.3.2 題目無(レビュー結果の保持ルール)
8.2.4 製品及びサービスに関する要求事項の変更
8.3.1 製品及びサービスの設計・開発
8.3.1.1 製品及びサービスの設計・開発-補足
8.3.2 設計・開発の計画
8.3.2.1 設計・開発の計画-補足
8.3.2.2 製品設計の技能
8.3.2.3 組込みソフトウェアを持つ製品の開発
8.3.3 設計・開発へのインプット
8.3.3.1 製品設計へのインプット
8.3.3.2 製造工程設計へのインプット
8.3.3.3 特殊特性
8.3.4 設計・開発の管理
8.3.4.1 監視
8.3.4.2 設計・開発の妥当性確認
8.3.4.3 試作プログラム
8.3.4.4. 製品承認プロセス
8.3.5 設計・開発からのアウトプット
8.3.5.1 設計・開発からのアウトプット-補足
8.3.5.2 製造工程設計からのアウトプット
8.3.6 設計・開発の変更
8.3.6.1 設計・開発の変更-補足

当サイトの情報提供スタンスについて

当サイトでは、ISO9001およびIATF16949について、規格要求の解説にとどまらず、実務でどのようにルールや記録へ落とし込むかを重視して情報を整理しています

規格の理解とあわせて、「現状とのギャップをどう捉えるか」「どこから手を付けるべきか」といった判断に迷いやすい点を、現場目線で分かりやすく解説することを目的としています。

記事内容を自社へ当てはめる際の考え方や、判断に迷うポイントについては、別ページで整理した情報も用意しています。

IATF16949:8.1.1項の運用の計画及び管理-補足の意味解説

IATF16949:8.1.1項の運用の計画及び管理-補足では、ISO9001:8.1項より具体的な内容が追加されています。その追加事項について、8.1項のプロジェクト計画書の内容に追加する必要あるので、次にその内容について見ていきましょう。

※プロジェクト計画書に以下の内容を追加していくことが大事です!

a)顧客の要求資料

当然ですが、顧客から製品設計や生産委託の引き合いを頂いたとき、図面・仕様書・技術規格書などの様式で顧客から渡されることがあります。それらを受けたっとのか否か、受け取ったのであれば、それを確実にプロジェクト内でインプットされていなければなりません。

b)顧客の物流要求

顧客が物流要求するのは、主に以下のような情報を指します。

①仕向け国:どこの国に送るのか
②納品工場:どの工場に納品するのか
③荷姿:出荷物の物流状態
④梱包条件:箱の形など
⑤運送条件:飛行機なのか船なのかなど

これらすべてを合わせて物流要求となるので、それらがプロジェクト計画書に確実にインプットされているようにしてください。

c)製造フィージビリティを行った結果

プロジェクト計画の中で、IATF:8.2.3.1.3項の組織の製造フィージビリティを実施することを要求しています。詳しくは、要求事項を参照してください。

DR1で整理する製造フィージビリティ評価の考え方

IATF16949では、APQPの初期段階において製造フィージビリティ(DR1)を評価し、量産前にリスクを把握することが求められます。その整理方法の一つが、製造条件や工程能力、設備対応可否を体系的に確認する進め方です。事前に評価項目を明確にすることで、立上げ後の手戻りや品質リスクを抑えやすくなります。

一方で、どの観点までをフィージビリティとして確認すべきかで迷うケースも少なくありません。そのため、評価範囲や判断基準を整理したうえでDR1を実施することが重要になります。こうした整理を進める方法の一つとして、製造フィージビリティ評価の進め方をまとめた資料を参考にする方法もあります。

d)プロジェクト計画書の作成

ISO9001ではマストではなかった「プロジェクト計画書」ですが、IATF16949では超重要なので必ず作成してください。

特に、プロジェクト計画書には、ISO9001:8.3.2項の設計・開発の計画が反映されてなければならないので、めちゃくちゃ重要です!

規格を理解するうえで、よくある「つまずき」とは?

ISO9001やIATF16949、VDA6.3の要求事項は、条文を読むだけでは自社業務への当てはめ方が分かりにくい場面が少なくありません。理解したつもりでも、文書化や運用判断で迷いが生じることは多く、その違和感こそが改善ポイントになる場合もあります!

※ 個別ケースでの考え方整理が必要な場合は、補足的な確認も可能です。

e)合否判定基準

この要求事項は、ISO9001:8.1項の運用の計画及び管理の内容と同じです。特に、設計から量産開始までのDR項目(節目検証項目)の中でも、何を合格基準として移行していくのかが、プロジェクト計画書の中でわかるようにすることが大事です。

例えば、工程能力指数や各工程の不適合品数、生産タクトなど、自社で求める各フェーズでのDR移行判定会議の根拠などは、必ず審査で確認されます。

プロジェクト管理規定をしっかり作成するようにしてくださいね。

IATF16949:8.1.1項の運用の計画及び管理-補足はどこに記載すればいい?

IATF16949:8.1.1項の運用の計画及び管理-補足の要求事項は、プロジェクト管理規定を作成し、コアツールのAPQPの流れに従い各フェーズのDR管理を実施する対応が必要です。

これは、プロジェクト計画の流れを示す重要なコアツールなので、必ず理解しましょう!

規格対応で不安・悩むポイント

ISO9001やIATF16949、VDA6.3といった規格対応では、「どこから手を付ければよいか分からない」「社内だけで判断を進めることに不安がある」と感じるケースが少なくありません。

品質マネジメントの構築は、一度に完成させる必要はなく、考え方やサンプルを参考にしながら、少しずつ自社に合った形へ整えていくことも可能です。

IATF16949:8.1.1に関するFAQ

規格対応でよく聞かれる悩み

ISO9001やIATF16949、VDA6.3に取り組む中で、「審査対策として何を優先すべきか分からない」「要求事項に対する構築の考え方が整理できない」といった声は少なくありません。

また、社内にQMSを体系的に理解している担当者がいない場合や、外部コンサルの費用面で継続的な支援が難しいと感じるケースもあります。こうした悩みは、特定の企業に限らず、多くの現場で共通して見られるものとなっています。

【IATF16949:FAQ】

IATF16949の8.1.1項に基づくプロジェクト計画書の作成はなぜ重要ですか?

IATF16949の8.1.1項は、プロジェクトの計画及び管理に具体的な指針を提供し、製品の品質を確保するための計画書作成を要求しています。この計画書を通じて、顧客の要求事項や物流の手配、製造のフィージビリティなど、プロジェクトに必要な情報を正確に管理することができ、円滑なプロジェクト進行が保証されます。

プロジェクト計画書にどのような内容を含める必要がありますか?

プロジェクト計画書には、顧客の要求事項、物流条件、製造フィージビリティ結果、そして合否判定基準を含める必要があります。これにより、プロジェクトの各フェーズで必要な情報を確実にインプットし、適切な計画と管理が可能となります。

APQPとは何ですか?IATF16949にどのように関連していますか?

APQP(先行製品品質計画)は、製品開発プロセスの品質を保証するためのコアツールで、IATFにおけるプロジェクト計画書作成と密接に関連しています。APQPは、各プロジェクトフェーズの設計・開発の流れを明確にし、必要な品質管理と監督を行うための重要な手法です。

IATF16949:8.1.1項の運用の計画及び管理-補足:まとめ

IATF 8.1.1運用の計画及び管理③

IATF16949:8.1.1項の運用の計画及び管理-補足の要求事項の規格解釈はいかがでしたでしょうか?

IATF16949では、開発段階におけるプロジェクト計画書が必須になっています。

今までプロジェクト計画に基づき開発活動を行ったことがないISO9001取得企業様にとっては少し難しい内容かもしれません。

まずは、引き合い段階から作成されるプロジェクト計画についてがんばって作成してみてくださいね!

それではまた!

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