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トヨタ生産方式用語辞典:効率的な生産と品質管理を支える重要な概念集

トヨタ生産方式(TPS)は、世界中の企業が採用する効率的な生産システムのモデルです。その成功の背後には、ムダを排除し、改善を続ける数多くの独自の用語と概念があります。本記事では、TPSの基本理念を理解し、生産現場で役立つ具体的な用語をまとめた「トヨタ用語辞典」となっています。生産管理や改善活動に携わる方はもちろん、トヨタの哲学に興味がある方にとっても、知識を深めることができれば幸いです。


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トヨタ用語をなぜ理解する必要があるのか

トヨタ用語を理解することは、効率的で高品質な生産プロセスを実現するために重要です。トヨタ生産方式(TPS)は、ムダを排除し、品質を高め、作業の流れを最適化することで知られていますが、その根底には多くの独自の用語や概念が存在します。

これらの用語を理解することで、次のようなメリットが得られます。

  1. 一貫した改善活動の推進
    TPSの根幹である「改善」を実践するためには、各用語が示す具体的な手法や考え方を知ることが不可欠です。「かんばん」や「ジャストインタイム」などの用語は、効率化やムダの削減に直結しており、これを理解することで現場の改善活動をスムーズに進めることができます。
  2. 共通言語によるコミュニケーションの円滑化
    生産現場では、多くのチームが連携して作業を行います。共通のトヨタ用語を使うことで、作業者や管理者、エンジニア間のコミュニケーションが円滑になり、意思疎通のミスや誤解を防ぎます。
  3. 生産効率と品質の向上
    トヨタ用語を理解し実践することで、全体の効率が向上し、品質の安定化が図られます。「自働化」や「標準作業」などの概念は、生産ラインのスムーズな運営と、作業者の負担軽減、そして品質保証に直結します。
  4. 国際的な競争力の強化
    TPSは世界中の企業が導入しているため、トヨタ用語の理解は国際的な生産管理や品質改善においても役立ちます。これにより、トヨタの成功事例を自社に応用し、国際市場での競争力を高めることができます。

以上の理由から、トヨタ用語を理解することは、TPSの効果を最大限に引き出し、持続的な改善と競争力強化に貢献します。

トヨタ用語辞典

あ行

用語 意味
追い越し生産 生産ラインが計画よりも早く進むこと。ジャストインタイムを崩す要因となり、在庫のムダを引き起こすため、改善の対象となる。
後工程引き取り 次の工程が前の工程から必要な分だけを引き取る方式。ジャストインタイム生産を支える重要な概念。
後補充(生産) 製品や部品が消費された後で補充する方式。過剰在庫を防ぎ、必要なものを必要な時に生産することを目指す。
アンドン 生産ラインに設置された信号装置で、異常が発生した際にラインを停止させ、管理者やオペレーターに異常を知らせるシステム。
1個流し(生産) 1つずつ順番に製品を生産する方式。大量生産に比べてリードタイムを短縮し、不良品の発生を最小限に抑える。
内段取り 生産設備の段取り替え作業を行う間、設備を停止させる必要がある作業のこと。これを短縮することで効率化を図る。
オートメーション 作業の自動化や設備の自働化を進めることで、生産性を向上させ、人的エラーを減らすことを目指す。
AB制御 A・B二つの工程や生産方法を組み合わせて効率的な生産を行う方式。
赤ライン 生産ライン上の特定の基準や限界を示すラインで、問題が発生した場合の視覚的な指標となる。
赤札 不要な物品を識別するための札。5S活動の一環で使用される。
赤札作戦 不必要な物品を整理し、赤札を付けて処分または移動する活動。
赤札対象 赤札が付けられた不必要な物品を指す。
安全のポカヨケ 安全上のミスを防止するための仕組みや対策。
安全リードタイム 生産や供給チェーンでの遅延を回避するための安全余裕時間。
後工程引き取り 後工程が必要な分だけ引き取る生産方式。
アフターパーツ 製品が完成後に提供される部品。
色別整頓 物品を色によって分類し、整理する方法。
一般在庫品 通常の生産や業務で使用される在庫品。
命線 生産ラインの重要な部分や設備を示す線。
インライン 生産ラインに組み込まれた状態での作業や工程。
異常停止 機械や設備が異常により停止すること。
一斉棚卸 すべての在庫品を同時に確認し、棚卸しを行うこと。
運搬のムダ 不必要な物の移動や運搬にかかる時間やコストのムダ。
オーダー 注文や発注のこと。
置場線 物品の置き場所を示す線。
オプション 追加的に選択できる部品やサービス。

か行

用語 意味
改善 常に業務プロセスの改善を行い、効率化やコスト削減を図る。これはトヨタ生産方式の核心となる概念。
可動率 機械や設備が動作可能な時間の割合。高い可動率を維持することが生産効率を向上させる。
稼動率 稼働している時間の割合。生産能力の最適化やムダの削減に関わる重要な指標。
かんばん(看板) ジャストインタイム生産を支える部品管理システム。部品や製品の引き取りや供給を指示するカードのこと。
※かんばんは色々種類があるので下記別表参照
QC工程表 品質管理(QC)のための工程表。各工程における品質の維持・改善を目指す。
※IATF16949では「コントロールプラン」といいます。
欠品(けっぴん) 必要な部品や材料が不足している状態。生産が遅れる原因となるため、厳格に管理される。
号口(ごうぐち) トヨタ生産方式で特定の部品や製品の生産や発注を管理するための単位。製品や部品がラインに投入されるタイミングを指示する際に使われる。
工数(こうすう) 製品の完成までにかかる作業時間や労力の単位。工数削減は、効率化やコスト削減の目標となる。
工程の流れ化 各工程がスムーズに連携し、製品が途切れなく流れる生産方式。
工程能力 各生産工程が持つ生産能力を指し、生産ライン全体のボトルネックを特定し、効率的なライン設計を行うために必要。
工程別能力表 各工程の生産能力を一覧表にして、ラインバランスの調整や負荷の最適化を図る。
5回のなぜ 問題の根本原因を見つけ出すために「なぜ」を5回繰り返して問う手法。
※5Whyやなぜなぜ分析ともいいます。
混載運搬 異なる部品や製品を一度に運搬する方式。効率的な物流を目指す。
加工 材料や部品に対して特定の形状や機能を持たせるための処理。
加重平均法 複数のデータの平均を求める際、それぞれに異なる重みを付ける計算方法。
稼働時間 機械や設備が実際に稼働している時間。
カナ文字分類 カナ文字を使用した分類方法。
カンバン方式 必要なタイミングで必要なものを生産・供給する方式。
感知する点検 異常や問題を感知するための点検作業。
機械・人待ち 機械や人の作業待ちが発生している状態。
組立品 複数の部品から構成される製品。
形跡整頓 物や設備の使い方の形跡を整理すること。
計測具の整頓 計測具を整然と配置・管理すること。
検査 製品や部品の品質や性能を確認する作業。
現物表示確認 現物を視覚的に確認するための方法。
傾斜置き 物品を斜めに置いて取り出しやすくする配置方法。
原価 製品やサービスの製造・提供にかかるコスト。
コの字ライン 生産ラインがコの字形に配置されている形状。
5Sマップ 5S活動の状況を視覚的に表したマップ。
5S推進ツール 5S活動を推進するための道具やツール。
5MQSのムダ 5M(人、機械、材料、方法、測定)とQ(品質)、S(安全)におけるムダ。
5S 整理、整頓、清掃、清潔、躾の5つの改善活動。
5Sパトロール 5S活動の実施状況を巡回し確認する活動。
5Sポスター 5S活動を啓発するためのポスター。
5S写真 5S活動の成果を撮影した写真。
5S推体制 5S活動を推進するための組織体制。
5S導入手順 5S活動を導入するための手順。
5W1H(ナゼナゼ)シート 5W1Hを用いた問題解決のためのシート。
工順 工程の順序や順番。
故障ゼロ 設備や機械の故障をゼロにすることを目指す活動。
工程 製造や生産における各段階やステップ。
混流ライン 異なる製品を同じ生産ラインで生産する方式。

補足:色々な「かんばん」紹介

用語 意味
仕掛けかんばん 生産途中での部品や製品の移動や保管に用いるかんばん。
工程内かんばん 同じ工程内での部品や材料の移動や使用を管理するためのかんばん。
信号かんばん 特定のタイミングで部品供給を指示するためのかんばん。次の工程に引き渡すタイミングを知らせる。
引き取りかんばん 後工程から前工程に部品や材料を引き取る際に使用するかんばん。
運搬かんばん 部品や材料を運搬する際に使用するかんばん。
外注かんばん 外部のサプライヤーに部品を供給する際に使用するかんばん。
臨時かんばん 通常の生産計画外で必要な部品や材料を供給するために使用するかんばん。
かんばんサイクル かんばんが工場内を循環する流れ。必要なタイミングで必要な部品が供給されるように管理される。

さ行

用語 意味
サイクルタイム 1つの製品が工程を完了するまでに要する時間。工程の効率を測るための指標。
作業順序 作業を行う際の順序や手順を指示する。標準作業の一部。
作業バランス 各工程における作業時間のバランスを最適化すること。これにより、生産ラインの停滞を防ぎ、効率的な流れを実現する。
作業標準 作業者が統一された手順で作業を行うための基準書。品質の安定と効率化を図る。
三現主義(さんげんしゅぎ) 「現場」「現物」「現実」の3つを尊重する考え方。現場で起きている現実の状況を正しく理解し、問題解決に取り組むトヨタの基本姿勢。
サンキュー運動 不具合や異常が発生した際に、ラインを停止して問題を解決する活動のこと。異常が発生した場合、素早く「サンキュー(39秒以内)」で対応することを目指す。
シングル段取り 段取り替え作業を1分以内で行うことを目標にした改善活動。生産ラインの効率を高めるために重要。
仕事 生産プロセスで各作業者が行う具体的な作業。
実行タクトタイム 製品が生産ラインを通過する間隔を制御する時間。需要に応じた生産スピードを維持する。
自働化 機械が異常を検知して自動的に停止する機能を持つこと。人が介入せずに品質を保つための仕組み。
ジャストインタイム 必要なものを、必要な時に、必要なだけ生産する方式。過剰生産や在庫のムダを排除する。
順序表 生産順序や作業手順を示す表。
順引き 生産の順序に従って部品や材料を取り出し、組み立てる方式。
少人化 少人数で効率的に生産を行う方法。
省人化 生産工程の自動化や効率化により、人手を減らすこと。
省力化 作業の効率化や自動化により、作業者の負担を軽減すること。
生産管理板 生産の進捗や問題点を可視化するためのボード。管理者が生産状況を把握しやすくする。
(生産)指示ビラ 生産指示を伝えるための紙媒体や掲示物。
生産のリードタイム 製品が注文されてから納品されるまでの全体の時間。効率的な生産計画を立てるために重要な指標。
製造技術 製品の生産に関連する技術やノウハウ。工程の改善や効率化に向けた技術的アプローチ。
外段取り 生産設備の段取り替え作業を行う際に、設備を停止せずに行える作業。
先入れ先出し 古い在庫から先に使用する在庫管理方法。
最終検査 生産の最終段階で行う品質検査。
最小在庫 必要最低限の在庫を持つことでコストを抑える管理方法。
災害ゼロ 生産現場での災害発生をゼロにすることを目指す活動。
作業要領書 作業手順や方法を記した文書。
仕掛品 生産途中で完成していない部品や製品。
事務の5S 事務作業における5S(整理、整頓、清掃、清潔、躾)活動。
時系列分析 データの時間的な変化を分析する方法。
進度管理 生産や作業の進行状況を管理すること。
治工具整頓、除去 治工具を整理整頓し、不必要なものを除去する活動。
自主検査 作業者自身が製品の検査を行うこと。
自主保全 作業者自身が設備の保全やメンテナンスを行う活動。
巡回検査 生産現場を巡回し、品質や工程を確認する検査。
正味時間 実際に作業に充てられる時間。
座り作業 作業者が座ったまま行う作業。
図面 製品や部品の設計を示した図。
在庫のムダ 不必要な在庫の保有により生じるムダ。
在庫看板 在庫品を管理するための視覚的な看板。
在庫管理 在庫の量や状態を管理すること。
在庫品 現在保有している在庫。
清掃チェックリスト 清掃作業を確認するためのチェックリスト。
清掃保全 清掃を通じて設備の保全を行うこと。
生産計画 生産の計画を立て、実行すること。
生産方式 製品の生産方法やプロセス。

た行

用語 意味
多回運搬 1回で多くの部品を運搬するのではなく、頻繁に少量を運搬する方式。ジャストインタイム生産を支える運搬方法。
タクトタイム 顧客の需要に応じて生産ラインがどれくらいの速さで製品を完成させるべきかを示す時間。
多工程持ち 1人の作業者が複数の工程を担当すること。
多台持ち 1人の作業者が複数の機械を操作すること。
多能工化 1人の作業者が複数の異なる作業やスキルを持つこと。
段取り替え(時間) 設備や生産ラインの設定を次の生産品に変更する際の時間。短縮することで効率が向上。
中間在庫 工程間に存在する部品や製品の在庫。中間在庫が多いとリードタイムが長くなるため、削減が目指される。
直行率(ちょっこうりつ) 生産された製品が、最初の検査で不良なく合格する割合。高い直行率を目指すことで、品質の向上とムダの削減を実現する。
定位置停止方式 生産ライン上で、異常や問題が発生した場合、機械やラインが決まった位置で停止する方式。
定員制ライン 生産ラインの作業者数を一定に保つ方式。過剰な人員を避け、効率化を図る。
定時不定量運搬 決まった時間に運搬を行うが、運搬する量は変動する方式。
定量不定時運搬 決まった量の部品を運搬するが、運搬する時間は変動する方式。
トヨタ生産方式 トヨタ自動車が開発した効率的な生産システム。ジャストインタイムと自働化が基本となる。
立て看板 生産現場や工場内で注意喚起や情報提供のために使用される立て看板。
立ち作業 作業者が立ったまま行う作業。
単能工 特定の作業や工程に特化したスキルを持つ作業者。
単価 製品やサービスの1単位あたりの価格。
滞留品 生産ラインや作業現場で停滞している製品や部品。
多品種少量生産 多様な製品を少量ずつ生産する方式。
直接費 生産やサービス提供に直接関連する費用。
調整作業 設備や作業条件を調整するための作業。
造り過ぎのムダ 必要以上に製品を作ることによって生じるムダ。
定点撮影 特定の地点から定期的に写真を撮影し、状況を記録する手法。
手待ちのムダ 作業者や設備が次の作業を待つ時間のムダ。
手元化 必要な道具や材料を作業者の手元に集約することで、効率を向上させる方法。
特採 特別な条件や仕様で採用された部品や材料。
動作のムダ 作業者が不必要な動きをすることによって生じるムダ。

な行

用語 意味
内外作比率 内作(社内での生産)と外作(外部委託)の割合を指す。自社での生産と外注のバランスを最適化するための重要な指標。
能率 作業の効率性を示す指標。高い能率を目指すことで、生産性が向上する。
乗り継ぎ運搬 異なる運搬手段や区間を組み合わせて、部品や材料を効率よく移動させる方法。運搬の中継点での効率化が図られる。
斜め線 工程図や設計図で、進行や方向を示すための斜めの線。
流れ線図 作業や工程の流れを視覚的に示す図。
ニンベンのついた自働化 作業者の知恵や判断力を活かした自動化の概念。
抜取検査 製品や部品の一部を抽出して行う検査方法。
納期 製品やサービスを納入する期限。

補足:「能率」は多岐にわたる!

用語 意味
真の能率 全体的な生産性や効率性を考慮した真の作業効率。
見かけの能率 一見すると高効率に見えるが、実際には無駄や非効率が含まれている能率。たとえば、一時的に生産速度が速くても、品質問題や過剰在庫が発生する場合は「見かけの能率」と言える。
全体の効率と個々の能率 全体の効率は、工場全体や生産ライン全体での最適化を指し、個々の能率は、個別の作業や工程の効率を示す。それぞれをバランスよく改善することが重要。

は行

用語 意味
ハイヤー方式 生産ラインの部品供給に、タクシーのように随時供給される方式。決まった時間や頻度ではなく、必要に応じて供給が行われる。
離れ小島 生産ラインから離れて存在する部品や設備。生産効率を下げる要因となるため、改善の対象になる。
はみだし品 標準的な生産計画外の製品や部品。余剰生産や不良品の可能性があり、効率化の観点から避けるべきもの。
標準作業 最も効率的で品質を維持できる作業手順を定めたもの。すべての作業者が同じ方法で作業することを促し、ばらつきを防ぐ。
標準作業組合せ票 作業の各工程や作業者の動き、使用する時間を標準化し、それを表にまとめたもの。工程間の連携を最適化するために使用される。
標準作業票 作業の標準手順をまとめた表。作業者がそれに基づいて一貫した作業を行う。
便乗運搬 他の運搬作業と同時に、追加の運搬を行うこと。効率的な運搬方法を目指す。
平滑化生産(へいかつかせいさん) 生産量の変動を最小限に抑えること。安定した生産を実現するための計画手法で、需要の変動にも柔軟に対応する。
平準化 生産の変動を抑え、できるだけ均等にすること。需要に対して過不足なく対応するための調整。
フレキシブルライン 複数の製品やモデルを同一のラインで生産できる柔軟な生産ラインの設計。需要変動や製品の多様化に対応するために重要。
ペースメーカー 生産ラインの中で、そのライン全体のペースを決める工程や設備。ペースメーカーの効率がライン全体の効率に影響を与える。
ポカヨケ 作業ミスや不良を防ぐための仕組みや装置。「人はミスをする」という前提に基づき、ミスを検知したり、発生させないようにする工夫。
刃具の整頓 刃具を整理し、適切な場所に配置する活動。
引き取り生産 次工程が必要な分だけを引き取って生産する方式。
標準指導書 標準的な作業手順や指導方法を記載した文書。
品質管理 製品やサービスの品質を維持・向上させるための管理活動。
品質保証 製品やサービスが要求された品質を満たすことを保証する活動。
フレキシブル生産 生産ラインや工程を柔軟に変更できる生産方式。
不良 品質基準を満たしていない製品や部品。
不良をつくるムダ 不良品の発生により無駄となる資源やコスト。
負荷調整 作業や生産負荷を適切に分配・調整すること。
歩留り 製造プロセスにおける良品の割合。
ペンキ作戦 生産現場の改善や指示をペンキで視覚化する方法。

ま行

用語 意味
見える化 生産現場や管理データを誰でも視覚的に理解できるようにする取り組み。異常や問題点を早期に発見し、改善活動を迅速に行うために重要。
水すまし 工場内で頻繁に移動する作業者や装置を指す。無駄な移動が発生している状態を比喩的に表現する。
ムダ(無駄) トヨタ生産方式では「ムダ」とは価値を生み出さない全ての活動を指す。ムダは以下別表の7つに分類される
ムラ(斑) 作業のばらつきや、需要の変動によって生じる不均衡。ムラは生産効率を低下させ、ムダの発生原因となる。
ムリ(無理) 過度な負荷や無理な作業を行うこと。ムリを続けると、作業者の疲労や機械の故障、品質の低下を招く。
目で見る管理 生産現場の状況を視覚的に把握できるようにする手法。ラインの稼働状況や問題点を誰でもすぐに確認できるようにするための方法。例としては、アンドンや管理ボードなどがある。
モノの流れ 生産工程全体での材料や部品の流れ。効率的なモノの流れを作ることで、生産ラインの停滞を防ぎ、リードタイムを短縮できる。
マーシャリング 部品や材料を一時的に集積し、次の工程に効率よく供給する手法。
マテハン 「マテリアルハンドリング」の略で、材料や部品の運搬・移動を指す。
モデルライン 生産方式の見本として設計された生産ライン。

補足:7つの無駄

用語 意味
造りすぎのムダ 必要以上に生産すること。
手待ちのムダ 作業が滞ること。
運搬のムダ 不必要な運搬や移動。
加工のムダ 価値を生み出さない加工。
在庫のムダ 必要以上の在庫を持つこと。
動作のムダ 作業者の無駄な動き。
不良品のムダ、手直しのムダ 不良品の発生やそれに伴う手直し。

や行

用語 意味
ヨーイ・ドン方式 同時にスタートを切るような生産方式や作業開始の指示を表す。計画を一斉に実行するような状況を表すが、効率化の観点からは改善の対象になることがある。
やり直し(再作業) 不良品や異常品を修正するための作業。トヨタでは再作業をできるだけ減らし、初めから正しい生産を行うことが求められる。
4S(5S) 作業現場を整備し、効率的で安全な作業環境を維持するための5つのステップを表す。従来は4Sだが、後に1つが追加されて5Sとなった
U字ライン U字型にレイアウトされた生産ラインで、作業者が最短移動で複数工程を担当できる配置形態です。効率的な作業と少人化、多能工化を促進し、生産性向上に寄与します。

補足:4S・5Sを理解しよう!

用語 意味
整理 必要なものと不必要なものを分け、不必要なものを捨てる。
整頓 必要なものを使いやすく配置し、いつでも取り出せるようにする。
清掃 職場や設備を清潔に保つ。
清潔 整理、整頓、清掃を維持する。
躾(しつけ) 上記の4Sを習慣化し、守り続ける文化を育てる。

ら行

用語 意味
ラインバランス 生産ライン上の各工程における作業の負荷や時間を均等にすること。ラインバランスが取れていないと、特定の工程で遅延が発生し、全体の効率が低下する。
リーン生産方式 トヨタ生産方式を基盤とする生産手法で、無駄を排除し、価値を最大化することを目指す。全世界で広く採用されている。
ルート改善 生産や物流のルートを見直し、最短かつ効率的な方法を追求する改善活動。ムダな運搬や作業を削減することが目的。
ラインバランス表 生産ラインの各工程の作業負荷を均等化するための表。
ラインタクト 生産ラインにおける作業のリズムやペースを示す指標。
ラインピッチ 生産ラインでの製品間の間隔やタイミングのこと。
ライン生産方式 一連の工程を直線的に配置し、連続的に生産する方式。
リードタイム 製品やサービスが注文から納品までにかかる総時間。
理論在庫 最適な生産や供給に基づいて計算された理想的な在庫量。
両手作業 作業者が両手を使って同時に行う作業。

わ行

用語 意味
ワンピースフロー 1つの製品を一貫して流しながら作業を進める生産方式。1個流しとも呼ばれ、在庫やムダを最小化する。

A〜Z

用語 意味
ABC分析 在庫や顧客を重要度に基づいてA、B、Cの3つに分類し、効率的な管理を行う手法。
AB制御 生産ラインの制御方法で、A(Automated)とB(Manual)の2種類の制御方式を指す。
ERP 「Enterprise Resource Planning」の略で、企業資源計画を統合的に管理するシステム。
MRP 「Material Requirements Planning」の略で、製造に必要な材料の計画を行う手法。
TPM 「Total Productive Maintenance」の略で、生産設備の全員参加型の保全活動。
QC工程表 品質管理における工程や手順を記載した表で、工程ごとの管理ポイントを明示する。
P/L 「Profit and Loss」の略で、企業の損益計算書を指す。
PQCDS 「Productivity, Quality, Cost, Delivery, Safety」の略で、生産性、品質、コスト、納期、安全を管理する概念。
P-Q分析 生産量(P: Production)と品目数(Q: Quantity)を組み合わせた分析で、生産戦略の策定に使用される。

その他用語集

その他用語集もご用意しておりますので、是非参考にしてみてくださいね!

まとめ

以上が、トヨタ生産方式における主要な用語の詳細な説明です。これらの概念や手法は、効率的な生産と品質向上を目指すだけでなく、トヨタの全体的な経営哲学にも深く根ざしています。特に「改善」や「ムダの排除」は、常に変化する市場環境に適応しながら持続的な成長を支えるための重要な要素です。

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