【ISO9001攻略】7.1.6:組織の知識の要求事項徹底解説!

ISO9001:7.1.6項の組織の知識についての要求事項では、各プロセス(部門・担当など)に必要な知識や経験を明確にし、それらを習得させたり、そのことがわかる資料などを取り出せるような仕組みの構築を意図しています。

今回の記事は、ISO9001:7.1.6項の組織の知識についての要求事項の意味と構築ポイントについて解説します。


この記事の実務解説
QMS認証パートナー
専属コンサルタント

南野 弘明

製造業25年・自動車業界15年以上の実務経験

IATF16949・ISO9001・VDA6.3を、現場で使える形に落とし込む視点で解説しています。

規格要求事項の解釈だけでなく、審査で説明できる規定づくり、現場で使える帳票、内部監査・顧客監査への対応まで、実務で迷いやすいポイントを中心に整理しています。特に多くの企業様が知りたい「審査機関・顧客はどこを見るのか」の勘所も徹底解説していますので、是非ご活用ください。

専門領域
IATF16949・ISO9001・VDA6.3。初期段階の構築から認証後まですべて対応可能。
得意分野
規定・帳票・監査対応の実務化。大企業・中小企業問わず支援実績多数。
支援内容
教材提供・メール相談・個別コンサル。特に24時間対応可能なメール相談がおすすめ。

「この解釈でよいのか」「自社の規定や帳票にどう反映すればよいのか」と迷った場合は、QMS認証パートナーの教材・相談メニューもご活用ください。ご用途に合わせて提案させていただきます。


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第7章:支援についての「要求事項リスト」はこちら
ISO・IATF 7章
※IATF運用には、ISO9001の要求事項の運用が必須です。
条項 題目 ISO9001 IATF
第4章 組織の状況 〇 〇
第5章 リーダーシップ 〇 〇
第6章 計画 〇 〇
第7章 支援 〇 〇
第8章 運用 〇 〇
第9章 パフォーマンス評価 〇 〇
第10章 改善 〇 〇
条項 題目 ISO
9001
重要
帳票
IATF
16949
重要
帳票
7.1.1 一般(資源計画) 〇 ● 〇
7.1.2 人々 〇 ● 〇
7.1.3 インフラストラクチャ 〇 ● 〇
7.1.3.1 工場、施設及び設備の計画 〇 ●
7.1.4 プロセスの運用に関する環境 〇 ● 〇注記
7.1.4.1 プロセスの運用に関する環境-補足 〇 ●
7.1.5
7.1.5.1
一般(監視及び測定のための資源) 〇 〇
7.1.5.1.1 測定システム解析 〇 ●
7.1.5.2 測定のトレーサビリティ 〇 〇注記
7.1.5.2.1 校正/検証の記録 〇 ●
7.1.5.3.1 内部試験所 〇 ●
7.1.5.3.2 外部試験所 〇 ●
7.1.6 組織の知識 〇 〇
7.2 力量 〇 〇 ●
7.2.1 力量-補足 〇
7.2.2 力量-業務を通じた教育訓練(OJT) 〇
7.2.3 内部監査員の力量 〇 ●
7.2.4 第二者監査員の力量 〇 ●
7.3 認識 〇 〇
7.3.1 認識-補足 〇
7.3.2 従業員の動機付け及びエンパワーメント 〇
7.4 コミュニケーション 〇 ● 〇
7.5.1 一般(文書化した情報) 〇 〇
7.5.1.1 品質マネジメントシステムの文書類 〇
7.5.2 作成及び更新 〇 〇
7.5.3
7.5.3.1
7.5.3.2
文書化した情報の管理 〇 〇
7.5.3.2.1 記録の保管 〇
7.5.3.2.2 技術仕様書 〇
A: 当サイトの情報提供スタンスについて

当サイトでは、ISO9001およびIATF16949について、規格要求の解説にとどまらず、実務でどのようにルールや記録へ落とし込むかを重視して情報を整理しています。

規格の理解とあわせて、「現状とのギャップをどう捉えるか」「どこから手を付けるべきか」といった判断に迷いやすい点を、現場目線で分かりやすく解説することを目的としています。

記事内容を自社へ当てはめる際の考え方や、判断に迷うポイントについては、別ページで整理した情報も用意しています。

B: IATF16949で必要な規定25本・帳票82様式の一覧

「自社に足りない文書は、どれか」——その答えを出すための一覧です。章別に規定と帳票をすべて並べ、審査で指摘されやすい5領域と、手戻りの少ない作成順序まで解説しています。

⇒ 有料級:詳細記事はこちら

C: 有料記事42本を読み放題|審査での答え方を公開

審査で差がつくのは、規格の知識量ではなく、自社の運用を説明できるかどうかです。部門別の想定問答30選、コアツールの実務、負荷軽減の具体策——42本すべてが、パスワード1つで読み放題。記事は随時追加され、追加分も追加料金はかかりません。

⇒ 有料記事一覧はこちら

D: 現地・オンライン・メールコンサルの違いと選び方

「この解釈で合っているか」を確認したいのか、「何から手をつけるか」を決めたいのか。課題の性質によって、選ぶべきコンサルの形態は変わります。3形態の費用と特性を比較し、自社に合う選び方を整理しました。

⇒ 記事の詳細はこちら

ISO9001:7.1.6項の組織の知識の意図

【ISO9001攻略】7.1.6:組織の知識の要求事項徹底解説!11

品質マネジメントシステムを運用するにあたり、様々な専門家の方や責任ある役職者、そして直接業務に従事する担当者の方など様々です。また必要に応じて新卒者・中途採用者の方が入社することもあるでしょう。

ベテランの方は、過去の経験や知識で仕事が可能かもしれませんが、新卒の方や中途採用の方は「職人技」で仕事ができない場合のことの方が多いです。また、それらの職人技では仕事のバラつきが発生し、品質を維持できないことも多いかもしれません。

そういったことがないように、品質マネジメントシステムに関連するプロセスに必要な知識や経験を明確にし、できる限りバラつきを抑えて製品及びサービスの適合を達成させていくことを要求していることが本要求事項の意図といえます。

次にISO9001:7.1.6項の組織の知識についての構築ポイントについて解説いたします。

必要な知識と経験を明確にする

ISO9001:7.1.6項の組織の知識についての要求事項でよく出る例えとして、製品設計をする場合、必要な知識や技量・経験なども必要ですよね!製品設計部門には5人の設計者がいて、20代から50代までの方が在籍していた場合、ベテランと新人君では知識も経験も異なるのは当然ですよね?

顧客から注文を受けるにあたっても難しいのはベテラン、簡単なのは新人君など振り分けができたら最高です。そのための仕組みを構築する必要があるのがISO9001なんです。

必要な知識はプロセス内でアップデート

ISO9001:7.1.6項の組織の知識についての要求事項では、知識ベースのアップデートを要求しています。製品レベルやサービスのレベルは、日々要求は厳しくなり、それらに対応する知識は高いレベルが要求されることは、意外と日常茶飯事ではないでしょうか?

それらに対応するためには、プロセスに従事するメンバーに知識や経験を積ませたり、必要な知識の更新が起きた場合、その情報インプットできるようにする必要があります。

それらを効率よく行うことで、組織のレベルアップが自ずと図れるのもISO9001取得の意味を持っていると言えます。

次にそれらの更新情報を入手したり、プロセスに従事する者へのアップデート方法は、どのようにすべきかについて解説します。

内部の知識源を活用しよう!

ISO9001:7.1.6項の組織の知識は結構いいことを言っています。内部の知識源とは、過去の教訓が最も重要であるということ。長年自社で働き続けた30年戦士のような方もいずれ退職してしまいます。そういったときに備え、頭に入っていることを後世に伝えるために「言って聞かせる」といった企業もあるかもしれません。

しかし説明が上手なベテランもいれば説明下手の方もいませんか?

そういったバラつきを抑えるためにも過去の経験(成功・失敗体験)や過去のプロジェクト経験・記録というものを「文書として残す仕組み」を構築できれば、後世へときちんと伝える・継承することができます。

外部の知識源を活用しよう!

また、よく外部セミナーなども開催されていますよね!例えば、〇〇解析セミナーやISO9001規格セミナーなど、外部から得られる知識源もとても大事です。

そして、顧客や仕入先からも得られる情報は豊富です。特に大手のお客様であれば「サプライヤー品質向上への取り組みセミナー」と題した講義なんかも行ってくれるところもあります。

それらの情報をまとめて知識資料として保管し、後日社内教育に使用して組織の知識をアップデートすることを本要求事項では求めています。

【この解釈で、審査・監査に通るのか?】
——記事を読んでも、最後に残るのはこの一問だと思います。
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知識データベースを作成しよう!

ISO9001:7.1.6項の組織の知識についての要求事項について前述でお分かりいただけたように、本要求事項では重要なことが3つあるのでしっかり理解しておきましょう!

組織の知識で重要なこと
①必要な知識・経験をデータベース化
②組織の知識の底上げ
関連記事:力量
③プロセス従事者のスキルの明確化
関連記事:力量

特に知識のデータベース化が求められます。組織の知識をデータベース化するという点で有名なのが「過去トラ集:過去のトラブル事例集」です。例えば過去に起きた顧客からのクレームを収集し、どのように対策を打ったのかといった事例集は、ISO9001運用のみならず、非常に重要なリストになります。

下図に過去トラ集と外部セミナーリストを事例で添付いたしますので、是非構築の活用の際の参考にしてください。

ISO9001 7.1.6組織の知識

力量評価と関連帳票紹介

販売中:教材・サンプル 区分 ISO9001 IATF16949
教育記録表 帳票 〇 〇
スキルマップ 帳票 〇 〇
教育訓練管理規定 規定 〇 〇

ISO9001:7.1.6項の組織の知識はどこに記載すればいい?

ISO9001:7.1.6項の組織の知識については、品質マニュアルにルールを記載し、知識データベースとなる台帳名とそれを閲覧する部門などを記載したリストを作成しましょう。全てを台帳にリスト化する必要はありませんので、下記のように内容を品質マニュアル内に記載すればOKです。

品質マニュアル記載例
組織は、組織の知識となりえる情報を、各プロセス(部門・担当含む)で共有し、必要に応じて閲覧できる状態を維持する。代表的な下記の知識台帳は、各プロセス間で必ず閲覧できる状態でなくてはならない。その他知識データベースは、プロセス・部門・担当者間で管理できること。
【重要データベース一覧】
①設計過去トラ集
②工程過去トラ集
③顧客クレーム過去トラ集
④顧客情報リスト
⑤外部セミナー集
⑥作業手順書集
※上記は必要に応じて追加を行う。

品質マネジメントシステム:おすすめ教材

販売中:教材・サンプル 区分 ISO9001 IATF16949
ISO9001_現状ギャップ分析表 チェック表 〇 ×
ISO9001向け_教育推進体制チェック表 チェック表 〇 ×
ISO9001:オンラインメール相談プラン コンサル 〇 ×

ISO9001:7.1.6に関するFAQ

【注目】お知らせ
規格対応で迷ったら、メールで確認できますFAQで一般的な考え方を確認できますが、自社の規定・帳票・審査対応へどう反映するかは、会社ごとに判断が変わる場合があります。
解釈
この要求事項の考え方でよいか確認したい
反映
規定・帳票にどう落とし込むか相談したい
審査
審査指摘や回答方針に不安がある

個別事情がある場合は、メールコンサルで実務目線の確認ができます。

メールコンサルを見る

組織の知識とは何ですか?

組織の知識とは、製品・サービスの品質に影響を与える業務遂行に必要な情報やスキルを指します。これは従業員の経験、手順書、データ、業界のベストプラクティスなどを含み、事業の安定性を維持するために必要です。

組織の知識をどう管理すればよいですか?

知識の管理には、明文化(マニュアル化、手順書の整備)や共有システム(研修やデータベースの活用)が有効です。また、定期的に知識を更新・見直しし、退職や異動による知識の喪失を防ぐ仕組みも重要です。

組織の知識とISO9001の適合性はどう関連しますか?

組織の知識が適切に管理されていないと、製品やサービスの品質にばらつきが生じ、ISO 9001の要求事項を満たせないリスクがあります。知識の維持・更新により、安定した品質と顧客満足を確保することが求められます。

ISO9001:7.1.6項の組織の知識:まとめ

品質管理の男性

ISO9001:7.1.6項の組織の知識についてはいかがでしたでしょうか?

品質マネジメントシステムの根底にあるのは「顧客満足の向上」ですが、その顧客満足を追求するためには仕事の品質を向上させる必要がありますよね!その一つとして仕事のばらつきを抑える、すなわち「職人技」「匠」といわれる方の知識を、組織への伝承していく仕組みが求められてきます。

組織の中で知識を蓄え、一人の職人よりも多くの優秀な社員を育てていくことは、とても重要なことだと思いませんか?それらの方法を教えてくれているのがISO9001:7.16だと私は思っています。

それではまた!


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IATF16949・ISO9001・VDA6.3は、要求事項を理解するだけでなく、現場で説明できる仕組みにすることが重要です。判断に迷う部分は個別相談で、資料を整えたい場合は教材・サンプルをご活用ください。

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