新規キャンペーン情報などはこちらでご連絡いたします!
【ISO9001攻略】7.1.6:組織の知識の要求事項徹底解説!

ISO9001:7.1.6項の組織の知識についての要求事項では、各プロセス(部門・担当など)に必要な知識や経験を明確にし、それらを習得させたり、そのことがわかる資料などを取り出せるような仕組みの構築を意図しています。

今回の記事は、ISO9001:7.1.6項の組織の知識についての要求事項の意味と構築ポイントについて解説します。


当サイトは、品質マネジメントシステムを応援しています!

知識・経験を活かし、品質マネジメントシステムの規格を幅広い方々に理解いただき、各規格の普及のお手伝いができればという思いで立ち上げました!難解な内容も、知識と経験でわかりやすく解説していきますので、これからもよろしくお願いします!あくまでも個人の見解となりますので、ご理解いただき是非参考にしていただければ幸いです★

第7章:支援についての「要求事項リスト」
ISO・IATF 7章
※IATF運用には、ISO9001の要求事項の運用が必須です。
条項 題目 ISO9001 IATF
第4章 組織の状況
第5章 リーダーシップ
第6章 計画
第7章 支援
第8章 運用
第9章 パフォーマンス評価
第10章 改善
条項 題目 ISO9001 IATF
7.1.1 一般(資源計画)
7.1.2 人々
7.1.3 インフラストラクチャ
7.1.3.1 工場、施設及び設備の計画
7.1.4 プロセスの運用に関する環境 〇注記
7.1.4.1 プロセスの運用に関する環境-補足
7.1.5
7.1.5.1
一般(監視及び測定のための資源)
7.1.5.1.1 測定システム解析
7.1.5.2 測定のトレーサビリティ 〇注記
7.1.5.2.1 校正/検証の記録
7.1.5.3.1 内部試験所
7.1.5.3.2 外部試験所
7.1.6 組織の知識
7.2 力量
7.2.1 力量-補足
7.2.2 力量-業務を通じた教育訓練(OJT)
7.2.3 内部監査員の力量
7.2.4 第二者監査員の力量
7.3 認識
7.3.1 認識-補足
7.3.2 従業員の動機付け及びエンパワーメント
7.4 コミュニケーション
7.5.1 一般(文書化した情報)
7.5.1.1 品質マネジメントシステムの文書類
7.5.2 作成及び更新
7.5.3
7.5.3.1
7.5.3.2
文書化した情報の管理
7.5.3.2.1 記録の保管
7.5.3.2.2 技術仕様書

ISO9001:7.1.6項の組織の知識の意図

ISO9001:7.1.6項の組織の知識①

品質マネジメントシステムを運用するにあたり、様々な専門家の方や責任ある役職者、そして直接業務に従事する担当者の方など様々です。

また必要に応じて新卒者・中途採用者の方が入社することもあるでしょう。

ベテランの方は、過去の経験や知識で仕事が可能かもしれませんが、新卒の方や中途採用の方は「職人技」で仕事ができない場合のことの方が多いです。

また、それらの職人技では仕事のバラつきが発生し、品質を維持できないことも多いかもしれません。

そういったことがないように、品質マネジメントシステムに関連するプロセスに必要な知識や経験を明確にし、できる限りバラつきを抑えて製品及びサービスの適合を達成させていくことを要求していることが本要求事項の意図といえます。

次にISO9001:7.1.6項の組織の知識についての構築ポイントについて解説いたします。

必要な知識と経験を明確にする

ISO9001:7.1.6項の組織の知識についての要求事項では、以下のようなことが大事です。

7.1.6項の条文前半
組織は,プロセスの運用に必要な知識,並びに製品及びサービスの適合を達成するために必要な知識を明確にしなければならない。この知識を維持し,必要な範囲で利用できる状態にしなければならない。

例えば、製品設計をする場合、必要な知識や技量・経験なども必要ですよね!

また例えば、製品設計部門には5人の設計者がいて、20代から50代までの方が在籍していた場合、ベテランと新人君では知識も経験も異なります。

顧客から注文を受けるにあたっても難しいのはベテラン、簡単なのは新人君など振り分けができたら最高です。

そのための仕組みを構築する必要があるのが、ISO9001なんです。

必要な知識はプロセス内でアップデート

ISO9001:7.1.6項の組織の知識についての要求事項では、以下のようなことが大事です。

7.1.6項の条文前半
変化するニーズ及び傾向に取り組む場合,組織は,現在の知識を考慮し,必要な追加の知識及び要求される更新情報を得る方法又はそれらにアクセスする方法を決定しなければならない。

製品レベルやサービスのレベルは、日々要求は厳しくなり、それらに対応する知識は高いレベルが要求されます。

それらに対応するためには、プロセスに従事するメンバーに知識や経験を積ませたり、必要な知識の更新が起きた場合、その情報インプットできるようにする必要があります。

それらを効率よく行うことで、組織のレベルアップが自ずと図れるのもISO9001取得の意味を持っていると言えます。

次にそれらの更新情報を入手したり、プロセスに従事する者へのアップデート方法は、どのようにすべきかについて解説します。

内部・外部の知識源を活用しよう!

ISO9001:7.1.6項の組織の知識についての要求事項では、以下のようなことが大事です。

7.1.6項の条文後半
a)内部の知識源(例えば,知的財産,経験から得た知識,成功プロジェクト及び失敗から学んだ教訓,文書化していない知識及び経験の取得及び共有,プロセス,製品及びサービスにおける改善の結果)
b)外部の知識源(例えば,標準,学界,会議,顧客又は外部の提供者からの知識収集)

内部の知識源とは、過去の教訓が最も重要です。

長年自社で働き続けた30年戦士のような方も、いずれ退職してしまいます。そういったときに備え、頭に入っていることを後世に伝えるために、「言って聞かせる」といった企業もあるかもしれません。

しかし説明が上手なベテランもいれば説明下手の方もいます。

そういったバラつきを抑えるためにも過去の経験(成功・失敗体験)や過去のプロジェクト経験・記録というものを「文書として残す仕組み」を構築できれば、後世へときちんと伝える・継承することができます。

また、よく外部セミナーなども開催されていますよね!

例えば、〇〇解析セミナーやISO9001規格セミナーなど、外部から得られる知識源もとても大事です。

そして、顧客や仕入先からも得られる情報は豊富です。

それらの情報をまとめて知識資料として保管し、教育に使用して組織の知識を構築することを本要求事項では求めています。

IATF16949_ISO9001_VDA6.3

知識データベースを作成しよう!

ISO9001:7.1.6項の組織の知識についての要求事項についてお分かりいただけたように、本要求事項では重要なことが3つあります。

組織の知識で重要なこと
①必要な知識・経験をデータベース化
②組織の知識の底上げ
関連記事:力量
③プロセス従事者のスキルの明確化
関連記事:力量

この要求事項では、特に知識のデータベース化が求められます。

組織の知識をデータベース化するという点で有名なのが「過去トラ集:過去のトラブル事例集」です。

過去に起きた顧客からのクレームを収集し、どのように対策を打ったのかといった事例集は、ISO9001運用のみならず、非常に重要なリストになります。

下図に過去トラ集と外部セミナーリストを事例で添付いたしますので、是非構築の活用の際の参考にしてください。

ISO9001 7.1.6組織の知識

ISO9001:7.1.6項の組織の知識はどこに記載すればいい?

ISO9001:7.1.6項の組織の知識については、品質マニュアルにルールを記載し、知識データベースとなる台帳名とそれを閲覧する部門などを記載したリストを作成しましょう。

全ての台帳をリスト化する必要はありませんので、下記のように品質マニュアルに記載すればOKです。

品質マニュアル記載例
組織は、組織の知識となりえる情報を、各プロセス(部門・担当含む)で共有し、必要に応じて閲覧できる状態を維持する。代表的な下記の知識台帳は、各プロセス間で必ず閲覧できる状態でなくてはならない。その他知識データベースは、プロセス・部門・担当者間で管理できること。
【重要データベース一覧】
①設計過去トラ集
②工程過去トラ集
③顧客クレーム過去トラ集
④顧客情報リスト
⑤外部セミナー集
⑥作業手順書集
※上記は必要に応じて追加を行う。
ISO9001必須:力量評価4点セットが重要:帳票販売中!
事例付き多数の帳票だから「楽々構築&理解」可能!

【帳票のポイント】
・教育記録の残し方がわかる。
・要員個々の目標管理ができる。
・年間計画の参照帳票として役立つ!
スキルマップ教育記録計画も大事!
※総務・人事部の方におすすめ帳票!
【ご購入について】
・お買い物カゴに入れて簡単決済!
・クレジットカード/銀行振込対応可能です。
・請求書/領収書発行可能です!

ISO9001:7.2項の力量は、個人の力量と目標管理についての達成度がわかるシートが非常に有効です。目標管理は、教育のニーズを捉えて設定できかつ、従業員のモチベーションアップにも繋がります。力量評価と目標管理が同時に分かる「個人の力量と目標管理シート」を格安でご提供させていただきます!
IATF:力量評価6点セットはこちら

ISO9001:7.1.6に関するFAQ

IATF メールコンサルティングサービス

ISO9001のメールコンサルティングでよくある質問をFAQ形式で3つご紹介致します!もっと詳しく質問したい場合は、是非メールコンサルティングサービスをご活用くださいね!

組織の知識とは何ですか?

組織の知識とは、製品・サービスの品質に影響を与える業務遂行に必要な情報やスキルを指します。これは従業員の経験、手順書、データ、業界のベストプラクティスなどを含み、事業の安定性を維持するために必要です。

組織の知識をどう管理すればよいですか?

知識の管理には、明文化(マニュアル化、手順書の整備)や共有システム(研修やデータベースの活用)が有効です。また、定期的に知識を更新・見直しし、退職や異動による知識の喪失を防ぐ仕組みも重要です。

組織の知識とISO9001の適合性はどう関連しますか?

組織の知識が適切に管理されていないと、製品やサービスの品質にばらつきが生じ、ISO 9001の要求事項を満たせないリスクがあります。知識の維持・更新により、安定した品質と顧客満足を確保することが求められます。

ISO9001:7.1.6項の組織の知識:まとめ

品質管理の男性

ISO9001:7.1.6項の組織の知識についてはいかがでしたでしょうか?

品質マネジメントシステムの根底にあるのは、顧客満足の向上ですが、その顧客満足を追求するためには仕事の品質を向上させる必要がありますよね!

その一つとして仕事のばらつきを抑える、すなわち「職人技」「匠」といわれる方の知識を、組織への伝承していく仕組みが求められてきます。

組織の中で知識を蓄え、一人の職人よりも多くの優秀な社員を育てていくことは、とても重要なことだと思います!

それではまた!

ISO9001構築ノウハウ:第2版へアップデート完了!
WEB非公開ノウハウ:大量追加しました!

【Ver.2-0にて大幅アップデートした内容】
①審査・監査で見られるポイントを大量追加
②図解解説を大量追加
③WEB記事では公開できない「極秘ノウハウ」追加
④コンサルティングで特に質問が多い内容を詳細解説追加
⑤どんな規定・帳票が必要かを「表形式」で紹介

約2年ぶりの大幅改定となる電子書籍:第2版のリリースが完了いたしました!コンサルティング業務の中で、多くのお客様からご要望された内容を大量追加しているので、さらなるご満足がいただける電子書籍@PDF版となっております。
特に審査・監査で見られるポイントを大量追加しているので、認証取得・維持管理に苦労されているお客様にも大変おすすめです!割引価格となっておりますので、ご検討いただければ幸いです!
★お支払いはお振込・クレジットカード払い可能です!
★請求書・領収書発行可能です!

弊社サービスについてのよくあるご質問Q&A:まとめ
どのようなQMSコンサルティングサービスを提供していますか?

弊社では、ISO9001・IATF・VDA6.3の導入支援、運用改善、QMSの認証取得のサポートを提供しています。さらに、業界特有のニーズに応じたカスタマイズコンサルティングも可能です。コンサルティングのご依頼は、下記のフォームよりご連絡ください。
無料相談ご依頼フォームはこちら

QMSコンサルティングの料金プランについて教えてください。

料金はコンサルティングの範囲や企業の規模によって異なります。短期的なアドバイスから長期的なプロジェクト支援まで幅広く対応しており、初回の無料相談で見積もりをご案内いたします。一般的なプランについては、下記のリンクをご確認ください。
現地コンサルティング費用について
メールコンサルティング費用について

QMS認証取得のための具体的なサポート内容は何ですか?

弊社では、ISO9001・IATF認証及びVDA6,3構築に向けたギャップ分析、文書化支援、内部監査の実施、マネジメントレビューのサポートと認証機関手続き支援など、全プロセスをサポートします。お客様の状況に応じた個別対応も可能です。

デジタルコンテンツの中で、特に人気のある商品は何ですか?

2024年現在では以下のようになっています。
1位:【人気教材】IATF/ISO9001_全章対応_構築ノウハウ解説
2位:【まとめ買い】IATF用:内部監査必須帳票6点セット
3位:【IATF/ISO9001】オンライン簡易コンサル
4位:【人気教材】VDA6.3:第4版_規格徹底解説!全プロセス完全網羅版
5位:【規定】No.7151_計測機器・試験所管理規定:IATF版

デジタルコンテンツを購入する際、サポートは含まれていますか?

デジタルコンテンツ購入後、内容に関する質問や使い方のサポートを提供している商品または、条件達成でご購入特典としてご提供させていただいています。必要に応じてメールオンラインコンサルでのフォローアップを期間限定で行っています。
【条件】
・一度のご購入で5万円以上のお買い上げ:1ヶ月間の無料メールコンサル
・規定のまとめ買いは、必ず1ヶ月の無料メールコンサル付き!
全規定全帳票購入時は、最大で1年間の無料メールコンサル付き

QMSに関する帳票や規定類は自社でカスタマイズ可能ですか?

弊社でご提供している帳票や規定類は、基本的には汎用性の高いものですので、貴社内のニーズに合わせてカスタマイズしていただくことが前提です。メールコンサルティングを併用していただきながら、弊社サポートのうえでカスタマイズされるお客様も多くなっております。

デジタルコンテンツはどのように提供されますか?

決済購入後、デジタルコンテンツはダウンロード形式でご提供いたしております。すぐに使用可能な状態で、PDFやExcel、Word形式など、お客様のニーズが最も多いファイル形式となっております。デジタルコンテンツの性質上、事前お振込または、クレジットカード払いが基本となりますが、ご要望に応じて柔軟に対応させていただきます。
お問い合わせページはこちら

定期的なコンサルティングサービスも提供していますか?

はい。ただし、QMS認証後は一度契約は打ち切りとなり、その後はサポート契約となります。QMSの運用を継続的にサポートするための定期的なコンサルティングサービスとなり、直近の事例として、月次または四半期ごとのレビューや改善提案、内部監査の実施など、長期的なサポートプランもご利用いただいております。サポートの場合は、メールコンサルティングがお得です。
メールコンサルティングサービスはこちら

QMSデジタルコンテンツの更新版はどのように提供されますか?

弊社のデジタルコンテンツは、法規制や要求事項の変更に対応するために定期的に更新しています。また、よりお客様のご希望に沿うために不定期で更新しております。既にご購入いただいたお客様には、更新版のコンテンツを割引価格でご提供できる場合もございますので、お気軽にお問い合わせください。
お問い合わせはこちら

複数のデジタルコンテンツを一度に購入する際の割引はありますか?

はい、複数のデジタルコンテンツを一括でご購入いただく場合には、特別割引をご用意しております。また、認証に向けたお客様向けに、全規定・帳票まとめ買い+無料サポート最大1年も特典としてお付けしています。
・帳票:まとめ買いはこちら
・規定:まとめ買いはこちら

おすすめの記事