【IATF16949攻略】8.3.2.3:組込みソフトウェアを持つ製品開発の要求事項徹底解説!

IATF16949では、組込みソフトウェアを持つ製品開発についての管理に対しても要求があるので注意が必要です。その管理内容を表しているのが、8.3.2.3項です。

今回の記事は、IATF16949:8.3.2.3項の組込みソフトウェアを持つ製品開発の意味と構築ポイントについて解説します。


この記事の実務解説
QMS認証パートナー
専属コンサルタント

H.Minamino

製造業25年・自動車業界15年以上の実務経験

IATF16949・ISO9001・VDA6.3を、現場で使える形に落とし込む視点で解説しています。

規格要求事項の解釈だけでなく、審査で説明できる規定づくり、現場で使える帳票、内部監査・顧客監査への対応まで、実務で迷いやすいポイントを中心に整理しています。特に多くの企業様が知りたい「審査機関・顧客はどこを見るのか」の勘所も徹底解説していますので、是非ご活用ください。

専門領域
IATF16949・ISO9001・VDA6.3。初期段階の構築から認証後まですべて対応可能。
得意分野
規定・帳票・監査対応の実務化。大企業・中小企業問わず支援実績多数。
支援内容
教材提供・メール相談・個別コンサル。特に24時間対応可能なメール相談がおすすめ。

「この解釈でよいのか」「自社の規定や帳票にどう反映すればよいのか」と迷った場合は、QMS認証パートナーの教材・相談メニューもご活用ください。ご用途に合わせて提案させていただきます。


相談メニューを見る

第8章:運用(8.1~8.3.6.1)についての「要求事項リスト」はこちら
ISO・IATF 8章
※IATF運用には、ISO9001の要求事項の運用が必須です。
条項 題目 ISO9001 IATF
第4章 組織の状況
第5章 リーダーシップ
第6章 計画
第7章 支援
第8章 運用
第9章 パフォーマンス評価
第10章 改善

※8.1項~8.3.6.1項は主に、①営業プロセス②製品設計プロセス③工程設計プロセスが関係します。

条項 題目 ISO
9001
重要
帳票
IATF
16949
重要
帳票
8.1 運用の計画及び管理
8.1.1 運用の計画及び管理-補足
8.1.2 機密保持
8.2.1 顧客とのコミュニケーション
8.2.1.1 顧客とのコミュニケーション-補足
8.2.2 製品及びサービスに関する要求事項の明確化
8.2.2.1 製品及びサービスに関する要求事項の明確化-補足
8.2.3.1 製品及びサービスに関する要求事項のレビュー
8.2.3.1.1 製品及びサービスに関する要求事項のレビュー補足
8.2.3.1.2 顧客指定の特殊特性
8.2.3.1.3 組織の製造フィージビリティ
8.2.3.2 題目無(レビュー結果の保持ルール)
8.2.4 製品及びサービスに関する要求事項の変更
8.3.1 製品及びサービスの設計・開発
8.3.1.1 製品及びサービスの設計・開発-補足
8.3.2 設計・開発の計画
8.3.2.1 設計・開発の計画-補足
8.3.2.2 製品設計の技能
8.3.2.3 組込みソフトウェアを持つ製品の開発
8.3.3 設計・開発へのインプット
8.3.3.1 製品設計へのインプット
8.3.3.2 製造工程設計へのインプット
8.3.3.3 特殊特性
8.3.4 設計・開発の管理
8.3.4.1 監視
8.3.4.2 設計・開発の妥当性確認
8.3.4.3 試作プログラム
8.3.4.4. 製品承認プロセス
8.3.5 設計・開発からのアウトプット
8.3.5.1 設計・開発からのアウトプット-補足
8.3.5.2 製造工程設計からのアウトプット
8.3.6 設計・開発の変更
8.3.6.1 設計・開発の変更-補足

当サイトの情報提供スタンスについて

当サイトでは、ISO9001およびIATF16949について、規格要求の解説にとどまらず、実務でどのようにルールや記録へ落とし込むかを重視して情報を整理しています

規格の理解とあわせて、「現状とのギャップをどう捉えるか」「どこから手を付けるべきか」といった判断に迷いやすい点を、現場目線で分かりやすく解説することを目的としています。

記事内容を自社へ当てはめる際の考え方や、判断に迷うポイントについては、別ページで整理した情報も用意しています。

IATF16949:8.3.2.3項の組込みソフトウェアを持つ製品開発の意味

自動車産業の多くは、「部品」と「製造」といったワードに注目されていますが、近年目まぐるしく発展しているのが自動運転システム(ADAS:先進運転支援システム(エイダス))です。この運転システムの発展により、高度なソフトウェア開発が必要不可欠となっています。

人々の生活を豊かにするADSDにより、例えばブレーキ・ハンドルコントールや画像認識を用いた映像面など非常に高度な技術が用いられています。これらを制御する部分に欠かせないのがソフトウェア開発。

つまり、それらもルールに基づいて開発することは必要不可欠であることは間違いありません。

IATF16949:8.3.2.3項の組込みソフトウェアを持つ製品開発の要求は非常に重要であり、ソフトウェア開発に必要不可欠な手法にAutomotive SPICE:Software Process Improvement and Capability dEterminationがあります。

その他には、CMMICapability Maturity Model Integrationなども付属書Bで紹介されています。

次に、IATF16949:8.3.2.3項の組込みソフトウェアを持つ製品開発の意味と構築ポイント解説していきます。

組込みソフトウェアについても品質保証が必須!

IATF16949:8.3.2.3項の組込みソフトウェアを持つ製品開発の要求事項からもわかるように、ソフトウェア開発も同時に行っている企業様は、本要求事項の対応が必須です。

当然のことですが、自動車にはハードとソフトの部分開発及び製造が必要であり、ハード(部品)だけではなく、ソフトウェアについても品質管理・品質保証は不可欠です。

そのため、ソフトウェア開発の品質保証についても同様に確認されるので注意してください。

Automotive SPICE準拠の社内標準プロセス整備が必須!

IATF16949:8.3.2.3項の組込みソフトウェアを持つ製品開発の要求事項の対応において代表といえるのが、Automotive SPICEです。

過去にはCMMIベースでのソフトウェア開発が主流だったものの、近年はAutomotive SPICEが業界標準になってきているので、CMMIベースの企業は、Automotive SPICEを社内標準にすることを強くおすすめします。

Automotive SPICEとは、大きく分けて3つの大カテゴリーとさらに細分化されたプロセスに分解され、各プロセスはその目的及び成果そして、その基本プラクティスやアウトプットとなる成果物が規定されている「Automotive SPICEプロセス参照モデル」というものが有名です。

自己評価結果は文書化して保持する

ソフトウェアは徹底した開発により、細部まで確認していくことは理想です。

しかしソフトウェア開発においてそれらをすべて行うことは非常に難しいことがわかっているので、リスク及び顧客に及ぼす潜在的な影響に基づく優先順位をつけて行うことを要求しています。

【この解釈で、審査・監査に通るのか?】
——記事を読んでも、最後に残るのはこの一問だと思います。
構築段階・内部監査・仕入先監査(VDA6.3)・認証後の運用でお困りのクライアント様の多数お手伝いさせた実体験からお答えします。契約は不要、1質問から可能です!
▶1質問だけ送ってみる:詳細の確認はこちら

ソフトウェア開発も内部監査プログラムの範囲に!

IATF16949:8.3.2.3項の組込みソフトウェアを持つ製品開発の要求事項では、ソフトウェア開発も内部監査に含めることを要求しています。

内部監査員選出に注意すべきことは、Automotive SPICEについても理解があるもの(力量がある内部監査員:7.2.3項参照)を監査員としておくことです。ソフトウェア開発を行っている企業様の中でも不足していることが多いので注意してください。

これらは、内部監査員の登録制度を作るうえで重要な部分であり、審査・監査でも確認されるポイントとなります。

IATF16949:楽々構築リスト

販売中:教材・サンプル 区分 ISO9001 IATF16949
IATF16949:規定ノウハウ集 規定 ×
IATF16949:基礎から応用教材特集 テキスト ×
IATF16949:オンラインメール相談プラン コンサル ×

IATF16949:8.3.2.3に関するFAQ

【注目】お知らせ
規格対応で迷ったら、メールで確認できますFAQで一般的な考え方を確認できますが、自社の規定・帳票・審査対応へどう反映するかは、会社ごとに判断が変わる場合があります。
解釈
この要求事項の考え方でよいか確認したい
反映
規定・帳票にどう落とし込むか相談したい
審査
審査指摘や回答方針に不安がある

個別事情がある場合は、メールコンサルで実務目線の確認ができます。

メールコンサルを見る

【IATF16949:FAQ】

IATF16949:8.3.2.3の組込みソフトウェアに関する要求事項は何ですか?

IATF16949:8.3.2.3では、組織が組込みソフトウェアを含む製品に対して、品質保証プロセスを使用することが求められています。具体的には、ソフトウェア開発の評価方法論(例えば、Automotive SPICEやCMMI)を利用し、内部評価や顧客への影響に基づくリスク管理を行い、適切な文書化と内部監査を含めることが必要です。

組込みソフトウェアの開発において、Automotive SPICEの役割は何ですか?

Automotive SPICEは、組込みソフトウェア開発のプロセスを標準化し、品質を確保するための評価方法です。IATFにおいても、Automotive SPICEは業界標準として推奨されており、特に自社開発を行う場合や外部委託する場合でも、この基準に準拠することが求められることがあります。

IATF16949:8.3.2.3の内部監査プログラムに組込みソフトウェア開発が含まれる理由は何ですか?

組込みソフトウェア開発は、製品全体の機能や安全性に直結するため、内部監査プログラムの範囲に含めることが求められます。内部監査員は、Automotive SPICEに精通している必要があり、監査の際にはソフトウェア開発の品質管理プロセスも確認されます。

IATF16949:8.3.2.3項の組込みソフトウェアを持つ製品開発:まとめ

IATF:8.3.2.3項の組込みソフトウェアを持つ製品開発②

IATF16949:8.3.2.3項の組み込みソフトウェアを持つ製品開発の要求事項における規格解釈はいかがでしたでしょうか?

自動車産業におけるもっとも重要な開発手法は、Automotive SPICEです。

自社開発をしていない場合で外部に委託する場合も、Automotive SPICEの準拠要求をすることも求められます。これらは、顧客固有要求事項として定義されていることが多いので、合わせて確認しておきましょう!

それではまた!


本記事の内容を、自社の規定・帳票・教育に落とし込む!

IATF16949・ISO9001・VDA6.3は、要求事項を理解するだけでなく、現場で説明できる仕組みにすることが重要です。判断に迷う部分は個別相談で、資料を整えたい場合は教材・サンプルをご活用ください。

まず相談したい方へ
メール相談・個別コンサル監査対応、規格解釈、規定・帳票の考え方を実務目線で確認できます。


サービスを見る

自社で整備したい方はこちら学習教材、社内教育資料、規定サンプル、帳票サンプルを目的別にまとめています。


規格理解
IATF・ISO教材


社内教育
実践教材


規定作成
規定サンプル


記録整備
帳票サンプル


5大ツール
コアツール教材


VDA6.3
VDA6.3教材

品質マネジメントシステム構築・学習支援
QMS認証パートナー
ISO9001・IATF16949・VDA6.3 実務支援
規格理解で終わらせず、監査で説明できる仕組みへ。
記事で規格の考え方を理解しても、自社の規定・帳票・教育・監査対応に落とし込む段階で迷うことは少なくありません。QMS認証パートナーでは、規格解釈から仕組みづくり、社内教育、審査対応までを実務目線で支援しています。
迷ったら、実務者に相談できます
「この解釈でよいのか」「自社の帳票や規定にどう反映すればよいのか」と迷った場合は、目的に合わせて相談方法を選べます。