2024年11月から12月:リニューアル期間です!更新をお楽しみに!

記事・コンテンツを大幅工事中です!

【IATF】8.5.6.1.1:工程管理の一時的変更の要求事項徹底解説!

IATF:8.5.6.1.1項の工程管理の一時的変更の要求事項では、本要求事項と関連する要求事項の構築と特別採用を利用した変更管理です。

今回の記事は、IATF:8.5.6.1.1項の工程管理の一時的変更の要求事項の意味と構築ポイントについて解説します。


当サイトは、品質マネジメントシステムを応援しています!

知識・経験を活かし、品質マネジメントシステムの規格を幅広い方々に理解いただき、各規格の普及のお手伝いができればという思いで立ち上げました!難解な内容も、知識と経験でわかりやすく解説していきますので、これからもよろしくお願いします!あくまでも個人の見解(公式に認められたものではないとなりますので、ご理解いただき是非参考にしていただければ幸いです★

第8章:運用についての「要求事項リスト」
ISO・IATF 8章
※IATF運用には、ISO9001の要求事項の運用が必須です。
条項 題目 ISO9001 IATF
第4章 組織の状況
第5章 リーダーシップ
第6章 計画
第7章 支援
第8章 運用
第9章 パフォーマンス評価
第10章 改善

※8.5項~8.7.2項は主に、①製造プロセス②生産管理プロセス③品質管理プロセスが関係します。

条項 題目 ISO9001 IATF
8.5
8.5.1
製造及びサービス提供 〇注記
8.5.1.1 コントロールプラン
8.5.1.2 標準作業-作業者指示書及び目視標準
8.5.1.3 作業の段取り替え検証
8.5.1.4 シャットダウン後の検証
8.5.1.5 TPM
8.5.1.6 生産治工具並びに製造・試験・検査の治工具及び設備の運用管理
8.5.1.7 生産計画
8.5.2 識別及びトレーサビリティ 〇注記
8.5.2.1 識別及びトレーサビリティ-補足
8.5.3 顧客又は外部提供者の所有物
8.5.4 保存
8.5.4.1 保存-補足
8.5.5 引き渡し後の活動
8.5.5.1 サービスからの情報のフィードバック
8.5.5.2 顧客とのサービス契約
8.5.6 変更の管理
8.5.6.1 変更の管理-補足
8.5.6.1.1 工程管理の一時的変更
8.6 製品及びサービスのリリース
8.6.1 製品及びサービスのリリース-補足
8.6.2 レイアウト検査及び機能試験
8.6.3 外観品目
8.6.4 外部から提供される製品及びサービスの検証および受入れ
8.6.5 法令・規制への適合
8.6.6 合否判定基準
8.7
8.7.1
不適合なアウトプットの管理
8.7.1.1 特別採用に対する顧客の正式許可
8.7.1.2 不適合製品の管理-顧客規定のプロセス
8.7.1.3 疑わしい製品の管理
8.7.1.4 手直し製品の管理
8.7.1.5 修理製品の管理
8.7.1.6 顧客への通知
8.7.1.7 不適合製品の廃棄
8.7.2 (不適合製品関連の記録保持)

IATF:8.5.6.1.1項の工程管理の一時的変更は様々な要求事項と連動!

IATF:8.5.6.1.1項の工程管理の一時的変更の構築をする場合、連動する要求事項をしっかり押さえて構築しないと意味不明で複雑な対応を行い、審査・監査でもうまく対応できなくなってしまいます。

そのために、下記の要求事項が超重要です。

要求事項 内容
6.1.2.3 地震・火災などの緊急事態による工程内設備・治具・検査機などの代替変更
8.5.1.4 計画的/非計画的な設備故障やメンテナンス対応

この2つの要求事項をきちんと対応していれば、複雑な対応は求められません。

また、工程管理の一時的変更は、下記の二つの対応と連動させないことがおすすめです。

要求事項 内容
8.5.6 4M+1Eに関わる計画的/非計画的変更管理
8.5.6.1 IATFに沿った変更管理プロセスの構築

「一時的な変更」なので、変更した後、元に戻すことを想定すると2度の変更管理を実施してしまい、非常に効率が悪いです。そのための構築ノウハウについて次に解説していきます。

①設備/計測機器/試験/ポカヨケのリストで変更可能な代替方法を明確化!

IATF:8.5.6.1.1項の工程管理の一時的変更の要求事項には、以下のようなことが大事です。

本要求事項の内容は、IATF:6.1.2.3項の緊急事態対応計画に要求事項のリンクが記載されています。代替設備のリスク分析及びリスク低減に代替方法は、6.1.2.3項で実施しているので、そのまま対応が可能です。

IATF:8.5.6.1.1項の工程管理の一時的変更①

このリストを使えば対応できるので問題ありません。

②コントロールプランの「設備治工具欄」に変更可能な設備も同時記載!

IATF:8.5.6.1.1項の工程管理の一時的変更の要求事項には、以下のようなことが大事です。

この要求事項の重要テクニックは、工程管理の一時的変更の対応された設備・治工具・計測機器・試験機のリスク分析表で承認されたリストを維持し、6.1.2.3項に基づき定期的にレビューすることです。

そしてその承認されたリストに基づき、顧客承認に必要なコントロールプランの設備治具記載欄に代替設備を記入し、常時利用可能な状態にしておくことが重要テクニックです。

IATF:8.5.6.1.1項の工程管理の一時的変更②

関連記事

③工程管理の一時的変更は「特別採用申請書」が肝!

IATF:8.5.6.1.1項の工程管理の一時的変更の要求事項には、以下のようなことが大事です。

工程管理の一時的変更の管理は、イレギュラーのことが多いため、コントロールプランに定められた代替方法後に適用することになります。

その代替方法は、事前にきちんと実施することが可能なことを確認された記録を確実に保持しておくことが重要です。これが無いと、本当に利用可能なのかが説明できません。

そのうえで、工程管理の一時的変更を実施するために、特別採用申請書を使用します。一時的に変更しなければいけない理由から、変更後の対応そして、再度本工程に戻す対応を一枚の帳票で実施することが本要求事項のテクニックです。

④変更が発生した品質異常事態に取り組む!

IATF:8.5.6.1.1項の工程管理の一時的変更の要求事項には、以下のようなことが大事です。

この要求事項すべては、工程管理の一時的変更が発動してしまった原因すなわち、品質是正への取り組み要求です。

IATF:8.5.6.1.1項の工程管理の一時的変更③

工程管理の一時的変更が発動する原因の多くは、品質問題による事例がほとんどです。計画的な変更やシャットダウンであれば問題ありませんが、そういった事態ではないため一時的変更が発生します。

それらの品質是正に対応することは、ISO9001:8.7.1項の不適合なアウトプットの管理が適用されます。

本要求事項に基づき、品質是正プロセスを「異常品質改善対策書」などを利用して、特別採用と連動して進めることが求められます。

IATF:8.5.6.1.1項の工程管理の一時的変更はどこに記載すればいい?

IATF:8.5.6.1.1項の工程管理の一時的変更の要求事項は、変更管理規定に記載してください。

特別採用申請は、不適合品処理管理規定に記載することが求められるので、二つの規定をリンクさせることがポイントです。記載するポイントは以下のようになります。

変更内容 ポイント 対応
計画的変更 計画的に定められた4M+1Eに関する変更 変更申請書
非計画的変更 市場クレームや代替方法が無い品質是正からの変更など 変更申請書
工程の一時的変更 コントロールプランに定められた代替方法における一時的変更 特別採用申請書

IATF:8.5.6.1.1に関するFAQ

よくある質問をFAQ形式で3つご紹介致します!もっと詳しく質問したい場合は、是非メールコンサルティングサービスをご活用くださいね!

IATFの工程管理の一時的変更はどのように実施するのが適切ですか?

工程管理の一時的変更は、代替手法が承認された場合に限り実施することが重要です。変更内容は必ずリスク分析を行い、必要な場合は顧客の承認を得る必要があります(承認の必要性は顧客固有要求事項に書かれていることがほとんど)。また、変更後は速やかに標準工程に復帰することを目標とし、代替手法が運用されている間の品質管理を徹底する必要があります。

一時的な変更を実施する際に特別採用を利用する理由は何ですか?

特別採用は、一時的な変更を迅速かつ確実に行うために必要なプロセスです。通常の変更管理ではなく、臨時的な状況に応じて適切な対応を取ることが求められます。特別採用を通じて、変更の理由、変更後の対応、そして標準工程への復帰までのプロセスを明確にし、記録を残すことで、後の審査や監査でも適切な対応が証明されます。

IATFの工程管理の一時的変更を行う際に特に注意すべき点は何ですか?

特に注意すべき点は、代替手法が適用される際のリスク管理と顧客への通知です。顧客承認が必要な場合や、代替方法が適用される製品に対しては、慎重に管理を行い、品質に影響が出ないようにすることがポイントです。また、変更後は速やかに正規工程に復帰する計画を立てることが不可欠です。これは特別採用申請書などでPDCAが回る仕組みにしましょう!

IATF:8.5.6.1.1項の工程管理の一時的変更:まとめ

IATF:8.5.6.1.1項の工程管理の一時的変更の要求事項の規格解釈はいかがでしたでしょうか?

本要求事項のポイントは、関連する要求事項の構築と特別採用を利用した変更管理です。

IATFの構築成功のポイントは、独立して要求事項のプロセスの構築ではなく、連動した構築です。本サイトでは、それらを意識した解説を行っているので、今後も是非お役立てくださいね!

それではまた!

当サイトは「学習」が目的です

当サイトの記事は、個人的な見解を記載したものであり、各規格の代替を目的としたものでもなく、「確実にこうしてください」というものではありません。そのため、「ここって違う気がする」「こんな解釈もあるんだ!」という気付きの場としてご利用いただければと思います。そのため、一切保証していません。
できるかぎり最新の個人的見解を記載していきますので、温かい目でご利用いただければと思います。
各規格については、公式サイトなどで必ず確認するようにしてくださいね!
これからも応援お願いします★

2024年11〜12月:サイトリニューアル月間です!

当WEBサイトが次のステージへ!

当サイトは、品質マネジメントシステムの規格に基づいた品質管理の情報と、具体的で実践的な学習支援を提供するために、進化してきました。シンプルかつ直感的に、必要な情報をどこよりも早く確実にお届けし、各規格の発展に貢献することが目的のサイトです。

当WEBサイトのリニューアル後には、こんなことに期待してください!
✅ わかりやすいステップで、品質マネジメントシステムの導入支援
✅ 品質マネジメントの最新トレンドの発見
✅ 独自の課題に寄り添った解決策を提案

企業の皆さまとともに成長し、未来の競争力を形にするための新しい第一歩のために準備しています!
ただいま、WEBサイトをより使いやすく、より価値ある情報をお届けできる場所へと進化させるために準備を進めています。
リニューアルオープンまで、もう少々お待ちください。
新しいサイトで、皆さまとお会いできる日を心待ちにしております!

掲載:2024年12月1日

おすすめの記事